世帯年収って平均はどのくらい?世帯年収ごとの住宅ローンや生活レベルの目安まとめの画像01

ここでは、

・世帯年収の平均や中央値、年代別分布
・共働きと専業主婦の世帯年収比較
・世帯年収にあった住宅ローン・生活レベル
・住民税非課税世帯や保育料・高校・大学無償化の世帯年収目安

など、世帯年収にまつわるトピックスをまとめて解説します。

記事の後半では、世帯年収を上げる方法や節税対策もあわせて紹介するよ。ぜひ参考にしてみてね!



世帯年収とは?平均・中央値・世帯年収の分布をチェック

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世帯年収とは?世帯年収の調べ方

世帯年収とは、生計を共にする家族の年収を合計した金額のことです。
夫婦共働きであれば、二人の年収を合わせた額が世帯年収となりますし、子どもが学生であっても、アルバイト収入を得ていればその額も合算されます。

また、同居していない家族であっても、生計を共にしていれば世帯年収に含まれます。

例えば、

①親から仕送りを受けている一人暮らしの学生
②夫が単身赴任をしていて、妻子の生活費も賄っている

の場合など、別々に住んでいたとしても、①の学生は親と、②の妻子は夫と同一の世帯とみなして世帯年収を計算することになります。

世帯年収と手取り額の違い

世帯年収は社会保険や税金が引かれる前の金額を指します。
一方、手取り額は社会保険や税金が引かれた後の、実際に自由に使うことが出来るお金を指します。
「世帯年収-社会保険・税金=手取り額」と覚えておきましょう。

社会保険・税金の内訳とは?
健康保険料・介護保険料・厚生年金・雇用保険・所得税・住民税 など

世帯年収の平均・中央値

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出典:2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

厚生労働省が公開している「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯年収の平均値は524万2000円、世帯年収の中央値は405万円です。

そして、全体の62.2%が世帯年収の平均値を下回っています。
「100万円~200万円未満」「200万円~300万円未満」がボリュームゾーンとなっているのは、この統計に年金世帯が含まれていることが大きく影響しているものと考えられます。

平均値とは:全てのデータの値を足し合わせた合計を、データの個数で割ったもの
中央値とは:データを値の小さい順から並べて、中央に位置する値のこと

平均値に飛び抜けた数字がひとつでもあると、それに引っ張られて調査結果に大きな歪みが生じることに注意しよう!
中間の数値を知りたい場合は、平均値ではなく中央値をチェックしてね。

世帯年収の年代別分布

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出典:2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

年代別の平均世帯年収は、「29歳以下」が339万5000円、「30歳~39歳」が608万5000円、「40歳~49歳」が696万円、「50歳~59歳」が758万5000円、「60歳~69歳」が536万6000円、「70歳以上」が381万円となっています。

世帯年収は、29歳以下から年齢が上がるごとに増え、50歳代にピークとなる傾向にあります。
そして、マイホームの購入や子どもの教育など、お金のかかるライフイベントが終わる60歳以降は、年齢が上がるごとに世帯年収が大きく減っていきます。

世帯年収と年収の違いは手取り額に出る【共働きの方がお得!】

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共働き世帯と専業主婦世帯の収入平均は?

まず、夫婦共働きと夫のみ有業(専業主婦)の世帯年収について見ていきましょう。
総務省の「家計調査報告 家計収支編 二人以上の世帯」のデータをもとに、それぞれの世帯年収の平均を比べてみました。

夫婦共働き 夫のみ有業(専業主婦)
平均月収 69万2685円 52万9445円
平均年収
(平均月収×12ヶ月)
831万2220円 635万3340円

出典:家計調査 家計収支編 妻の就業状態,世帯類型別1世帯当たり1か月間の収入と支出|総務省

共働き世帯の平均月収は69万2685円であるのに対し、専業主婦世帯は52万9445円で、専業主婦世帯だと共働き世帯よりも毎月16万3240円、年間約196万円も収入が少ないことが分かりました。そして、その差は年数が経つほどさらに大きく開いていきます。

共働き世帯の方が税制面でお得

先述したように、共働き世帯と専業主婦世帯では、共働きの方が約196万円も世帯年収が多いです。そのため、「共働き世帯で年収が高いなら、税額も高いはず」と思われるかもしれません。
しかし、仮に共働き世帯と専業主婦世帯とで世帯年収が同じであっても、共働き世帯の方が税制面で優遇されるため、手取りは多くなります

ここでは世帯年収750万円で、共働き世帯(夫550万円、妻200万円)と、専業主婦の世帯(夫750万円、妻0万円)のシミュレーションをしてみましょう。

共働き世帯 専業主婦世帯
年収 夫:550万円 妻:200万円 750万円
手取り額 夫:420~440万円 妻:160万円 570万円
世帯の手取り額 580~600万円 570万円
月々の手取り額 48~50万円 47.5万円

※社会保険料・税金は家族構成や地域、賞与の有無などで変動するため、実際の手取り額はケースによって異なります

表にある通り、同じ世帯年収750万円でも、共働き世帯の方が年間10~30万円手取り額が多くなることが分かります。共働き世帯は収入を分散することで税額を抑えられるため、税収面でかなりお得といえるのです。

「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」は今後どうなる?

世帯年収と手取り収入の関係でよく取り上げられるのが「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」と言われる、税金や保険料負担のボーダーラインです。
これらは、夫が正社員で妻がパートやアルバイトなどの場合に、手取りが減ることをおそれて、働く時間をみずから制限することが問題となっています。

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出典:女性の就労の制約と指摘される制度等について(いわゆる「年収の壁」等)|厚生労働省

2018年1月に配偶者控除が改正され、夫が所得控除を受けられる妻の年収上限は150万円に引き上げられました。しかし、妻本人が支払わなければならない所得税のボーダーラインは103万円のまま、健康保険や年金で夫の扶養に入れるのは130万円までのままになっています。
2024年11月現在、これらに加えて社会保険料の負担が発生する「106万円の壁」もさかんに議論されており、改正される可能性があります。
現状では妻の年収が「106万円」または「130万円」を超えると手取り収入が減ることになりますが、今後この基準は変わっていくかもしれません。

世帯年収別・住宅ローンを無理なく返せる額は?

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住宅ローンを申し込む際には、住宅の購入費用を世帯年収で割った「年収倍率」を使い、年収の何倍まで借入れができるか審査されます。
住宅金融支援機構の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、住宅の種類ごとの年収倍率は以下の通りです。

住宅の種類 年収倍率
注文住宅 7.0倍
土地付注文住宅 7.6倍
建売住宅 6.6倍
マンション 7.2倍
中古戸建 5.3倍
中古マンション 5.6倍

フラット35利用者の住宅ローンの年収倍率は5~8倍程度が目安となっています。
これをベースに、世帯年収別で借入れできる金額を計算してみました。

住宅ローンで借入れできる金額の目安
世帯年収600万:3000~4800万円
世帯年収700万:3500~5600万円
世帯年収800万:4000~6400万円
世帯年収900万:4500~7200万円
世帯年収1000万:5000~8000万円
世帯年収1200万:6000~9600万円
世帯年収1500万:7500~1億2000万円
世帯年収2000万:1億~1億6000万円

住宅ローンの適正な借入額は?

しかし、住宅ローンの返済は長期間に及びます。借入可能額の上限いっぱいで住宅ローンを組んでしまうと、後々返済が苦しくなることもあるでしょう。
住宅ローンの適正な借入額は「年収倍率」だけでなく、年収に占めるローン返済額の割合である「返済負担率」も見ておくことが大切です。

住宅ローンの適正な借入額の目安
世帯年収600万:3000万円(年間120~150万円)まで
世帯年収700万:3500万円(年間140~175万円)まで
世帯年収800万:4000万円(年間160~200万円)まで
世帯年収900万:4500万円(年間180~225万円)まで
世帯年収1000万:5000万円(年間200~250万円)まで
世帯年収1200万:6000万円(年間240~300万円)まで
世帯年収1500万:7500万円(年間300~375万円)まで
世帯年収2000万:1億万円(年間400~500万円)まで

住宅ローンを無理なく返せる目安は、年収倍率は5倍まで、返済負担率は20~25%までが理想とされています。
金利や労働環境の変化、働く本人の健康状態など、返済途中のさまざまなリスクに備えて、世帯年収ごとに無理のない借入額を把握しておきましょう。

▶関連記事
住宅ローンがしんどい!対処法と滞納リスク・借入の適正金額を徹底解説!

世帯年収ごとの生活レベルをシミュレーション

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ここでは、世帯年収ごとの生活費の内訳について考えてみましょう。
総務省「2023年 家計調査(家計収支編)」によると、世帯年収ごとの毎月の生活費は以下の通りです。

支出項目 平均 世帯年収600万まで 世帯年収700万まで 世帯年収800万まで 世帯年収900万まで 世帯年収1000万まで
食料 8万1738円 7万9839円 8万4003円 8万7783円 9万201円 9万6326円
住居 1万8006円 1万8883円 1万6913円 1万4530円 2万1223円 1万8475円
光熱・水道 2万3855円 2万3611円 2万4169円 2万4073円 2万5172円 2万4989円
家具・家事用品 1万2190円 1万1817円 1万2052円 1万3972円 1万4836円 1万8354円
被服・履物 9297円 8672円 1万93円 1万1334円 1万2547円 1万3172円
保健医療 1万4645円 1万2477円 1万5417円 1万4563円 1万5700円 1万5877円
交通・通信 4万2693円 4万8161円 4万3058円 5万166円 5万3209円 5万3395円
教育 1万446円 9771円 1万2478円 1万6150円 1万9025円 2万247円
教養娯楽 2万8630円 2万6436円 3万762円 3万2165円 3万6262円 3万7706円
その他の消費支出 5万2498円 4万7547円 4万9430円 5万4644円 6万2900円 6万7565円
合計 29万3997円 28万7214円 29万8375円 31万9380円 35万1075円 36万6106円

総務省統計局「2023年 家計調査(家計収支編)」より独自に作成

食費や家具・家事用品、被服・履物、交通・通信、教育、教養娯楽、その他の消費支出といった項目は、世帯年収が高くなるほど上がる傾向にあります。
光熱・水道は、世帯年収による違いはなく、ほぼ一定です。
保健医療については、世帯年収600万円までとそれ以上のグループとに大きな開きがあります。

住居に関しては、世帯年収による違いはあまり見られず、一般的に見てとても低い金額になっています。

これは調査において、

・住居に持ち家の世帯も含まれている
・住宅ローンの返済費が消費支出に含まれていない

などが影響しているものと考えられます。

こちらの世帯年収ごとのシミュレーションと比べて、自身の世帯で無駄遣いがないか、家計を見直してみましょう。

住民税非課税世帯の年収目安はどのくらい?

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住民税非課税世帯は、世帯員(世帯を構成する全員)の住民税が非課税となる世帯です。確定申告や年末調整などで、非課税となる要件を満たせば「住民税非課税世帯」と認められます。

住民税には「均等割」と「所得割」の2つがあります。
均等割は定額であり、地域に住むすべての納税者が納めます。納付額は通常5,000円(市町村民税3,500円、道府県民税1,500円)ですが、自治体によって金額が異なります。

一方で、所得割は納税者の所得に税率をかけた額を納めます。
所得割の算出方法は以下の通りです。

所得割額= (前年の所得金額-所得控除額)×税率-税額控除額-調整控除額

所得割の税率は多くの場合、市町村民税が6%、道府県民税が4%ですが、こちらも自治体ごとに多少差があります。

住民税非課税世帯の年収目安

住民税非課税世帯にあたるかどうかは、世帯年収や住んでいる地域、世帯区分(家族構成)で判断されます。住民税非課税世帯の年収の目安は以下の通りです。

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出典:少子化の進行と人口減少社会の到来|厚生労働省

住民税非課税世帯が受けられる優遇措置

住民税非課税世帯に該当すると、主に以下の3つの優遇措置が受けられます。

・国民健康保険料の減額
・介護保険料の減額
・高額療養費の減額

それぞれの詳しい金額は自治体ごとに異なりますので、詳しく知りたい方は居住地の自治体ホームページで確認してみてください。

世帯年収が影響する教育費は?【保育料・高校無償化・大学無償化】

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世帯年収が影響する教育費の主な項目に、保育料や高校無償化、大学無償化があります。

幼児教育・保育の無償化

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参照:幼児教育・保育の無償化|子ども家庭庁

幼児教育・保育の無償化は令和元年10月からスタートしました。
認可施設(幼稚園、保育園、認可こども園など)は3~5歳児クラスの子どもの利用料と、住民税非課税世帯の0~2歳児クラスの子どもの利用料が無料です。
また、非認可施設(認可外保育施設等)では3~5歳の子どもは月額3.7万円まで、0~2歳までの住民税非課税世帯の子どもは月額4.2万円までの利用料が無料になっています。

高校無償化

高校授業料の無償化(高等学校等就学支援金制度)は、以下の要件を満たす世帯が対象です。

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出典:高等学校等就学支援金制度:文部科学省

公立高校の授業料にあたる11万8,800円(月額9900円)の支給対象となるのは、年収が約910~1090万円までの世帯、私立高校の授業料の目安にあたる39万6,000円(月額33,000円)の支給対象となるのは、年収が約590~740万円までの世帯です。

新入生は4月の入学時に学校から手続きの案内があり、支援金は学校へ直接支払われます。児童手当と違い、保護者の口座へ振り込まれることはありません。

大学無償化

大学無償化制度には授業料の減免給付型奨学金の2つがあります。
従来は、以下のように住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯のみが対象でした。

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出典:学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度:文部科学省

令和6年度からは対象が拡大され、

・世帯年収目安が600万円程度まで
・扶養している子どもが3人以上

であれば、4分の1の支給を受けられるようになりました。

さらに、令和7年度からは所得制限が撤廃され、扶養している子どもが3人以上なら、授業料の減免のみ満額の支給を受けられます(給付型奨学金は令和6年度と同様)。
ただし、子どもが3人以上いる場合でも、上の子どもが扶養から外れると「扶養している子ども」が3人未満になってしまうため、対象外となることに注意しましょう。

世帯年収を上げるには

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世帯年収を上げて豊かな暮らしをするにはどうしたらよいでしょうか。
ここでは、世帯年収や自己資本を増やす方法、支出で見直すべき項目について解説します。

共働きをする

世帯年収を上げる方法として、まず挙げられるのが夫婦共働きをすることです。
夫婦がそれぞれ収入を得ることで、世帯全体の収入が増えるのはもちろん、夫婦のどちらかが仕事を失ったり働けなくなったりしても、もう一方の収入があることでリスクを分散できます。

転職する

年功序列や終身雇用制度が失われた現代では、世帯収入を上げるために転職をする人が増えています
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、令和5年の転職者数は540万9000人で、転職入職率は10.4%、つまり10人に1人は転職している状況です。
また、転職者のうち前職の賃金よりも上がった人の割合は37.2%であることから、転職で世帯年収アップに成功している人は多いといえます。

資産運用をする

物価が上昇し、低金利で銀行に預けていても貯蓄が増えにくい今は、自分が働くだけでなく、お金に働いてもらうという考え方=資産運用が広まってきています。
しかし、投資スキルはすぐに身につくものではなく、リスク許容度も人それぞれで異なるため、なんとなく躊躇している人も多いのではないでしょうか。
投資初心者は新NISA(ニーサ)をうまく活用して、少額から投資をスタートするのがおすすめです。まずは、自分のリスク許容度を知ることから始めていきましょう。

支出の見直しを行う

支出の見直しを行うなら、まずは家計簿をつけて何にいくら使っているのか把握しましょう。家計簿アプリを導入すれば、銀行口座やクレジットカードなどを紐付けして、自動集計できるので便利です。

次に見直すのは固定費です。
以下の方法で削れる固定費がないか検討してみましょう。

・携帯電話を格安SIMに変更する
・光熱費の契約プランを見直す
・家賃の安い物件に引っ越す
・動画配信サービスやジム代など、使っていないサブスクを解約する など

最後に重要なのは、支出の上限額を決めることです。
例えば、毎月の外食は○回まで、一回の予算は○円までと決めておくと、無駄な出費を抑えられます。
また、何年後に○円貯めるために、月々の支出額を決めておくのも、節約や貯蓄を長続きさせるのに効果的ですよ。

手取りを増やす節税対策

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世帯年収が増えても、税金を抑えて手取りを増やすことは可能です。
ここでは、代表的な節税対策を8つ紹介しますので、できそうなものから実践してみてください。

配偶者控除・扶養控除

夫婦共働きの場合、配偶者の所得金額が48万円以下(給与収入が103万円以下)なら配偶者控除が受けられます。
また、扶養している16歳以上の親族がいる場合、一定条件を満たせば扶養控除を利用できます。(15歳以下の子どもであれば、扶養控除の代わりに児童手当が支給されます。)
さらに、別居する親へ仕送りをしている場合、振込通知書や通帳の振込人・振込先の記載、現金書留の本人控えなどがあれば、扶養控除の対象となります。

生命保険料控除・地震保険料控除

生命保険料や地震保険料なども所得控除の対象です。年末調整用の「給与所得者の保険料控除申告書」と証明書類を提出すれば、一定額の控除を受けられます。
生命保険料控除に関しては、旧制度(2011年12月31日以前に締結した保険契約)と新制度(2012年1月1日以降に締結した保険契約)で控除の適用限度額が異なりますので、注意しましょう。

住宅ローン控除

住宅の購入やリフォームなどで住宅ローンを利用した場合、住宅ローン控除が使えます。住宅ローン控除は10年間の優遇税制で、控除限度額は400万円(年間40万円)であり、年末のローン残高の1%が所得税・住民税から控除される仕組みです。

医療費控除

医療費控除は生計を一にする家族も含めて、年間10万円以上の医療費がかかった場合は一定額まで医療費控除が受けられます(総所得金額等が200万円未満の場合には、総所得金額等の5%を超えた部分が対象です)。
医療費控除を受けるためには確定申告が必要となります。

ふるさと納税

節税対策にはふるさと納税も有効です。
ふるさと納税をすると、自己負担額2000円を除いた全額が控除の対象となります。
また、ふるさと納税では地域の特産物をお得にゲットしたり、クレジットカード決済でポイントを溜めたりすることも可能です。
年間の寄付先が5つ以下の自治体であればワンストップ特例制度が使えるので、確定申告は不要になります。

iDeCo

iDeCo(イデコ)は個人型の確定拠出年金です。掛金の全額が所得控除の対象となり、本来は税金がかかる運用益も非課税になります。

損益通算

損益通算とは、1年間で生じた利益と損失を相殺すること。株取引で損失が出た場合、同じ年の配当所得と損益通算ができます。
損益通算で控除しきれない損失については、翌年から3年間にわたって繰越しが可能です。

寄付金控除

寄付金控除とは、国や地方公共団体、認定NPO法人などに寄付することで受けられる税制優遇制度です。寄付金控除では、所得金額の最大40%相当が所得税から控除されます。

世帯年収にあった暮らしを実現するために

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世帯年収に関する統計データや住宅ローン、生活レベルのシミュレーションから、世帯年収にあった暮らしをなんとなくイメージいただけたでしょうか。
共働きや転職、資産運用で世帯年収を上げる努力をしつつ、適切な節税対策で手取り収入を増やせれば、より豊かな生活を実現できます。
また、今話題となっている「103万の壁」や「106万円の壁」などの動向をチェックして、マネーリテラシーを高めましょう。

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