
今回、「賃貸」と「持ち家」について、“生涯必要となる総コスト(総コスト編)”と“日々の家計(家計編)”の2点から比較検討を行ってみます。 |
まずは「賃貸」と「持ち家」のそれぞれで、生涯どのくらいのコストが必要になるか比較してみましょう。
【モデルケース】 「賃貸」の場合
現在 2LDK 家賃(管理費込み)14万円 6年後 子供の成長により3DKへ引っ越し 家賃(管理費込み)16万円 20年後 子供の独立により2LDKへ引っ越し家賃(管理費込み)14万円
更新料 家賃:2年毎に2か月分 引越しの際の敷金・礼金等 家賃の5か月分 「持ち家」の場合 物件価格:3500万円 諸費用:200万円 自己資金(頭金+諸費用):900万円
住宅ローン:2800万円 金利:2.75%(全期間固定) 返済期間:35年返済 元利金等返済 ボーナス返済なし 毎月の返済額107,758円 固定資産税・都市計画税(年間):8万円
住宅維持費(修繕積立金・管理費または修繕費など):毎月2万円 (家賃上昇、住宅維持費の上昇、税金などの変化は考慮していません)

モデルケースの場合、当初は「賃貸」が有利ですが、19年経過したところから「持ち家」が有利になり、50年経過時点の総コストは、「持ち家」が約2800万円少なく済みます。
尚、住宅ローン金利が上昇すると、当然毎月の返済額が増加するので状況が変わってきます。 モデルケースの住宅ローン金利が4%に上昇したとすると、毎月の返済額が123,976円 (元利金等返済、ボーナス返済なし)となり、2.75%に比べて月額約2万円、年間で約24.1万円アップします。

当初は「賃貸」が有利ですが、37年経過したところから「持ち家」が有利になります。ただし、住宅ローン金利が2.75%のときより、トータルコストは約850万円多くなります。
50年間のトータルコスト(モデルケースの場合)
| | 総コスト |
| 賃貸 | 9720万円 | 持ち家
(住宅ローン金利:全期間2.75%) | 6895万円 | 持ち家 (住宅ローン金利:全期間4%) | 7739万円 |
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「総コスト編」の結論 短い期間でみると「賃貸」のほうがコストは少なく済みますが、長い期間でみると、現在が住宅ローンの金利が低金利ということもあり、「持ち家」が有利といえます。ただし、今後、住宅ローンの金利が上昇することがあれば、当然金利負担が大きくなるので、「持ち家」の場合でも総コストの金額は多くなります。 |
| 「賃貸」と「持ち家」によって、家計の支出がどのように違ってくるか家計の項目ごとに比較を行ってみましょう。 |
「賃貸」と「持ち家」の家計比較
| 家計の項目 | 「賃貸」 | 「持ち家」 |
基本生活費 (食費、光熱費など) | - | 「賃貸」よりも間取りが広くなると、光熱費がやや上昇 |
| 住居費 | ・家賃+管理費 ・契約時:敷金・礼金、仲介手数料
・更新料:2年毎に家賃の数か月分 | ・住宅ローン返済 ・マンションの場合:管理費+修繕積立金 ・戸建ての場合:修繕費 |
| 税 金 | 税金の負担なし | ・取得時には不動産取得税
・毎年固定資産税と都市計画税が発生 ・住宅ローン減税で所得税の負担軽減 | | 保 険 | 火災保険 | ・火災保険
・団体信用保険に加入により、生命保険の減額が可能 |
「家計編」の結論 光熱費の上昇や税金の負担などにより、「持ち家」のほうが家計の支出が増える可能性はあります。しかし、住宅ローン減税による所得税の負担軽減や保険の見直しにより、これまでどおりの家計の支出を維持することも可能です。 |
・保険の見直しのモデルケース 現在の生命保険の死亡保険金:5000万円のとき、団体信用保険加入により、死亡保険金を3000〜4000万円に減額すると、毎月の支払保険料が約20〜40%以上軽減することも可能(保険料が毎月2.5万円のとき、30%軽減したら月額7500円(年間9万円)の節約)。
・住宅ローン減税の効果 2008年中に入居し、所得税が毎年20万円のとき、住宅ローンの当初3000万円、金利3%、返済期間35年の場合、控除期間15年を選択すると、合計160万円が所得税より減税されます。 |
| 「総コスト」や「家計」の比較については「賃貸」が有利な場合もあるので、ご自身のライフプランも考えたうえで、「賃貸」または「持ち家」の選択をすることが重要といえるでしょう。
ただし、 “一生賃貸はいやだ、いつかは「持ち家」を持ちたいという人”は、住宅ローンの金利状況などを考えると、早い決断が必要かもしれません。 |
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