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リフォームと税金の関係性

リフォームをする対象の建物(家屋)は不動産と呼ばれ、その所有権は登記することにより第三者に明示することができ、その権利が法律によって守られているため、私たちは平和に暮らすことができています。

そのため登記された土地や建物を売買する場合だけでなく、リフォームの際にも法律や条例に基づき税金が関係してくるのです。

リフォームにかかる5つの税金

リフォームの際に関わる税金について、種類別に詳しくご紹介いたします。

印紙税

「印紙税法」に基づき、契約書に記載の金額に応じて収入印紙を貼ることが義務付けられています。契約書にその税額分の収入印紙を貼り、消印されると納税したことになります。

【主な印紙税の額】

  • ・300万円超500万円以下であれば2,000円
  • ・500万円超1,000万円以下であれば1万円

登録免許税

リフォームの支払いに金融機関のローンを利用する場合、お金を借りる“担保”として、所有の土地と建物に対して金融機関が抵当権者となって「抵当権」を設定します。この登記にかかる費用及び登録免許税は施主の負担であるため、この登録免許税の支払い義務が発生します。
登録免許税の額は、抵当権設定額×0.4%です。

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不動産取得税

リフォームすることにより建物規模が大きくなった場合、不動産取得税の課税対象となります。

増築後の床面積が50㎡以上240㎡以下の住宅であれば、評価額から1,200万円までが控除されるので、課税されるのは240㎡以上の住宅のみであり、一般的な家屋の増改築では不動産取得税はあまり課されることはありません。
課税金額は、増築部分の評価額×3%です。

固定資産税

固定資産税は、固定資産を評価機関によって評価され、その価格をもとに決められた税額を該当の市区町村に納税するものです。

原則、土地家屋の評価額の見直しは3年ごとで、家屋については、経年劣化する特性から評価額が下がっていきます。しかし、住宅をリフォームすると話は別です。耐震性のアップにより家屋の価値が上がったり、増築した部分があるのなら、固定資産税を評価するための調査が行われ、評価の見直しが行われることがあります。

この調査及び評価は、登記の有無に関係なくほぼ毎年実施され、その翌年から評価をもとにした金額の税金を支払うことになるのです。

贈与税

贈与税が発生するケースもありますので、うっかり忘れることがないように確認しましょう。その住宅の所有者(登記簿上の所有者)以外の者が、リフォームにかかる費用を全額負担したり、一部援助した場合に課せられることがある税金です。

一例として、父親が所有する家をリフォームする際に、親孝行として息子が全額支払いをしてあげた場合、その資金は父親への贈与であるため贈与税が課せられます。基礎控除の110万円を超える金額は、支出した金額に応じて課税されてしまうので、あらかじめ登記簿上の所有者を変更するか、登記割合を変更して費用負担割合(持分割合)に応じた内容にしておけば、贈与税は発生しません。

しかし、その登記の変更の際には登記変更にかかる諸費用が別途発生しますので、注意してください。

専門家からのアドバイス

リフォームの税金で注意しなければならないのは、主に次の3点のときです。

1)増改築など、目で見て前の外観から大きく変わったことが分かるようなリフォームをしたとき
2)かかったリフォーム費用の金額が大きいとき
3)家屋の性能が著しくアップしたとき

上記の場合は迷わず専門家にご相談された方が賢明でしょう。
特に増改築の場合は、隠していても評価機関に分かってしまいます。固定資産税等の増額は意識しておきましょう。

税金も込みでリフォームの予算を用意しておこう

リフォームをするにあたって関わってくる税金の種類の多さにびっくりした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

生活の質を上げるためではなく、必要に迫られてリフォームせざるを得なかったというような場合にはリフォームにかかる費用を削減したいという切実な事情のご家庭も多く、その内容によっては減税制度が適用されるケースもありますので、専門家に相談するなど事前によく調べることをおすすめします。

このようにリフォームの予算に関しては、様々な税金が関わっています。建築費用だけでなく、かかる税金と削減できる税金のことも踏まえた上でリフォームの資金計画を練ることが、より良い住まいを実現し、楽しく暮らしていくためのポイントです。

おわりに

少子高齢化、経済情勢の変化という時代の影響力や、生活スタイルや住宅に対する価値観の変化に伴い、家や家族というものの在り方に対する日本人の想いや考え方はどんどん移り変わってきました。それを如実にあらわしているのが住宅という建築物の態様ではないでしょうか。

リフォームの賢者として、上手な資金繰りのほかに、もうひとつ忘れてほしくないのが人や自然への優しさや思いやりといったあたたかい気持ちです。金銭面を考えることが非常に大切ですが、生活面のことも考えることで、より快適な生活につなげることができるでしょう。


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監修:

畑中 学(はたなか おさむ)

Profile
不動産コンサルタント・武蔵野不動産相談室株式会社 代表 1974年東京都生まれ。設計事務所にて一戸建てや公団分譲地を手掛けた後、不動産会社へ移り最年少で店長になる等、7年間にわたり不動産の販売・企画・仲介を責任者として携わる。2008年に創業。家に関する相談を約800組受け、お金の面から多くの方に満足のいく家づくりと家の買い方をサポートしている。 「不動産の基本を学ぶ(かんき出版)」「不動産の落とし穴にハマるな(同)」「マンション・戸建 中古の選び方(日経ビジネス)」「お金持ち入門(実業之日本社 不動産編)」など著書は多数。