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そもそも『片づけ』とは何か

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『片づけ』とは、「必要のないモノを断ち、捨てて、執着することから離れる」という意味をあらわす整理法のひとつ。
不要な物を断ち、捨てることで、モノへの執着から離れ、自身で作り出している重荷からの解放を図り、身軽な生活を手に入れることが目的です。

必ずしも持ち物を捨てることのみを指すわけではなく、人間関係や自分が受け取る情報を最小限にすることを指す場合もあります。
最近は「SNS『片づけ』」などと言って、増え過ぎたアカウントやフォローを減らして、必要な情報だけを選別することもありますね。

今回は、モノを減らす『片づけ』にしぼってお話ししていきます。

私が『片づけ』に興味を持ったきっかけ

私が『片づけ』をはじめたのは、ミニマリストの思想に触れたことがきっかけです。
ミニマリストの定義はいろいろありますが、私はこのようにとらえています。

最小限の持ち物(や情報や行動範囲等)で暮らすことで、余計な選択肢を省き、必要なことに集中することを信条としている人

そう、キモは「集中」です。
モノを減らすことで、余計なモノが減り、モノの管理にとらわれたり気が散ったりすることが防げるのです。

私が『片づけ』で実感した効果10選

ここでは、私が実感した『片づけ』の効果を、具体的に挙げていきます。

①モノの出し入れの手間が減った・探し物の時間が減った

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例えば、食器棚に皿が5枚重ねでしまわれていたとします。
一番下の皿をとりたい場合、上の4枚をよける手間がかかって不便ですよね。
この場合、収納の工夫で解決する(皿をタテに5枚しまうなど)こともできますが、もっとも簡単なのは「4枚捨てる」ことです。

服も同様で、タンスの中にぎゅうぎゅうに服が詰め込まれていれば、目当てのものを引っ張り出すのに時間がかかりますが、大半を捨ててしまえば、必要な服をすぐに取り出せるようになります。

『片づけ』後の部屋は、イメージとしては、おしゃれなセレクトショップの陳列です。
モノの取り出しがとても簡単になります。
また、どこに何があるのか一目瞭然になるので、探し物の手間も減ります。

②掃除の手間が減り、掃除が楽しくなった

床にモノがたくさん置いてある場合、床に掃除機をかけるだけでも、「床にあるモノをどける→掃除機をかける→モノを元に戻す」という3ステップとなります。
でも、『片づけ』して床にモノがない状態にしてしまえば、これが1ステップとなります。

これにより掃除が楽しくなり、掃除の頻度が上がるかもしれません。
私は元々面倒臭がりで、週一回しか掃除ができませんでしたが、『片づけ』後は毎日掃除できるようになりました

③余計なことを考える時間が減った

例えば、服がたくさんあれば、今日何を着ようか迷います。
つまり、選択肢が増えることは「迷い」を増やす事でもあります。

人が一日に出来る選択の量は、限られているそうです。
そのため、着る服や食べるものなどで選択肢が無駄に多いと、脳が「選択疲れ」を起こし、大事な作業に使うエネルギーが無くなってしまいます。

もちろん、着る服を選ぶのが日々の楽しみである人は、無理して服を減らす必要は無いでしょう。
でも、時に服選びが面倒だった私は、選択肢が減ることで脳のエネルギーを節約することができました。

④家事を先延ばししなくなった

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前述のように皿や服を『片づけ』した場合、ストックが減るため、必然的に皿洗いや洗濯の頻度は高くなります
これはある意味、『片づけ』のデメリットかもしれません。
皿を5分の1にした場合は、「どうせまだ皿はあるから、皿洗いはあとでいいや」と言えなくなってしまうのです。

しかし、それも私はメリットに感じます。
台所を通るたびに汚い皿を目にして、怠惰な自分の姿と向き合うことがなくなります。
かわりに毎日きれいな台所を目にすることになるため、自己肯定感が高まりますよ!

ちなみに私は、服と下着は最低一週間は着まわせる程度には残してあります。
洗濯はあまり好きではないし、週一回程度にした方が経済的なためです。

⑤集中力が高まった

よく「ホテルだと集中できる」という人がいます。
これは、ホテルには余計なものがなく、やるべき作業以外のことができないからだと言われています。
私は、この「ホテル」のような自宅を目指しています。(友人にはよく「監獄」と言われますが……)
モノが目につくと、「あ、あれ片づけなきゃ」「あ、あれやりかけだ」「あれ食べたいな」などと気が散ってしまいがちです。

いきなり「ホテル」を目指すのが難しいようでしたら、ためしに机上だけの『片づけ』(机上に余計なものを一切おかない)をやってみても、十分効果を感じられると思います。
机上に置物や写真立てを置いている人は、それを視界の外に移動させるだけで集中力が高まります。
また、やりかけの作業を想起させるもの(読みかけの本や、書きかけの書類)は、引き出しにしまうようにしてみましょう。
今やっている作業に集中することができますよ!

⑥新しい買い物が減り、節約になった

『片づけ』が進むと、家にモノがない状態が「快」になるため、あまり新しいモノが欲しくなくなります。

また、たとえ新しいモノが欲しくなっても、自分の物欲に対してシビアになるので、
「これを買っても、どうせまた捨てる羽目になるな。」
「『買いたい』だけで、『欲しい』わけじゃない。買った後にすぐ飽きるな。」
と予想がつくようになります。

そのため、無駄な買い物がなくなりますし、そもそも買い物に出かける回数も減ります。

⑦メルカリで約8万円稼げた

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私は、『片づけ』中は高価なものは捨てずに、メルカリで売っていました。

メルカリに出品して高額で売れたもの
・インディーズ時代に500円で買ったアーティストのCD⇒7000円
・ヨガスタジオのポイントでもらったホットヨガ用ボディバーム(未使用)⇒約2000円
・廃版になっている画集や哲学書⇒3000円以上 など

どれも「自分で持っていても仕方ない」と思ったものですし、そこまで価値があるとは思っていなかったため、とても驚きました。

メルカリのデメリットは、
・発送の手間や送料の負担がかかること
・出品中のモノを管理するために部屋のスペースがとられる=『片づけ』が停滞する
などがあげられます。

しかし、私はメリットの方が大きかったです。
私の場合、「少しでも収入がある」と思えることや、「また必要になったらメルカリでこの値段で買い戻せるんだ」と知ることは、『片づけ』のモチベーションになりました。
そして、結果的に約8万円のお金も手に入れられました。

⑧小さい部屋でも広く感じるため、家賃を約2万円下げられた

私は、『片づけ』を始める前は家賃75000円の2Kの部屋に住んでいました。
しかし、『片づけ』を始めたらほぼ半分のモノを捨ててしまったため、家が分不相応に広いと感じられました。
広い部屋が好きなのでわざわざ2Kの部屋に住んでいましたが、二つ目の部屋にあるのはゴミだけだったのです。

そのため、家賃57000円のワンルームに引っ越すことに決めました。
それでも「家が小さくなったな」という感覚はほとんどありませんでした。

⑨スーツケースひとつで海外へ移住できた

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小さなワンルームに住んだ私は、次には家賃57000円さえ高いと思い始め、家計の『片づけ』を始めます。
そして「別に高い家賃を払って東京に住む必然性は無いな」と気付き、ベトナムに住んでみることにしました。

ベトナムに飛ぶ際の荷物は、LCCの預け入れ荷物1個のみ
余計な追加料金もかかることなく移動できました。

ちなみに、駐在員一家は、引っ越してきた時に200キロの荷物を持ってきたと言っていました……。
輸送費は会社の経費かもしれませんが、「一体いくらかかったのか」を思うと恐ろしいです。

⑩思考力が高まった

『片づけ』について学ぶうちに、さまざまな人の情報に触れました。

・ベッドを捨てて床で寝ている人
・冷蔵庫をもたない人
・ナイフ以外の調理器具を持たず、缶詰とフルーツばかり食べている人

自分がこれを真似るかはともかくとして、「ベッドや冷蔵庫、台所は、必ずしも必要じゃないんだな」「常識的に必要とされている家具を全部揃えるのは意外と無駄だな」と考えられるようになりました。
そして、「なんとなく」「必要な気がするから」持ち続けるモノはなくなり、どの持ち物も、自分の判断の上で持つようになりました。

ベトナム移住後も、上記のような柔軟な考え方が身についているため、日本で簡単に手に入るものが不足しても、あまり困りません。
「あれば便利」ではなく、「なきゃないで平気」を選ぶ身軽さが心地よくもあります。

ちなみに、移住後の家賃は35000円
部屋自体はグレードアップしたのですが、物価が安い国に移動したことで約2万円下がりました!

初心者が挫折しない!『片づけ』のコツ

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『片づけ』をしていれば、人生の転機おいてモノに煩わされず、身軽に行動することができます。
そんな素晴らしい効果のある『片づけ』ですが、初心者はまずどう始めればいいのでしょうか。
ここでは、『片づけ』の具体的なコツについてお伝えします。

まずは「明らかに要らないモノ」を捨てる

捨てるという作業は、大きな決断を伴うので、特に慣れない人は、脳が疲れます。
そのため、いきなり思い切った決断をせずに、まずは「捨てるはずだったのに先延ばしにしていたもの」を捨てて、慣れていきましょう。
また、「捨てるはずだったのに先延ばしにしていたもの」をさっさと捨ててスペースを確保することで、その後の本格的な『片づけ』がやりやすくなる効果もあります。

少しでも捨てたら自分を褒める

選択の連続である『片づけ』は、脳が「選択疲れ」を起こします。
そのため、一日にそうたくさん出来る作業ではありません。

よくある失敗は、休みの日に「今日全部片づけて、スッキリするぞ!」と決意して、途中で疲れて放り出し、自己嫌悪に陥ることです。
一日にひとつでも捨てられたら、「前進した!」と実感し、自分を褒めてあげましょう。

思い出の品は写真を撮って捨てる

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寄せ書きや手紙、プレゼントなどは、写真を撮ったり、スキャンしたりしてデータを残し、実物は捨てていいと思います。
もちろん、これらは必ずしも捨てなければいけないものではありませんが、「モノを捨てたからと言って思い出も消えるわけではない」と自分を納得させてモノを捨てるためには、この方法は有効です。

収納そのものを捨てる

整理整頓好きな人ほど多く収納グッズを持っているもの。
しかし、実は収納グッズそのものが場所塞ぎになっていることも多いのです。

たとえば収納棚が二つある場合、まず一つは捨てると決めてしまいます。
そして「棚一つに収まるようにモノを捨てる!」とすれば、作業がはかどります。
大きい家具を捨ててしまうと達成感もありますし、かなり家が広くなったと実感できますので、おすすめですよ。

「もしかしたら使うかも」対策① 「二週間ボックス」を作る

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「もしかしたら使うかも」と思ってなかなか捨てられないものを放り込む「二週間ボックス」を作りましょう。
そして二週間後にこの箱を開け、「この二週間で一度も使わなかったな」と確認し、捨てることにしましょう。
二週間使わなかったものは、この先、数年後も使わない可能性が非常に高いです。

「もしかしたら使うかも」対策② メルカリを使いこなす

捨てるか迷うモノは、メルカリで価格調査してみましょう。
予想より安かったものは、「もしまた欲しくなったら、メルカリで中古を買えばいいや」と思えて手放せるはずです。
また、予想より高かったものは、今すぐ売って現金に換えたくなるかもしれません。

メルカリに慣れてくると、「メルカリに流通しているものは、いつでも買えるもの=ほぼ自分のもの」という感覚になり、所有の概念が変わります。
ユニクロの服や有名なマンガは、いつも流通しているので、「冬服を売って、来年の冬に欲しくなったらまた中古を買えばいいや」「定番のマンガは読みたい時に買えばいいや」と思えるようになります。
自分で所有し、大半の時間をタンスや本棚の「肥やし」にするのではなく、「必要な時だけ一時的に所有すればいい」と考えられるようになるのです。

締め切りを作る

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下記のような方法で、『片づけ』の期限を設定してみましょう。

・粗大ごみの収集日の予約をしてしまう
・ジモティで大型家具を譲る約束をしてしまう
・引っ越しの予定を決めてしまう

やはり引っ越しの前が一番『片づけ』が進むと思います。
モノが少なくなれば引っ越し費用も安くなるので、それをモチベーションにして『片づけ』していくのもおすすめですよ!

『片づけ』で上手に節約&自分の人生を選び取れ!

いかがでしたか?
みなさんの日常生活では、モノに気をとられている時間が意外と多いと思います。
片付け、探し物、買い物……。『片づけ』によって、こういった時間を節約することができます。
また、物欲に振り回される自分をクールに見つめ直せるようになるため、自分の人生に必要なものだけを選び取ることが出来るようになります。

私のように、「日本に住む必然性はないな」と思って海外に移住してしまうのは極端かもしれませんが、以前の私のように、今住んでいる部屋を引き払って、もう一段階小さい家に住み替えて、家賃を下げることはできるかもしれません。

お部屋探しの際は、ぜひニフティ不動産のサイトをチェックしてみてください。
複数の大手不動産サイトと連携して、数多くの物件を手軽に検索することができますよ。
『片づけ』によって、快適な新生活をスタートさせましょう。

文:渋澤怜
ベトナム・ホーチミン在住のフリーライター・日本語教師。

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