■建築デザイナーの知恵
建築家の方のフロアプランを見るまで、私達の中には"一般的”なフロアプランがありました。
それは、標準的な家庭のよくあるプランで、一階にはリビング、キッチン、お風呂、予備の部屋(和室)があり、二階には自分達の寝室と子供部屋二つ、というもの。
だけれど、建築デザイナーのフロアプランを見たり、実際に設計した家の話を聞いていくうちに、枠にはまったものでなくてもいいことや、自分達のライフスタイルに合わせるほうが、住みやすい家になるということを学びました。それに、プライベートエリアとパブリックエリアを分ける、という考え方も、デザイナーの方に教わりました。
自分達のライフスタイルに合わせる、という知恵については、例えば、よくあるのは、日当たりの悪い土地に家を建てる場合、少しでも日当たりをよくするために、一日で一番長い時間をすごすであろうリビングやキッチンを二階へ持ってくる、というもの。このアイディアは面白いと思ったのですが、私達の土地は贅沢にもとても広いため、日当たりの心配が要らないということと、買い物等で重い荷物を持ったまま二階迄あがらなくてはならないことに不便さを感じ、採用はしませんでした。 又、私達には犬が二頭います。この犬達が散歩の度に一階・二階を移動する事はとても危ないと思いました。
プライベート・パブリックエリアを分ける、という知恵については、本当に目からうろこというか、“納得!”と思う事が次々とありました。
例えば、私の実家の場合、昔ながらの平屋であることもあり、当然トイレは一つ、お風呂場の隣にあり、洗面所もお風呂場の脱衣所にあります。その脱衣所と狭い廊下を挟んですぐに茶の間があります。友達が泊まりに来ていても、お風呂に入る際にすぐそばの廊下を家の人間が頻繁に歩くし(茶の間からはキッチンに行くのに、どうしてもそこを通る)、他の人がお風呂に入っていると、トイレに行くのも気を使う、という状況でした。お客さんが茶の間に来ている時なんて、お風呂に入ると音が丸聞こえですから、失礼にも思えて入ることさえ出来ませんでした。 それを、プライベートとパブリックエリアをきちんと分けることで解消できるというのです。私達は、この考えを積極的に自分達のフロアプランにとりれることにしました。誰のお客様が来ていても、他の家族が窮屈な思いをしたり我慢をしたりしなくて済むように、又、お客様のほうが他の家族に気を使わなくてもいいようなフロアプランにしたいと思ったのです。
又、一般的なプランにとらわれすぎず、そのプランが本当に自分達にとって使いやすいか、自分達に必要かを考えることを教えられました。
その中で私達が採用したのが、和室を作らないことでした。
この時点で、私はまだ妊娠していなかったので、周りの知人からは、“将来子供が出来たら、絶対和室は使えるよ(オムツ換えや子供のお昼寝にだそうです)”と念を押されていました。確かに、子供は別としても、畳の部屋でお昼寝なんて、とても気持ちがよさそう、と思いました。
又、周りからのアドバイスで、“実家のご両親が遊びに来たら、寝泊りはやっぱり和室でしょ!”といわれていました。 建築家の方と話すまでは、私達も漠然とそう思っていました。 でも、話をしてガラリと考えが変わりました。まず、“遊びに来た両親は和室に!”という一般論ですが、私の実家は購入した土地から来るまで15分程のところに済んでいます。泊まりに来るか? と考えた時、絶対にこないだろう、と思いました。 主人のほうの実家は九州、ご両親の年齢は70歳を超えており、足腰もだいぶ弱っていて普段の外出や遠出も敬遠する程。そんなご両親が、この先何回泊まりで来るだろうか、と考えたとき、主人は”来ても1度だろう“と言いました。 もしそれが正しければ、それだけの為に、和室を作る必要性が私達には見出せなかったのです。子供のオムツ変えにしても、お昼寝にしても、ベビー布団を使えば代用出来ると判断し、私達のフロアプランからは、和室は消えることになりました。"和室であること”は、私達のライフスタイルには合っていないと判断したからです。その分、自分達にあった用途に使える部屋を持つほうが、同じお金をかけるのならいいと思ったのです。
■目を肥やす
何事においてもそうだと思うのですが、目の前の事実を○か×か判断するには、それを判断する目を持っていなければなりません。お付き合いする相手や結婚する相手を見る目、というように、家を建てる際にも"見る目“を持っていなくては駄目だとつくづく思います。
その目を養うには、何十件も家を建てて生活してみるのがベストだと思います。でも、当然、そんなの無理! そこで、実際に一般の人が立てた家やモデルハウス、オープンハウスをたくさん見て、それを参考にして自分に合うものを探していくことが一番確かだと思います。
これって、実はとっても面白いんです! 半分、"お宅ほうも〜ん♪“というノリですし、色々な人の家って普通足を踏み入れられない世界じゃないですか!
私達がお邪魔したさまざまなご家庭について、少しずつ書いていきたいと思います。
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