家を建てるとき、一番の心配は「欠陥住宅にならないか」ということでしょう。 欠陥住宅を防ぐために大手のハウスメーカーを選べばただちに安心、と考える人もいますが、残念ながらそれですべて解決するわけではありません。大手であっても、実際に建てるのは下請けとなる地元の工務店がほとんど。結局、工務店の技術レベルによって、多少なりとも仕上がりにはばらつきがでるのです。
欠陥住宅を防ぐために、購入者が気にしておきたいことはいくつかありますが、ここでは建築現場のチェック、中でも建物を建てる上で非常に重要な部分である基礎のチェックポイントをいくつかあげておきます。
さくら事務所では、建築主(施主)のご依頼で建築現場チェックを行っています。そのコンサルティング現場で実感する基礎段階に多い問題は、主に以下の3つ。
- 鉄筋を包み込むコンクリートのかぶり厚不足
- スリーブや配管と鉄筋がくっついている
- 基礎と土台を繋ぐアンカーボルトの不足
実は、これらはほとんど設計段階や施工方法で防ぐことができるのです。
まず1は、基礎で最も起こりやすい問題。鉄筋を包み込むコンクリートの厚みを「かぶり厚」といい、この厚みは建物の耐久性に大きな影響を及ぼします。かぶり厚が厚いほど、鉄筋の周辺が中性化するまでの期間を長くできるため、鉄筋コンクリートの寿命も延びるのです。

かぶり厚の問題を起こさないためには、基礎の幅を広げて余裕を持たせること。以前は、基礎の立ち上がり部分の幅は12cmが標準でしたが、今は15cmが一般的です。
次に、2の問題。基礎の立ち上がり部分には水道の配管やガスの配管などを通す穴が必要ですが、その穴はコンクリートを流し込む前にあらかじめ空けておくのが一般的です。そのため、スリーブ管と呼ばれるパイプを取り付けておくのですが、スリーブ管や水道の排水管が鉄筋と密着していることがあります。基礎に流し込むコンクリートには、最大2cmくらいの石が入っているため、密着しているとコンクリートが隅々まで流れなくなってしまうのです。
配管と鉄筋が密着している例 |
支持具を使って、 |
密着を防ぐには、コンクリートを流し込むときにしっかりと振動をかけて隅々まで行き渡らせるか、すき間を空けるための専用の支持具を使います。
最後はアンカーボルトの問題です。地震で建物が揺れると、建物の土台には浮き上がろうとする力が生じるため、土台と基礎を繋ぐ金物をアンカーボルトといいます。
アンカーボルトのよくある問題は、入れ忘れ。入れ忘れの原因の多くが、図面がないまま基礎工事を始めることにあります。
この問題を防ぐには、土台の継手位置や筋かいの位置を完全に確定してから1階床伏図を作り、その次に基礎の図面を作ること。図面が正しければ、現場で図面とアンカーボルトを照合するだけで簡単に確認できます。







