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「下宿って昔ながらで古臭いんじゃないの?」「そもそも下宿の意味がいまいち分からない」
こんな人は、この記事を読んで、

・下宿の定義と種類
・下宿と一人暮らしの違い
・下宿のメリット・デメリット

を知っておくと便利です。

また、下宿の探し方下宿を希望する社会人におすすめの物件も紹介しますので、一人暮らしに不安のある方はぜひ最後までご覧ください。



下宿とは?

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下宿とは、もともと「人の家の部屋を間借りして住むこと」を意味していました。しかし、近年は少子化やプライバシーを気にする人が増えていることから、部屋を間借りする昔ながらの下宿はかなり減ってきています。

現在、下宿は主に学生向けの住まいを指し、学生寮や学生会館なども含まれます。これらでは多くの場合、玄関や風呂、トイレなどが共同で、食事が付きます

また、親元を離れて暮らす場所そのものを、マンションやアパートの区別なく、広い意味で「下宿」と表現することもあります。

下宿の種類は3つ

現在の下宿には、主に以下の3つのスタイルがあります。

①学生会館・学生寮
②ソリデール
③学生アパート・学生マンション

①学生会館・学生寮

学生会館・学生寮は寄宿舎スタイル(※)の下宿。
※複数の寝室に、食堂や浴室等の共同施設を備えたもの

財団法人や民間企業が管理・運営しているところには、さまざまな学校の学生が入居できますが、大学が管理・運営しているところにはその学校の学生しか入居できません。

学生会館・学生寮は家具・家電付きや食事付きの場合が多く、館長・寮長など管理者がいるため、安心して下宿できるのが特徴です。

学生会館と学生寮の違いは物件によってまちまちです。一般的に学生会館では一人部屋が主流ですが、学生寮ではまだまだ相部屋の場合も多く、規則等が厳しい傾向にあります。

<学生会館・学生寮の特徴>
・学生しか入居できない
・食事付き
・門限などのルールがある
・館長・寮長がさまざまな面でサポート
・家具・家電付き
・風呂やトイレ、キッチンなどは共用
・入居者は全員学生なので、友人ができやすい

②ソリデール

ソリデールは新しいタイプの下宿。
昔ながらの下宿=間借りタイプの発展型で、家の一部を提供できる一人暮らしの高齢者と、そこに下宿したい学生などの若者をマッチングするシステムです。

ソリデールには、高齢者・入居者の双方に以下のメリットがあります。

<ソリデールのメリット>
高齢者:家賃収入を得られて、一人暮らしの不安を解消できる
入居者:安く下宿できて、地元の人との交流を持てる

ソリデールはまだまだ数は少ないですが、京都では「京都ソリデール」が公的事業として推進されており、家賃の一部が助成(減額)される仕組みで注目を集めています。
京都方面に進学予定で興味のある人は、以下のリンクからチェックしてみましょう。

参考:次世代下宿「京都ソリデール」事業

また、今後各自治体・団体でも開始される可能性がありますので、気になる方は「居住予定エリア名 ソリデール(例 東京 ソリデール など)」で最新情報をチェックしてみてください。

③学生アパート・学生マンション

学生アパート・学生マンションは、その名の通り、入居者が学生に限られているアパートやマンションのこと。
基本的には家具や食事は自分で用意しなくてはなりませんが、中には家具付き・食事付きの物件もあります。

学生アパート・学生マンションにも、財団法人や民間企業が管理する物件と大学が管理する物件があり、管理団体の違いによって、他大学の学生と交流できるか否かが決まります。

学生アパート・学生マンションは、学生会館・学生寮と比べて門限や来客等の制限はなく、自由度が高いです。
また、一般的なアパート・マンションと比べると、管理人が常駐していたり、セキュリティが重視されていたりする傾向にあるため、「一人暮らしは心配だけど、共同生活には抵抗がある」という人におすすめです。

下宿と一人暮らしの違い

この記事では下宿ついて、

・大家や管理人が同居している
・風呂・トイレなどが共用
・食事付き

などの学生向け物件を念頭に、話を進めます。

下宿と一人暮らしの違いは、費用や生活パターン、住環境に顕著にあらわれます。
詳しくは次の章で説明しますが、下宿では一般的な一人暮らしよりも費用が安くすみ、生活面でのサポートを受けられる反面、共同生活の規律に縛られて、個人の自由がある程度制限されます。

これからの大学生活で羽を伸ばしたい学生にとっては多少窮屈な面もありますが、初めて親元を離れる人大学生活に不安がある人にとっては、徐々に慣らすのにちょうどよい環境と言えるでしょう。

下宿のメリット

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下宿には、大きく分けて4つのメリットがあります。

①費用を抑えられる
②食事付き(賄い付き)の場合が多い
③大家さん・管理人さんのサポートがある
④学生同士が住むので友だちができやすい

ここでは、これらのメリットを順に詳しくみていきましょう。

下宿のメリット①費用を抑えられる

下宿のメリットは、なんといっても家賃と初期費用が安いこと
下宿は家賃がそもそも一般的な一人暮らしよりも安く、家具・家電の購入費用がかからないため初期費用を抑えられます。

実際に日本学生支援機構の学生生活調査によると、アパート等で一人暮らしをする場合の生活費は年間1,108,400円かかるのに対して、学生寮に住む場合は834,700円となっており、下宿の方が経済的です。

参考:令和2年度 学生生活調査結果|独立行政法人日本学生支援機構

「なるべく親に負担をかけたくない」「奨学金の範囲内で学費や生活費を賄わなければならない」
こんな学生に、下宿はうってつけだよ。

下宿のメリット②食事付き(賄い付き)の場合が多い

初めて親元を離れる人にとって、最も大変なのが日々の食事作り。栄養バランスを考えて予算内で自炊するのは容易ではなく、栄養が偏ったり、途中から外食ばかりになったりしがちです。
その点、下宿では基本的に朝・夕2食が提供されるので、昼を学食等で済ませれば自炊する必要はありません。

また、コスパの悪い一人暮らしの自炊を避けることで、食費そのものを抑える効果も。
先の調査では、学生寮に入った場合の食費が年間234,400円なのに対して、アパート等で一人暮らしをする場合は273,400円となっています。

食事付き(賄い付き)の下宿は、便利なだけでなく、食費も抑えられるんだね。

下宿のメリット③大家さん・管理人さんのサポートがある

下宿には大家さんや管理人さんがいて、不在時の荷物預かり病気になったときの看病など、生活面でのサポートが期待できます。

また、大家さんや管理人さんの存在は心理面でも大きな助けになります。ホームシックになったり、学校に馴染めず不登校ぎみになったりしても、大家さんや管理人さんに相談にのってもらい、壁を乗り越えたという学生も多いです。

さらに、大家さんや管理人さんが対応してくれることで、しつこい新聞勧誘怪しい宗教勧誘から身を守ることもできます。

初めて親元を離れる人にとって、これほど心強い存在はいないでしょう!

下宿のメリット④学生同士が住むので友だちができやすい

下宿は入居者が同世代の学生ばかりのため、友だちができやすい環境です。下宿で出会い、卒業後もずっと付き合える気の置けない友だちがみつかることも。

それに加えて、下宿は他人の目があることから、生活が不規則になりにくいというメリットもあります。一人暮らしだとだらけたりサボったりしてしまう人も、集団生活を送ることでメリハリのある毎日を過ごせるわけです。

規則正しい生活習慣を身につけられて、“一生の友だち”という財産も得られるのが、下宿生活の強みだね。

下宿のデメリット

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下宿にはさまざまなメリットがある反面、以下のようなデメリットも挙げられます。

①門限や来客等の制限がある
②集団生活のルール・マナーがある
③プライバシーを守るのが大変

下宿に入ってから悔やむことのないように、ここでしっかりとその特性を把握しておきましょう。

下宿のデメリット①門限や来客等の制限がある

下宿は基本的に門限や食事時間、入浴時間、来客等の制限があります。
勉強や部活動、アルバイトなどで帰りが遅くなる・外泊するという場合には、大家さんや管理人さんに事前に申告しておきましょう。
ただし、門限を過ぎても、実際には下宿に入れるというケースがほとんど。その場合には、なるべく周りに迷惑をかけないように、静かに戻るのがマナーです。

食事に関しては、衛生上の問題から決められた時間内しか提供しない下宿が多いですが、中には取り置き対応してくれるところもあります。

下宿外の友だちを下宿に呼ぶ場合も、宿泊させるなら事前に大家さんや管理人さんから許可を得ましょう。ただし、異性の宿泊はNG!特に女性専用の下宿では、大きな問題となりますので注意が必要です。

下宿のデメリット②集団生活のルール・マナーがある

下宿では玄関や風呂、洗面所などの共有スペースはきれいに使い、自分の私物を広げっぱなしにしてはいけません。

また、リビングスペースや談話室が設置されていても、そこでは喫煙・飲酒できない場合がほとんど。深夜の利用は周りの迷惑になるので、控えるようにしましょう。

共有スペースで他の下宿生と顔を合わせたら、自発的にあいさつしましょう。
以前、昔ながらの下宿では先輩後輩間の上下関係がありましたが、今では運動部の寮などを除いてはほとんどなくなっています。
通常のマナーを守っていれば、同じ釜の飯を食う仲間として、年齢に関係なく仲良くしてもらえますので、気負わず積極的に話しかけましょう。

下宿のデメリット③プライバシーを守るのが大変

下宿では自室の施錠はできるため、そこでのプライバシーは確保できます。
ただし、風呂やトイレなどは共用のため、「人とお風呂を共有するのは生理的に抵抗がある」「人目が気になってトイレに行きづらい」というタイプは慣れるまでに時間がかかるでしょう。

下宿が向いているのはこんな人

・他人との共同生活に前向きな人
・とにかく費用を抑えたい人
・料理などの生活力にまだ自信のない人

下宿では食事や風呂、トイレなどを共にするため、共同生活に前向きでおおらかな人が多い傾向にあります。
また前述したように、下宿は生活費を抑えられることから、少ない仕送りや奨学金でやりくりする学生の強い味方になります。
「料理なんて全然したことがない」という学生も、食事つきの下宿に入れば何の心配もなく大学生活のスタートを切れるでしょう。

一人暮らしが向いているのはこんな人

・神経質な人
・自由を好む人
・料理などの生活力のある人

反対に、神経質な人や自由を好む人にとっては、共同生活は苦痛以外の何者でもありません。
下宿に馴染めないから大学を休学・中退するというのでは本末転倒ですので、このような人は最初から一人暮らしを選択した方が無難です。
また、料理が得意で積極的にやりたい人にとっても、キッチンの使用に制限のある下宿はあまり向かないでしょう。

下宿の探し方

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ここまで読んで「下宿って自分に向いてそうだな」「大学に受かったら下宿に住みたいな」と思った方、ちょっと待って。下宿探しはタイミングが大切です!
ここでは、下宿を探す時期と手段、下宿が見つからなかったときの代替案を紹介します。

下宿を探す時期は夏前から!

下宿を探すのは早ければ早いほど有利です。志望校を決めたらすぐに、遅くとも夏前には下宿の情報収集を始めましょう。
学生会館や学生寮などの下宿は、早く契約しても家賃は4月からかかるだけなので、人気の下宿は年内に満室になってしまうことも。

下宿の下見はオープンキャンパスにあわせて行うと効率的。その際は、親と一緒に行くのがおすすめです。下宿は大学合格前でも事前契約できるケースが多いため、気に入ったらすぐに押さえておきましょう。

下宿を探す手段は3つ

下宿を探す手段には以下の3つがあります。

①大学の学生課
②インターネット
③不動産屋

ここでは、おすすめの順に紹介します。

①大学の学生課

下宿探しは大学の学生課に相談するのが一番早くて確実です。大学のホームページには大抵は下宿案内が載っていますのでチェックしてみましょう。
大学の学生課なら、通学に適した場所の中から、さまざまなタイプの下宿を紹介してくれますし、その大学の学生だけが受けられる割引特典などを案内してくれることもあります。
ただし、大学が直接案内してくれる物件は人気度が高いため、問い合わせする時期によっては空きがないということも。

②インターネット

大学のホームページに下宿案内がない場合には、下宿を扱う専門サイトにアクセスするのも一つの手。
下宿の立地、築年数、費用、サービス内容など、どれを重視するかは自分で比較検討しなくてはなりませんが、都市部や大学が多く集まる地域では、専門サイトに優良な下宿が網羅されている場合が多いです。
一般の不動産検索サイトでは「学生限定」「学生歓迎」程度の条件付けしかできないため、下宿のみを探すなら専門サイトを訪れましょう。

③不動産屋

下宿を探すのに大学近くの不動産屋を訪問する方法もあります。ただし、一般の不動産屋では下宿を取り扱っていない場合もあり、事前にネットや電話で問い合わせておかないと無駄足になってしまうことも多々あります。
なお、不動産屋を通すと仲介手数料が発生しますので、費用を抑えたい方は不動産屋は避けた方が無難です。

下宿が見つからない…下宿以外に家賃を抑える方法は?

「受験に集中していて、下宿探しの時期を逃してしまった」という場合には、以下の方法で家賃や初期費用を抑えてみてはいかがでしょうか?

・ルームシェアする
・シェアハウスに入る
・初期費用の安い物件を探す

・ルームシェアする

きょうだいや友人同士で、「2人入居可」の物件でルームシェアすれば、家賃や生活費を折半することで一人暮らしよりも費用を抑えられます。
ただし、男性同士の同居だと、仲間を呼んで大騒ぎすることを大家さんが恐れて、なかなか貸してもらえないというケースも。

・シェアハウスに入る

大学の近くでは学生向けのシェアハウスがあることも。シェアハウスに食事は付きませんが、家賃や水道光熱費、インターネット料金など込みで、一人暮らしよりもリーズナブルに住める場合が多いです。
また、一般のシェアハウスなら社会人もいるため、大人のマナーが身に付き、より広い視野を持てる可能性もあります。

・初期費用の安い物件を探す

一般の賃貸でも「敷金・礼金なし」「フリーレント」「仲介手数料なし」の物件を選ぶことで、初期費用を抑えることができます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事】敷金礼金なしの不動産賃貸物件 初期費用いくら?デメリットは?

これらの物件に入りつつ、下宿の空室待ちをするというのも一つの手。
空室が出れば、年度の途中からでも下宿に入ることができるよ。

下宿に社会人も入りたい!どうしたらいい?

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集団生活に馴染めれば、費用面や生活面でのメリットの多い下宿。
実際に「大学を卒業してもそのまま下宿に留まりたい」「社会人だって賄い付きの下宿に住みたい」という声も耳にします。
ここでは、社会人でも入れる下宿について調べてみました。

社会人が下宿できる物件はある?

社会人が昔ながらの間借りタイプの下宿を見つけるのは、東京都内では難しいようです。
社会人は今やマンション・アパートに住むのが主流で、住宅補助などの福利厚生が充実している企業も珍しくありません。社宅や借り上げ社宅などの制度を利用できる場合もあり、一人暮らしの選択肢が豊富に存在します。

また、学生時代に住んでいた下宿に卒業後も住み続けるのはNGです。
そのまま大学院に進学する場合等を除いて、卒業後は下宿を出なければなりません。

下宿の代わりに!社会人におすすめの物件

そんな社会人におすすめの、下宿に代わる物件は以下の通りです。

・シェアハウス
・食事つきの社員寮
・家具・家電付き賃貸(ウィークリーマンション等)

・シェアハウス

先述した通り、シェアハウスは家賃や生活費が安くすむので、支出を抑えて一人暮らしを始めたい社会人におすすめです。

・食事つきの社員寮

食事つきの物件を望むなら、福利厚生の一環として社員寮を備えた企業に就職するのがよいでしょう。また、割高にはなりますが、民間の社会人寮を個人で契約するのも可能です。

・家具・家電付き賃貸

ウィークリーマンションマンスリーマンションなどの家具・家電付きの賃貸物件なら、短期から長期にわたって気軽に利用できます。「とりあえずお試しで一人暮らししてみたい」という社会人は、まずは職場近くのウィークリーマンションやマンスリーマンションを調べてみてはいかがでしょう。

自分にあった物件で新生活を始めよう!

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下宿には家賃や初期費用が抑えられる経済的なメリットがあり、食事などの生活面でも一人暮らしをするよりハードルが低いです。
しかし、自分のペースで生活したい人やプライバシーを気にする人にとって、下宿は不向きな面もあります。
自分がどんなタイプか、何を重視しているのかをよく考えて、下宿か一人暮らしかを決めましょう。

セキュリティや安全性を重視するなら

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初期費用を抑えたいなら

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