不動産の基礎知識 不動産講座
連載6 Vol.3
 記載項目と取引態様について

重要事項の説明書には普段聞きなれない言葉が多く、一般の方が一日で理解するには無理があります。
今回からは重要事項の説明書の内容が理解できるように、重要事項説明書の説明項目について細かく解説していきます。納得して契約に望めるよう、そして、後悔しないよう自分自身で最低限の知識を身に付けましょう。

◆1.重要事項説明書に記載されている事項
消費者が不動産を安心して購入し、利用するために、宅地建物取引業法では、重要事項説明書に必ず記載しなければいけない事項を定めています。いわば「この説明書に記載している項目の内容をそれぞれきっちり理解して購入しないと後悔するかも知れませんよ」ということです。
では、重要事項の説明書に記載されている項目にはどのようなものがあるのでしょうか。

●重要事項説明に記載されている項目(社)東京都宅地建物取引業協会制定の標準書式より

1. 取引態様ならびに宅地建物取引業者の表示および説明をする宅地建物取引主任者
2. 不動産の表示
3. 売主の表示と第三者による占有に関する事項
4. 登記簿に記載された事項
5. 当該売買契約者が「借地権付・使用貸借権付建物の売買」または「借地権・使用貸借権の存する宅地の売買」の場合
6. 法令に基づく制限の概要
7. 私道負担等に関する事項
8. 飲用水・ガス・電気の供給施設および排水施設の整備状況
9. 未完成物件等に関する事項
10. 売買代金等に関する事項
11. 代金、交換差金および借賃以外に授受される金銭
12. 契約の解除に関する事項
13. 損害賠償額の予定または違約金に関する事項
14. 金銭の貸借に関する事項
15. 手付金等保全措置の概要
16. 支払金または預かり金の保全措置の概要
17. 割賦販売に係る事項
18. 供託所等に関する説明
19. 添付書類
20. 後記
21. 石綿(アスベスト)使用調査の内容
22. 耐震診断の内容

このように、買主は多くの項目について説明をうけることになります。みなさんはこれらのことが何のことだか理解できますか?
また、物件によっては、これ以外にも多くの説明を受けなければならない場合もあります。
では、それぞれの項目について順を追って解説します。

◆2.取引態様ならびに宅地建物取引業者の表示および説明をする宅地建物取引主任者とは?
取引態様とは

取引態様とは、その不動産取引に関与する宅地建物取引業者がどのような立場なのかを明らかにしたものです。
取引態様はおもに「売主」「代理」「媒介」の3つです。

(1)売 主  (このケースでは手数料は発生しません)

(2)代 理

(3)媒 介

取引態様の違いによって、不動産業者に手数料を支払うケースと支払わないケースがあります。
また、物件に瑕疵があった場合などの不動産会社の責任も取引態様によって異なります。


●宅地建物取引業者の表示および説明をする宅地建物取引主任者とは

宅地建物取引業者の表示とは前述のいずれかの取引態様にて関与する不動産会社の商号、住所、代表者名、宅建免許番号、免許を受けた日(更新した日)などが記載されます。
それぞれの都道府県または国土交通省(免許によって異なります)には免許を受けた不動産業者の名簿が備え付けられており、この名簿には前述の住所、商号、代表者名のほか、専任の宅地建物取引主任者の氏名や行政処分があった場合は処分のあった日とその内容が記載されています。
また、この名簿は誰しもが閲覧可能になっていますのでどのような経歴をもった不動産会社か調査することも可能です。(ホームページで公開している行政もあります)


<宅地建物取引業者名簿>

「説明をする宅地建物取引主任者」とは、重要事項の説明をする宅地建物取引主任者のことであり、取引を円満に行なうためには重要事項説明書の不動産業者の表示欄に記載された取引主任者と実際に説明をする取引主任者は同一人物の方が望ましいでしょう。
また、重要事項の説明を行なう際には取引主任者である「宅地建物取引主任者証」の提示が義務付けられています。





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