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すまい給付金とは

住宅の購入は、人生の中でも非常に大きな買い物の1つです。住宅の購入を細分化すると「土地」と「建物」に分かれますが、このうち建物部分に関しては消費税が課税されることになります。そのほか、住宅建築時の工事費用や関連して発生する諸費用の一部なども課税されます。

これらは購入価格が高額なので、税率が上がればそれだけ多くの税金を支払うことになり、ただでさえ重い住宅取得の負担がより増すことになります。こうした消費増税による住宅購入の負担を緩和するための制度があり、「減税措置」と「給付金」によって負担の軽減を図っています。

減税措置の主な施策は「住宅ローン減税」です。年末のローン残高か住宅取得対価を比較し、少ないほうの金額の1%を所得税(一部は住民税)から控除するというものです。10年間にわたって控除を受けることが可能で、大きな減税効果を見込むことができます。これは2017年中の入居まで実施されます。

一方の給付の施策が「すまい給付金」です。新築物件はもちろんですが、中古住宅の購入も対象になります。すまい給付金制度は、消費税率が8%に上がった2014年4月から2019年6月までに引き渡しを受けて入居した住宅が対象です。

中古住宅・中古マンションで、売主が宅地建物取引業者である物件の場合は、「すまい給付金」の対象となります。売主が個人である場合の仲介物件は対象とはなりません。

対象物件の探し方:物件を探す際に、物件情報の“取引態様”が“売主”となっている物件が対象となりますが、“仲介”となっている物件の中にも売主が宅地建物取引業者である場合がありますので、物件問い合わせ(資料請求)の際に「すまい給付金」の対象かを確認するようにしましょう。

すまい給付金の給付を受けるための要件

すまい給付金の給付を受けるには、給付を受ける「人」と「住宅」それぞれに満たすべき条件があります。

対象となる「人」の主な要件

・住宅を取得して、登記上の持ち分を保有するとともに、その住宅に自分が住むこと
・収入が一定以下であること
・住宅ローンを利用せずに住宅を取得する場合は50歳以上であること

対象となる「住宅」の主な要件

・引き上げられた消費税率が適用されること(引き上げ前の消費税率5%が適用された住宅は給付対象外)
・住宅の床面積が50m2以上であること
・第三者機関の検査を受けた住宅であること

など

すまい給付金については、「住宅ローンを利用しているかどうか」「購入する住宅が新築か中古か」によって細かい要件が異なりますので、詳しくはすまい給付金事務局のWebサイトでご確認ください。

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すまい給付金の給付額

すまい給付金で受けられる給付額は、「住宅取得者の収入金額」と「不動産登記上の持ち分割合」によって決まります。ここでいう収入とは、額面収入ではなく都道府県民税の所得割額を指し、住民税の課税証明書を入手することで確認できます。この金額から「給付基礎額」が決まり、それに不動産登記上の持ち分割合を乗じた金額が給付額となります。

詳しくは同サイトで確認できます。同サイトには、情報に加えて、すまい給付金で受けられる給付額を試算することができるページもあります。こちらも参考になさってください。

すまい給付金の申請

すまい給付金は、住宅を取得して登記上の持ち分を保有し、その住宅に住む人が申請者となります。必要書類を事務局に郵送するか、全国の申請窓口に書類を持参するかのどちらかで申請することが可能です。ほかには、不動産会社などの事業者が代行してくれる場合もあります。

申請は住宅への入居後に可能となり、住宅の引き渡しから1年以内(当面は1年3カ月以内に延長)にすることとされています。申請が事務局に受理されると内容の審査があり、不備や問題がなければ給付金が振り込まれます。何も問題ない場合、書類の提出から1.5カ月から2カ月程度で支払われることが多いようです。

専門家からのアドバイス

住まい給付金の制度はよく分かりづらい、専門家から見てもそう思います。収入も源泉徴収票の額面ではなく所得割額ですから、昇進や転職などで収入が大きく変わった方は計算方法に注意が必要です。
住まい給付金事務局のWEBサイトは分かりやすく、シミュレーション機能もありますので、こちらで概要はつかめます。消費税8%時は510万円以下、10%時は775万円以下の方は一読しておいた方が良いでしょう。
なお住宅ローン控除は年末残高の1%であり、残高が減っていけばそれだけ還付額が変わること、また上限の金額ががある点に注意しましょう。

おわりに

大きい買い物をするにあたっては、消費税率はとても大きな影響があります。このことから需要が落ち込むことのないよう、政府も状況をみながら特例を設けるなどして購入意欲を喚起するわけです。住宅購入にあたっては、どのような制度の適用を受けることができるのかを、事前に一通り調べておくといいでしょう。

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監修:

畑中 学(はたなか おさむ)

Profile
不動産コンサルタント・武蔵野不動産相談室株式会社 代表 1974年東京都生まれ。設計事務所にて一戸建てや公団分譲地を手掛けた後、不動産会社へ移り最年少で店長になる等、7年間にわたり不動産の販売・企画・仲介を責任者として携わる。2008年に創業。家に関する相談を約800組受け、お金の面から多くの方に満足のいく家づくりと家の買い方をサポートしている。 「不動産の基本を学ぶ(かんき出版)」「不動産の落とし穴にハマるな(同)」「マンション・戸建 中古の選び方(日経ビジネス)」「お金持ち入門(実業之日本社 不動産編)」など著書は多数。