■ 北側里道との離隔について「まず、北側里道と建物の距離が、図面より1m位短くなっているのですが、甲社に責任は、問えるでしょうか?」
まずは、この点から弁護士に聞いてみます。
■ 測量の仕方この問題点で気になっているのは、測量の仕方。
測量は、まだ、見積もりの段階でなされたもの。しかも、そのときは、まだ古い家がたっており、測量の基準点から里道は、まったく見通せない状況でした。加えて、敷地と里道の境界は、ブロックなどで仕切られていたわけではなく、杉の生け垣でしきってありました。境界は、その杉の根本のラインということになりますが、実際には、上部に枝等もあり、そこまで厳格な測量ができたかどうかという不安があります。
また、設計段階から
「ここは、作業用の手押し車(一輪車)が余裕をもって通れる程度の幅を持たせたい。」
ということ、さらには、
「このあたりでは、塀は境界から、敷地の内側に少し下げてつくるのが慣習なので、我が家もそうしたいので、十分な間隔が必要。」
との希望は、設計にあたっての条件として、甲社には伝えてありました。
■ 検証不可能もっとも、工事のために、生け垣も完璧に撤去されており、測量時の状況を再現することは不可能です。私が「測量時はこうだった。こういうふうに測量するようにお願いした」と言っても、なんら客観的な証明ができない状況です。このような状況で、どこまで甲社の責任を問えるのか不安です。
■ 弁護士の見解これに対する弁護士の見解は、概ね次のようなものでした。
「常識的に考えて、測量の誤りがあったといえるのではないか。測量当時の境界が生け垣で、厳密な境界線等が判別できなかったとしても、1mの差は大きい。特に、建物の東側では、図面上と実測にほぼ差がないことを考慮すれば、測量の誤りはあきらか。
測量は、国家資格を持つ者が行っており、測量の重要性等を考えると、この誤りは許容されることはない。
測量は、甲社の指示において行われているし、その後の状況を見る限り、たとえ、契約前の測量であっても、契約後、改めて測量を行うことを前提としておらず、甲社は、その測量の重要性を認識している。だから、測量について、正確に行うよう、十分注意する義務がある。
したがって、生け垣で境界がはっきりしないとか、基準点から見通せなかったとか言うのは、問題とならないだろう。」
■ 許容範囲また、「これは技術的なことがはっきりわからないので、測量士等に確認しないと断定的にはいえないが」との前提ながら、
「『国土調査法施行令』という法律があり、現在、国が行っている『地籍調査』の根拠法の一つである。その6条に規定された『別表第5』において、測量の時に許容される誤差は、市街地では『6?p』となっているようだ。」
とのことでした。