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福祉制度自体は整っているものの、本当に助けが必要な人に届いていない、もしくは「そもそも制度があることが知られていない」という現状に向き合い、自発的に学んでいきましょう。



お金は気持ちに余裕を持たせてくれる心のサプリメント。
福祉制度を活用して、衣食住を安定させよう!
あなたが申請できそうなものがあったら、ぜひ詳しく調べてみてね♪

【もらえるお金①住居確保給付金】働きたいけど家がない人をサポート!

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職を失って住む家がなくなってしまった人や、今後そのような状況になる可能性が高い人をサポートしてくれるのが「住居確保給付金」です。
この制度は、働く意欲があることを前提として、家賃の支払いが困難な人の補助を目的としています。
支給期間は原則3ヶ月
ただし、2回を限度に延長でき、最長9ヶ月までもらうことができます。

<参考>厚生労働省|生活困窮者自立支援制度|制度の紹介

住居確保給付金・誰がもらえる?

住居確保給付金は以下の条件をすべて満たす人がもらえます。

・離職などにより経済的に厳しく住む家がない、または家を失う可能性がある
・申請日の時点で65歳未満、かつ離職(または廃業)した日から2年以内
・離職した時点で世帯の主たる生計維持者だった
・申請月の世帯収入が基準額(※)以下
・申請月の本人と同一世帯の人の金融資産の合計が基準額の6倍以下、かつ100万円以下
・ハローワークで求職活動をしている
・本人と同一世帯の人が国の給付金を受けていない
・本人と同一世帯の人が反社会勢力関係者ではない

(※)収入の基準額は、市区町村税の均等割額が非課税になる収入額の12分の1

たとえば神奈川県横浜市に住む単身者の場合、収入の上限は84,000円で、金融資産の世帯合計額の上限は504,000円となります。

<参考>神奈川県横浜市|生活困窮者自立支援制度|住居確保給付金

各自詳細については、市区町村のHPなどをご確認ください。

住居確保給付金・いくらもらえる?

住居確保給付金の給付額は、生活保護法で定められた住宅扶助を限度とした家賃額となります。
生活保護法の住宅扶助は、住んでいる地域の等級(1級〜3級)や世帯の人数によって異なります。
たとえば東京都に住む単身者の場合、以下の金額を限度として家賃補助が支払われます。

1級地 2級地 3級地
53,700円 45,000円 40,900円

以下の資料には、扶助基準額の根拠となる情報が掲載されていますので、参考にしてみてください。(2018年10月時点)
<参考>厚生労働書|生活保護制度|お住まいの地域の級地を確認
<参考>厚生労働省|生活保護制度|生活扶助基準額について

住居確保給付金・どうすればもらえる?

住居確保給付金をもらうには、以下の書類を住んでいる市区町村へ提出します。

・住居確保給付金支給申請書
・本人確認書類
・離職後2年以内であることの証明(離職票の写しなど)
・本人と同一世帯の人の収入が確認できる書類(給与明細、預金通帳、年金手帳など)
・本人と同一世帯の人が持っている金融資産が確認できる書類(預金通帳など)
・求職受付票(ハローワークカード)の写し

詳細は各市区町村のHPなどをご確認ください。

【もらえるお金②すまい給付金】消費税の引き上げなんてこわくない!

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消費税の引き上げによる、住宅取得者への負担を軽くすることを目的に導入されたのが「すまい給付金」です。
住宅取得者へのサポートとしては「住宅ローン減税」もありますが、住宅ローン減税は支払った所得税から一定額を控除する仕組みのため、収入が低い(=支払う所得税が少ない)人にとっては、効果が限定的になってしまいます。
そのため、収入の低い人が住宅を取得したときに、補助が足りない分をすまい給付金でカバーしているのです。

<参考>国土交通省|すまい給付金|すまい給付金とは

すまい給付金・誰がもらえる?

すまい給付金は、以下の条件をすべて満たす人がもらえます。

・本人が居住する住宅を取得した(不動産登記上の持分がある)
・収入が一定以下
・取得した住宅が給付要件を満たしている

収入額は都道府県民税の所得割額によって判定します。
たとえば、夫婦(妻は収入なし)と中学生以下の子供2人の場合、夫の収入額の目安は、

・消費税8%のときは510万円以下
・消費税10%のときは775万円以下

となります。

詳細は以下リンクをご覧ください。
<参考>国土交通省|すまい給付金|収入について

住宅についての給付要件は、以下をすべて満たしていることです。

・引き上げ後の消費税率が適用されていること
・床面積が50平米以上であること
・第三者機関の検査を受けた住宅であること

なお、新築・中古・住宅ローン利用有無によって、給付要件は異なるため、注意が必要です。

すまい給付金・いくらもらえる?

すまい給付金の給付額は、給付基礎額 × 持分割合で算出されます。

給付基礎額:都道府県民税の所得割額によって決まる
・消費税8%のときは10〜30万円
・消費税10%のときは10〜50万円

持分割合:不動産登記事項証明書に記載

詳細は以下リンクをご覧ください。
<参考>国土交通省|すまい給付金|給付額について

また、以下リンクでは、給付額のシミュレーションをすることができます。
<参考>国土交通省|すまい給付金|すまい給付金シミュレーション

すまい給付金・どうすればもらえる?

すまい給付金をもらうには、住宅を取得した本人が、全国にある「すまい給付金申請窓口」へ申請書を提出、または「すまい給付金事務局」に郵送します。
必要書類等は、以下の条件によって異なりますので注意が必要です。

・新築 or 中古
・本人が受領する or 代理人が受領する
・住宅ローン or 現金

詳細は以下リンクをご覧ください。
<参考>国土交通省|すまい給付金|申請方法と受領方法(概要)

【もらえるお金③生活保護】健康で文化的な最低限度の生活は国民の権利!

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2018年にドラマ化されて話題になった「健康で文化的な最低限度の生活」という言葉は、憲法第25条から引用されているのをご存じですか?
この憲法で定められた権利を守るために、生活保護制度が存在します。
生活保護は、失職や病気・ケガなど、何らかの理由によって生活が困難になってしまった人を救うためのセーフティーネットです。

<参考>厚生労働省|生活保護制度

生活保護・誰がもらえる?

生活保護は、世帯単位で必要と認定された場合にもらうことができます。
その基準は、以下をすべて実施しても「最低限度の生活ができない」と判断されることです。

・預貯金や不動産などの全資産を生活費にあてる
・働ける人は働いて収入を得る
・年金やその他の手当などを受給する
・親族などからの援助を受ける

上記を合算しても、世帯収入が厚生労働大臣が定める最低生活費に満たない場合に、生活保護が適用されます。

 生活保護・いくらもらえる?

生活保護の支給額 = 世帯収入 - 厚生労働大臣が定める最低生活費

最低生活費は、住んでいる地域の等級(1級〜3級)や世帯の人数によって異なります。
たとえば、東京23区に住んでいる41〜59歳の単身者の場合、支給額は月額132,930円です。(内訳:生活扶助79,230円 + 住宅扶助53,700円)

以下の資料に、最低生活費の算出根拠となる情報が掲載されていますので、参考にしてみてください。(2018年10月時点)

<参考>厚生労働書|生活保護制度|お住まいの地域の級地を確認

<参考>厚生労働省|生活保護制度|生活扶助基準額について

 生活保護・どうすればもらえる?

生活保護費の支給を受けるには、住んでいる地域の福祉事務所へ申請します。
ただし、いきなり申請するのではなく、まず事前の相談として、話を聞きに行く必要があります。

以下には、福祉事務所の一覧が掲載されています。
<参考>厚生労働省|生活保護・福祉一般|福祉事務所

生活保護の申請をすると以下の調査が行われて、適用が決まると保護費が支給されます。

・生活状況の調査(家庭訪問など)
・資産の調査(預貯金、保険、不動産など)
・扶養義務者(親族など)による援助の可否の調査
・社会保障給付(年金など)、その他収入の調査
・働ける状態にあるかの調査

【もらえるお金④一時生活支援事業】ネットカフェから卒業!

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ネットカフェを転々としているなど、特定の家をもっていない人へ一定期間、衣食住を提供してくれるのが「一時生活支援事業」です。
また、期間中には自立へ向けて就労支援なども受けることができます。

<参考>厚生労働省|生活困窮者自立支援制度|制度の紹介

 一時生活支援事業・誰がもらえる?

一時生活支援事業は、緊急に住まいが必要な人が対象となります。
突然のリストラや、病気・ケガによって働けなくなり、家賃の支払いができなくなったなど、住む家がなく生活が安定していない人をサポートしてくれます。

 一時生活支援事業・いくらもらえる?

この制度は現金給付ではなく、自治体によって用意された衣食住の提供を受けます。
そして、生活支援を受けながら、退所後の自立支援も受けることになります。

 一時生活支援事業・どうすればもらえる?

自分が住んでいる市区町村の生活支援課やサポート窓口へ、申請(相談)に行きます。
まずはHPなどで確認することをおすすめします。

【もどってくるお金①住宅ローン減税】マイホーム購入への切り札!

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「住宅ローン減税を使えば、固定資産税くらいはペイできますよ」
こんなふうに不動産営業マンから言われたことありませんか?

住宅ローン減税は、マイホーム購入したあとに大きなお金が戻ってくる重要な制度です。

正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいますが、世の中では「住宅ローン減税(または住宅ローン控除)」と呼ばれることが多くなっています。
この制度は、住宅ローンを利用したマイホーム購入を支援するもので、要件を満たした場合、年末のローン残高の1%が所得税から控除(上限あり)されます

詳細は以下リンクをご覧ください。
<参考>国税庁|No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)
<参考>国税庁|No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

 住宅ローン減税・誰が受けられる?

住宅ローン減税は、住宅ローンを使って要件を満たすマイホームを購入した人が受けられます。
具体的には、後述する確定申告によって、控除分の金額が還付されることになります。

 住宅ローン減税・いくらもどってくる?

住宅ローン減税の制度に定められた条件を満たした場合、最長10年間、年末のローン残高の1%(上限40万円)が所得税から控除されます。
たとえば、年末時点でローン残高が4,000万円の場合は、40万円の控除が受けられます。

ただし、あくまでも「所得税からの控除」という点に注意してください。
上記の例では40万円の控除が受けられますが、そもそも所得税を30万円しか納めない場合には、30万円しか還付されません。

詳細は上記の国税庁HPなどをご覧ください。

 住宅ローン減税・どうすればもどってくる?

住宅ローン減税は、確定申告において、住所地を管轄する税務署へ以下の書類を提出することで、控除が受けられます。

・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・住宅ローンの年末残高証明書
・登記事項証明書、売買契約書の写しなど(住宅購入を証明する書類)

詳細は上記の国税庁HPなどをご覧ください。

【もどってくるお金②特定優良賃貸住宅(家賃補助)】庶民のプレミア賃貸!

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特定優良賃貸住宅(特優賃)は、一定の基準を満たした良質な賃貸住宅に対して、国や市区町村が入居者の所得に応じて家賃補助をしてくれる制度です。
この制度は、中堅所得のファミリー層が生活しやすい優良な賃貸住宅を増やすことが目的となっています。
入居できることになればメリットが大きい制度ですが、応募者が多い場合は抽選になるため、希望しても入居できない可能性もあります。

以下は一例として、神奈川県内の特定優良賃貸住宅を取り扱っているサイトです。
<参考>とくゆうちんネット

 特定優良賃貸住宅(家賃補助)・誰が受けられる?

特定優良賃貸住宅は、以下の条件を満たした人が入居資格を得られます。

・日本国籍、または永住権をもっている
・2人以上のファミリー世帯
・世帯収入が基準の範囲内(300〜900万円程度)
・連帯保証人を立てられる
・家賃の3ヶ月分を敷金として納入できる
・住民税の滞納がない

詳細は各市区町村などのHPでご確認ください。

 特定優良賃貸住宅(家賃補助)・いくらもどってくる?

家賃補助の金額は、制度を実施している各市区町村によって異なりますが、所得に応じた区分ごとに補助金額が設定され、本来の家賃から差し引かれます(※)。
そして、一般的に入居者負担額は住んでいる期間によって少しずつ上がっていくように設計されています。

(※)家賃補助は入居者へ戻ってくるのではなく、直接家主に支払われます

 特定優良賃貸住宅(家賃補助)・どうすればもどってくる?

家賃補助を受けるには、住んでいる地域の特定優良賃貸住宅がどのように運営されているかを確認して、入居申請を行う必要があります。
申請書類は地域によって異なりますが、前述の入居資格を証明するための書類は準備しなければなりません。

まずは給付金や補助金の制度を知ることから

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「すまい・生活」に関するもらえるお金・もどってくるお金を紹介してきましたが、いかがでしたか?
「全部知っていたよ」という方は、少ないのではないでしょうか。

今回ご紹介した制度は、税金をキチンと支払っている国民であれば、誰でも受けられる権利ばかりです。
また、生活保護については、日本国憲法が定める「生存権」を守るための大切な制度なので、税金を払えない状態でも受けることは可能です。

義務教育では、社会に出て役立つお金の知識はなかなか得られないため、自分から積極的に学ぶことが肝要です。
もし、今回の記事が役に立ったら、ほかの制度についてもぜひ勉強してみてくださいね♪

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