不動産の基礎知識 不動産講座
連載5 Vol.2

 資産価値と都市計画


将来の資産価値を考えた場合、「建物のグレードより、環境を重視すべき」というお話をさせて頂きました。では「良い環境」とは、どんな環境なのでしょうか? 

◆1.良い環境とは?
良い環境といっても、人それぞれ定義が異なります。しかし必ず「共通項」があるはずです。
「資産価値が落ちない環境」すなわち多くの人が欲しがる環境とはどのような環境なのでしょうか。
良い環境とは、概ね以下の項目にまとまります。
●良い環境って?
(1)
日当たりがいい
(2)
近くに緑がある
(3)
交通の便がいい
(4) 生活の便がいい
(5) 閑静
(6) 治安がいい
当然のように感じるかもしれませんが、具体的なイメージが沸くように少し具体事例を用いて検証してみましょう。
(1)日当たりがいい住宅
「良い環境」とは隣の土地が現在どのように利用されているかが重要なポイントの1つです。例えば隣が空き地の場合は日当たりや眺望がいいのですが、長い目で考えると隣の土地に何が建つのかわかりません。もしかしたら日照をさえぎるような建物が建築される可能性もあります。



マンションの場合はこんなことも・・


◆2.良好な環境が維持できる住宅を探すために
前述した日当たりの例は、あくまで隣人の都合なので隣人が建築違反でもしない限りは、自分ひとりの力でどうすることもできません。
では、住宅購入前に少しでもこのようなことを未然に防げる物件の見分け方はないのでしょうか?
その1(隣地の状況から判断する)
(1)
隣接地(南側)に既に比較的新しい建物が建っている
 (しばらく建替える予定はないだろう)
(2)
隣接地が公園や河川などしばらく建物が建ちそうにない
このような見極め方法は誰でも想像がつくことですが、このような都合のいい土地ばかりとは限りません。
その2(都市計画から判断する)
(1)
都市計画にて高層建物が建てられないエリアを選ぶ
(2)
都市計画にて敷地めいっぱいに建物を建てられないエリアを選ぶ
都市計画法では良好な都市生活が営めるように、建物の用途を規制した用途地域というものを定めています。これは行政が都市の良好な環境を保つとともに機能的な街をつくるために12種類のエリア(用途地域)を定め、そのエリアごとに建築できる建物を規制するものです。例えば住宅地にはパチンコ店やカラオケボックスなどは建てられないというように具体的な規制を用途地域ごとに定めています。
用途地域イメージ
このようにエリアごとに用途地域を定め建築可能なものと不可能なものを行政で定めています。
これは各々の市区町村役場の都市計画課にて調査することが可能です。  
用途地域は住宅系7種類、商業系2種類、工業系3種類の全部で12種類あります。

◆3.日当たりと都市計画用途地域)の関係
例えば、第一種低層住居専用地域では建物の高さが10mもしくは12m以内と定められているので
全く日の当たらなくなるような建物を隣の人に建築されるような可能性は少なくなります。
●第一種低層住居専用地域内での高さ制限

そのほか、建築基準法の規制等により建物の部分的な高さなどが用途地域別に規制されています。 都市計画用途地域)からよい住環境を計る目安は概ね以下のようになります。
以上のように、都市計画用途地域)から、その地域の「日当たり」具合を予測することも可能です。






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