
「そもそも本籍とは何?」
「本籍と住所は、何が違うの?」
「引っ越しするときは、本籍の変更が必要?」
このようにお考えではありませんか?
今回の記事では、本籍とは何かや住所との違い、調べ方などを紹介します。
本籍とは何か知りたい方は、本籍をどこにしようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
本籍とは戸籍を登録している場所のこと

本籍とは、戸籍を登録している場所のこと。
戸籍には、出生から死亡までの身分関係が登録されており、公の証明として使用可能です。
実は、本籍は自分で好きな場所を選ぶことができます。
なかには、皇居や阪神甲子園球場を本籍に設定している人もいますよ。
なお、本籍と混同されやすい言葉に「本籍地」があります。
本籍地とは、本籍を管理している自治体のことです。
本籍と住所の違い
住所とは、現在住んでいる場所のことです。
本籍と住所は異なるものなので、一致する必要はありません。
本籍の調べ方

自分の本籍がわからないときは、住民票や運転免許証のICチップなどで調べられます。
▼本籍の調べ方の例
・住民票で確認
・運転免許証のICチップで確認
・本籍を記載した書類で確認
下記に詳細を説明しますので、都合の良い方法で本籍を調べましょう。
1.住民票で確認
本籍は、住民票で確認が可能です。
住民票は、住民票を登録している自治体の役所の窓口で取得できます。
自治体のなかには、コンビニで住民票が取得できるところもありますよ。
なお、住民票には本籍が記載されているものとされていないものがあります。
本籍が記載されている住民票を取得しましょう。
やり方がわからない方は、住民票を取得する際に、本籍地を表示したい旨を窓口の方に伝えると対応してもらえますよ。
2.運転免許証のICチップで確認
本籍は、運転免許証のICチップを読み取ることで確認できます。
▼ICチップの読み取り方の例
・NFC機能が搭載されたスマートフォンで専用のアプリをダウンロードして読み取る
・免許センターや警察署などに設置されている確認端末で読み取る
なお、本籍を確認するためには、免許証が交付された際に設定した2つの暗証番号を入力する必要があります。
3.本籍を記載した書類で確認
本籍を記載した書類から確認するのも1つの方法です。
▼本籍が記載されている書類の例
・婚姻届・離婚届
・相続の手続きの際の書類
・パスポートの申請書
本籍が記載されている書類が手元にある可能性があれば、探してみましょう。
引っ越しの際の本籍変更は自由

引っ越しをする際、本籍を変更する義務はありません。
住所と本籍は別物で、同じである必要がないためです。
本籍は、住所と関係なく、好きな場所を選べます。
引っ越しをする際に必要なのは、住民票の異動手続きです。
住民票とは、氏名や住所など住民に関する情報が記載された帳票のこと。
つまり、居住関係を公的に証明するものです。
引っ越しをする場合、住民票の異動手続きは必須ですが、本籍の変更は自由。
本籍の変更には、メリット・デメリットがあるため、両者を考慮して変更するか決めると良いですよ。
本籍を変更するメリット・デメリット
引っ越しするときや家を買うとき、婚姻届を提出するときなど、本籍の変更を検討するシチュエーションはさまざまです。
本籍を変更するかどうかは、メリット・デメリットを考慮して決めましょう。
▼本籍を変更するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・好きな場所や思い出の場所を選べる | ・パスポートや運転免許証などの手続きが必要 ・相続の際に手間がかかる |
基本的に本籍の変更は、メリットよりもデメリットのほうが大きいです。
本籍変更のメリット・デメリットについて詳しく解説するので、参考にしてくださいね。
本籍を変更するメリット
本籍を変更するメリットは、好きな場所や思い出の場所を選べることです。
本籍は自由に選べるため、自分の好きな場所や配偶者や家族との思い出の場所などに変更できます。
なお、以前は戸籍謄本の取得が楽になることもメリットの1つでした。
戸籍謄本の取得方法が、本籍地の役所に行く、もしくは、本籍地から郵送で取り寄せることだったため、本籍地が遠ければ手間がかかったことが理由です。
しかし、2024年3月1日より、本籍地でなくても、最寄りの役所で戸籍謄本を取得できるようになりました。
そのため、戸籍謄本の取得が楽になることは、メリットではなくなりました。
ただし、戸籍の附票などの一部の書類は本籍地でないと発行できないケースもあります。
本籍を変更するデメリット
▼本籍を変更するデメリットの例
・パスポートや運転免許証などの手続きが必要
・相続の際に手間がかかる
本籍を変更した場合、パスポートや運転免許証などの手続きが必要になり、時間や労力がかかります。
▼本籍を変更した際に手続きが必要なものの例
・パスポート
・運転免許証
・国家資格
また、本籍を変更する回数が多ければ多いほど、相続の際に手間や費用がかかります。
相続の際は、故人が出生してから死亡するまでの戸籍謄本が必要です。
本籍を変更すると、戸籍が新たに作られます。
そのため、本籍を変更した分の戸籍謄本を準備することが必要です。
なお、戸籍謄本の取得には、手数料がかかります。
本籍を変更する方法

本籍を変更するパターンは、家族全員の本籍を移す転籍と筆頭者(戸籍の最初に記載されている人)・配偶者以外の人が本籍を移す分籍の2種類あります。
転籍と分籍の手続きの流れは、同じです。
▼転籍・分籍する場合の流れ
1.本籍地の役所から戸籍謄本を取得
2.役所で転籍届書または分籍届書を入手して記入
3.本籍地または本籍を移す自治体の役所で転籍届書または分籍届書を提出
転籍届書や分籍届書は、筆頭者・配偶者・子どものいずれかが提出することで受理されます。
役所で転籍届書や分籍届書を提出する際は、本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)と印鑑を持参しましょう。
本籍に関するよくある質問

本籍の変更を検討したり、実際に変更の手続きをしたりする機会は、多くないため、わからないことが多いですよね。
▼本籍に関するよくある質問
・結婚したら本籍はどうなる?
・離婚したら本籍はどうなる?
・夫婦や親子で別々の本籍に戸籍を置くことは可能?
結婚や離婚の際に、本籍がどうなるか疑問に感じている方が多いです。
同じように疑問に感じている方は、参考にしてください。
結婚したら本籍はどうなる?
結婚した場合、夫婦は同じ本籍になります。
夫婦は、それぞれ元の戸籍から離れて、新たに同じ戸籍に入ります。
つまり、本籍が同じになり、新たに決めなければなりません。
なお、結婚による本籍の変更は、転籍や分籍の手続きが不要です。
婚姻届に新たな本籍を記載する欄があります。
婚姻届を提出すれば、本籍の変更も完了しますよ。
離婚したら本籍はどうなる?
離婚した場合、配偶者は結婚前の本籍に戻る、もしくは、新たな本籍に移る必要があります。
離婚により、配偶者は現在の戸籍から自動的に除籍されるされるためです。
なお、子どもは筆頭者と同じ戸籍のままのため、本籍が変わりません。
夫婦や親子で別々の本籍に戸籍を置くことは可能?
夫婦で別々の本籍に戸籍を置くことはできません。
親子の場合、子どもが18歳以上であれば、別々の本籍に戸籍を置くことが可能です。
18歳以上の筆頭者または配偶者以外の人が、現在の戸籍を抜けて新たな戸籍を作り、本籍を移すことを分籍といいます。
なお、分籍しても親子の関係は、切れません。
法律上は親子関係なため、親権や相続権などの権利に影響はありません。
分籍するメリットは、結婚や離婚などの情報が親の戸籍に記録されないことや親子で違う苗字を名乗れることなどです。
ただし、分籍すると再度親の戸籍に戻れないため、よく検討しましょう。
本籍と住所は同じである必要はない

本籍とは、戸籍を登録している場所のことをいいます。
本籍は自由に決めることができ、住所(現在住んでいる場所)と同じにする必要はありません。
本籍を変更すると、さまざまな手続きが必要になるため、メリットよりもデメリットのほうが上回る可能性があります。
本籍を変更する場合は、よく検討しましょう。
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