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本記事の後半では、銀行のローン担当者に担保に関するよくある質問にお答えいただきました。
こちらの記事を読んで、担保に対する疑問を一気に解決していきましょう。



担保とは?人的担保と物的担保

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担保とは、融資を受ける際に返済不能になった場合に備えて、損失を補えるように融資してくれた個人や法人に保証をするもののことです。

担保は、次のように2種類にわかれます。
・人的担保
・物的担保

それでは、それぞれについて見ていきましょう。

人的担保とは

人的担保とは文字通り「人」が担保で、融資を受けた人の返済が滞った場合は、その担保になっている「人」が損失を補います。
この「人」には法人も含まれます。

人的担保の種類 詳細
保証人 ・連帯保証人ほどの責任はない
・融資を受けた本人に代わって返済を求められても、催告の抗弁権(※1)や検索の抗弁権(※2)を使って回避できる
連帯保証人 ・融資を受けた本人と同等の責任を負う
・返済が滞った場合は、いきなり返済を求められることがある
連帯債務者 ・複数人で同じ融資に対して責任を負う
・それぞれに独立して、融資全部の返済責任を負う
保証会社 ・保証会社に費用を払って連帯保証人になってもらう
・返済が滞った場合は、保証会社が代わりに支払い、以後債務者は保証会社に返済していくことになる

※1 催告の抗弁権
保証人ではなく、融資を受けた本人に先に返済するよう求める権利。

※2 検索の抗弁権
融資を受けた本人に返済能力がある場合、先にそこから返済するように求める権利。
これにより、保証人には返済の義務がすぐに発生しない。

連帯保証人は保証人よりも責任が重く、住宅ローンを組む際、必要になります。
また、連帯保証人と連帯債務者の違いは、主に夫婦で住宅ローンを組む場合の契約数や住宅ローン控除などに関連します。
個人で保証人を用意できない場合には、有償で保証会社にお願いする方法もありますよ。

物的担保とは

物的担保とは、資産価値のある物や株券・国債・ゴルフ会員権などの権利を担保にすることです。
一般的には、土地や建物などの不動産がもっともメジャーな物的担保と言えるでしょう。

担保のメリットとデメリット

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担保のメリット

受けられる融資の幅が下記のように広がる
・高額
・低金利
・長期間

担保があると損失をカバーできる保証があるので、低金利で高額な融資を長期に渡ってうけることができます
実際に、日本貸金業協会の平均金利データを見てみましょう。

消費者向貸付の平均約定金利
●無担保貸付(住宅向を除く)・・・14.85%
●有担保貸付(住宅向を除く)・・・6.04%
●住宅向貸付・・・2.33%

出典:日本貸金業協会(2020年1月27日時点)

担保の審査や条件により金利は変動しますが、無担保の融資と比べて、担保があると半分以下の金利で融資を受けることができます。

担保のデメリット

・担保となるものの評価に時間がかかる
・担保とする手続き自体に費用がかかる
・担保を失う可能性がある

担保付きで融資を受ける場合、無担保の場合と比べて、融資開始までにある程度の日数が必要です。これは担保とするものの評価に時間がかかるためです。
また、担保の証拠となる「抵当権」などの権利を登記するために、諸費用も別途必要となります。
そして、担保を利用した場合の大きなデメリットは、万が一返済できなくなった場合に、担保が融資をした人のものになってしまうことです。

▶質権と抵当権の違い

担保とするのにはいくつかの方法がありますが、代表的なのが「質権」「抵当権」です。

担保物の所有権 担保物の占有権
質権 融資を受ける人 融資する人
抵当権 融資を受ける人 融資を受ける人

質権は、質屋さんでお金を借りる場合をイメージしてみてください。
融資額の全額返済が終わるまで、担保物は融資する人が預かっています(=占有)
担保の法的な所有者は融資を受ける人ですが、返済が終わるまで担保は返ってきません。

一方で、抵当権は聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。
これは住宅ローンをイメージするとわかりやすいと思います。
不動産を担保にしても、返済中は担保物件に住むことができますが、返済ができなくなった場合は、その物件を手放さないといけません。

担保にするなら不動産⁉不動産担保ローンとは

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不動産担保ローンのメリット・デメリット

前述したとおり、個人で担保を利用してローンを組むときは、不動産を担保にするのが一般的です。

メリットは先ほどお伝えした通り、

・融資額が大きく
・低金利であり
・長期間借りられること

さらに、不動産担保ローン最大のメリットは、「使い道が自由」な点にあります。
お子さんの教育資金やライフスタイルの変化によって、一時的にまとまった資金が必要なときにも、活用できるのです。

ただし、使い勝手は良いのですが、不動産物件は担保として抵当に入っているので、返済ができない場合は手放さなければいけないことはデメリットとして覚えておきましょう。

住宅ローンとの違いは?

多くの方がマイホームを購入するときには、自己資金のみで購入するのではなく、住宅ローンを利用されることでしょう。
この住宅ローンでは、通常はこれから購入するマイホームを担保に、融資を借り入れることになります。
そのため、住宅ローンは融資金の用途が住宅購入やリフォームなどに限定されています。

無担保ローンとの違いは?

銀行のカードローンやキャッシングのように、無担保ローンでは担保は必要なく、借りる人の信用審査が通れば即融資を受けることができます。
また、住宅ローンにも無担保で借りられるものもありますが、その場合には有担保の場合と比べて、

・融資額が限られる
・金利が上がる
・借入期間が短縮される
・審査要件が厳しくなる

などの制限が課されます。

不動産を担保にしたら、何を審査される?

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不動産を担保にしたローンは銀行・信託銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関や、クレジットカード会社・消費者金融などのノンバンクで借り入れることができます。
審査の基準は融資を受ける金融機関によって異なりますが、以下で一般的な審査基準や手続き、必要書類などについてまとめました。

審査では何を評価されるの?

▶不動産(土地・建物)の価値
▶融資を受ける人の信用度

融資をした会社は、返済不能となったときに不動産を売却して損失を埋めます
そのため不動産物件がどのくらいの価値をもっていて、いくらで売却できるのかは重要な指標になります。

また、融資を受ける個人の信用度も評価の対象です。
収入や勤続年数、過去のローンの返済額などが審査されます。

審査の手続きと必要書類

それでは、一般的な審査の流れについて見ていきましょう。

融資の申し込み

仮審査

本審査

契約

融資の申し込みをした後、「仮審査」が行われます。
仮審査に通れば、必要な書類を集めて担当者と面談を行う「本審査」に進みます。
実際の契約までは1~2ヶ月ほどかかるので、利用するときは余裕をもって申し込みをしましょう。

また本審査に必要な書類も多岐にわたるので、早めに準備することをおすすめします。
主な必要書類はこちら。

・本人確認書類
・収入証明書(確定申告書など)
・納税証明書
・印鑑証明書
・登記識別情報

これらの書類に不備があると、審査が遅れてしまうことも。
何が必要かを不動産の営業担当者等に確認して、確実に集めるようにしましょう。

予算ごとのおすすめマンション情報や実際にマンションを購入した方の体験談が気になる方は、こちらもあわせて読んでみてくださいね。

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現役銀行員のローン担当者と一緒に解決!Q&A

住宅ローンで家や土地を担保に入れる際、いろいろと不安なことがありますよね。現役銀行員で、住宅ローンの商品企画や債権回収を担当したこともあるAさんに、いろいろ気になるポイントを解説してもらいました。

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返済ができなくなったら担保物件はすぐ手放さないといけないの?

契約条件にもよっても違いますが、通常債権者が通知しても返済がされない場合、期限の利益が喪失し、債務者は残債の全額返済義務を負います。

つまり、ローンというのは、「借りたお金を、●年後までに返せばいいですよ」という約束をするわけですが、契約違反があった場合などには「期限の利益の喪失」=全額すぐに返済しないといけないことになります。

全額返済できない場合は、債権者は物件についている抵当権を行使するため、結果的には手放す必要があります。

担保に入っている不動産物件を売却することはできる?

通常、債務者から売りたいという相談があれば銀行は全額返済を条件に抵当権を解除し売却することはできます。

銀行に相談しなくても抵当権付きの不動産物件でもよいということで買い手がつくのであれば物理的にはできます。
ただ通常銀行との契約では、担保物件に変化(増築したり、火事に遭って喪失したりなど。もちろん所有者が変化する売却も含まれます。)がある場合には届け出をしなくてはいけないので、勝手に売ることはできません。
実務上としては、勝手に売ってしまうというのは、ありえない事態ですね……!

また、住宅ローンが払えなくなった場合、銀行は競売ではない任意売却を進めます。その局面では、銀行と協力しながら売ることになる、と言えるでしょう。

土地を担保にしていますが、返済ができなくなり、売却予定です。売却額でも負債がまだ残る場合、残額は支払わなくてはいけないですか?

あります。
担保の価値が返済額に満たない場合でも、ローンの金額が減るわけではないので、差額は返済していただく必要があります。

一度担保に入れると外すことはできないですか?

担保の見合いになっているローンを完済いただけるのであれば、担保を外すことはできますよ。

担保で融資を受けるときは無理のない返済プランで

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マイホームの購入やライフスタイルの変化によって、まとまった資金が必要になることもあるでしょう。
「担保」と聞くと、借金のカタのような怖いイメージが先行しがちですが、低金利で長期間にわたり融資が受けられるというメリットがあります。
計画的で無理のない返済プランであれば、利用を考えてみてはいかがでしょうか。

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