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ここでは、「これから戸建てを売却したい」「なかなか売れない戸建てをどうにかしたい」というニーズに合わせて、

・中古住宅が売れるまでの期間
・戸建ての売却が難しい理由
・戸建てが売れない具体的な原因
・売れない中古住宅はどうなるのか
・戸建てが売れないときの対処法
・戸建てが売れないときのNG行動

について、詳しく解説していきます。



中古住宅が売れるまでの期間はどれくらい?

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戸建ての売却にかかる平均日数は83.3日

公益財団法人東日本不動産流通機構の首都圏不動産流通市場の動向(2023年)によると、中古戸建住宅の売却にかかる平均日数は83.3日。同機構の不動産物件情報に登録された物件は平均3ヵ月以内で成約まで至っています。

ここに、

・売却の準備を始めてから媒介契約・不動産物件情報に登録するまで
・売買契約から引き渡しまで

の時間を加えると、戸建ての売却準備から引き渡しまでの期間は3ヵ月から半年ほど掛かるのが一般的です。ただし、条件が悪くて買い手が見つからない場合には1年以上かかるケースもあります。

戸建てを売却するときの流れは、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

▶関連記事
一戸建て売却の流れを解説!売却価格の相場や高く売るコツは?

戸建ての売却が難しい理由は?

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一般的に、中古マンションと比べると、中古戸建ての売却は難しいのが現状です。
戸建ての売却が難しい主な理由は、以下の4つが挙げられます。

中古住宅の売却が難しい理由
①少子高齢化で需要が減っている
②中古住宅はローンが組みにくい
③資産価値の低下が早い
④単純比較しにくい

戸建て売却が難しい理由①少子高齢化で需要が減っている

戸建てを購入する層は、子育て世帯が多いです。未婚率の増加や晩婚化の影響で少子高齢化が進む現在では、単身者や子どものいない世帯が増え、戸建て住宅の需要が低下しています。
そのため、都市部のマンションに住む世帯が増え、郊外の戸建ては年々需要が減っているのです。
コロナ禍の巣ごもり需要で、一時的に建売住宅の人気が高まり、急激に値上がりした時期もありましたが、最近では価格が下落して、在庫が積み上がっているのが現状です。

戸建て売却が難しい理由②中古住宅はローンが組みにくい

中古住宅はローンが組みにくいことも、戸建てが売れない理由の一つです。
住宅としてはまだ十分に住める状態でも、耐震性が担保されていなければ、住宅ローン審査はかなり不利になります。

住宅ローン審査では適合証明が必要です。適合証明の取得には30万円程の費用がかかる上に、中古住宅では取得できないケースも多く、結局無駄な出費になることも。
また、中古住宅は担保価値が低いため、希望金額まで借り入れることが難しいケースが多々あります。

住宅ローンを組めないと、戸建てを購入できる層はかなり限られてしまいます。そのため、適合証明などのコストを勘案すれば、少し金額を上乗せしても住宅ローンを組みやすい新築住宅が選ばれがちなのです。

戸建て売却が難しい理由③資産価値の低下が早い

総務省の平成30年住宅・土地統計調査によると、戸建て住宅の90%以上が木造建築です。鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションと比較すると、木造戸建ての劣化は早く、不動産価値の低下も早まるため、売れにくくなる傾向にあります。

建物の資産価値が0円になるまでの期間(耐用年数)は、RC造のマンションは47年、木造戸建ては22年です。その基準で考えると、築22年以上の一戸建てを売却する場合、資産価値があるのは土地のみになってしまいます。

実際の不動産市場では、耐用年数を過ぎたら即0円というわけではないからご安心を。
建物の状態や住宅設備の修理、リノベーションなどを考慮して、耐用年数は20~30年程と考えられているよ。

また、不動産投資市場においても、基本的にはマンションに投資するケースが多く、戸建ては不向きです。

戸建て売却が難しい理由④単純比較しにくい

戸建ての場合、立地・地形・日照・建築工法・間取り・デザインなどが物件ごとに異なり、まったく同じ条件の戸建ては存在しません。画一的に建てられるマンションと比べると、戸建てはとても個性的な住宅といえます。

マンションであれば立地と築年数である程度は単純比較ができますが、戸建ての場合は比較のしようがないほどの違いがあるため、検討事項が多く、決めるのに時間がかかります
また、戸建てを探す人は、ほぼ全てがマイホームにする予定のため、物件選びにより慎重になるのことも、時間がかかる要因の一つです。

戸建てが売れない!具体的な原因7選

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戸建てが売れないとき、先述した一般的な理由の他に、物件ごとに具体的な原因がある場合も考えられます。
ここでは、そのような戸建てが売れない具体的な原因を7つ解説します。

戸建てが売れない具体的な原因
①立地が悪い
②築年数が古い
③建物の状態が悪い・瑕疵がある
④相場よりも価格が高い
⑤不動産会社に問題がある
⑥売却時期が不利
⑦内覧の準備不足

戸建てが売れない原因①立地が悪い

・駅から遠く、交通機関や商業施設などの利便性が悪い
・地震や水害などの災害に対する安全性が低い
・治安が悪い・防犯性が低い
・自然や公園などへのアクセスが悪い

このように、住環境があまり整っていない立地の戸建ては、売れにくい傾向にあります。

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これまでは多少立地が悪くても、所得のあまり高くない層が、郊外の低額物件を購入するケースはありました。しかし、物価高や金利高の影響を大きく受けて、この層が買い控えていることも、戸建てが売れない原因になっています。

「フラット35」の金利が急激に上昇
住宅金融支援機構による「フラット35」の金利は、2022年1月は年1.3%。
それが、2024年3月には年1.84%まで上昇しています。
(借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き・最低金利)

戸建てが売れない原因②築年数が古い

築年数の古い戸建ても敬遠される要素の一つです。築25年以上の戸建ては成約率が低くなる傾向にあります。
また、築30年以上の戸建ては耐震等級1(※)が適用されないため、特に売却しづらいです。
※耐震等級:地震に耐えられる建物の強度を数値化したもの。耐震等級1は震度6強~7の地震でも、倒壊・崩壊しない程度の耐震性能を備えている。

戸建てが売れない原因③建物の状態が悪い・瑕疵がある

・外装の汚れ・ひび割れがある
・雨漏りしている
・防音・防熱性が低い
・設備の故障・不具合がある
・ほこり・垢やカビ・クロスのはがれがある

このように建物の状態が悪い戸建ては、買い手がつきにくくなります。

また、いわゆる“事故物件”のように、瑕疵のある物件もまた嫌煙される要因になります。

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事故物件の見分け方は!?事故物件を掴まされないコツを不動産屋さんに聞いてみた

戸建てが売れない原因④相場よりも価格が高い

相場に対してあまりにも売り出し価格が高過ぎると、内覧の候補にすら入らず、買い手が現れにくくなります。同時期に似たような条件で安い物件があれば、買い手は当然そちらを選んでしまうものです。

意図せず相場よりも売り出し価格が高くなっている場合は、そもそも不動産会社の査定額が間違っている可能性があります。
中には、契約をとるために、売れ残るのを承知で査定額を相場の2割増しまで吊り上げる悪徳業者もいますので、業者の言うことを鵜吞みにせず相場をきちんと把握しましょう。

戸建てが売れない原因⑤不動産会社に問題がある

「物件の条件は決して悪くないのに、なぜか売れない」という場合には、買い手へのアピールが不足している可能性が考えられます。
例えば、契約した不動産会社の販売活動が不十分で、売れ残ってしまっているケースです。
仲介業者は広告料など販売にかかるコストを、成約時の売上から仲介手数料として回収しています。そのため、販売コストを下げるために、売れなそうな物件にはあえて広告料をあまりかけない場合があります。
こうした業者を避けるためには、物件の査定額だけでなく、それまでの販売実績や売却までの期間、営業方針、担当者の熱意をしっかりチェックすることが大切です。

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不動産売買の仲介手数料はいくら?相場や計算方法をわかりやすく解説

戸建てが売れない原因⑥売却時期が不利

戸建ての売却には、有利な時期と不利な時期とがあります。

住宅を売りやすい時期:2~3月・次が9~11月
住宅を売りにくい時期:1月・8月

転勤などの人口流入が少ない時期に売り出してしまうのはタイミングが悪く、1年近く売れ残ってしまう可能性があります。

また、競合物件の動きも同時にチェックしておきましょう。
近隣で似た条件の物件がたくさん売りに出されている時期は、競争が激化して売れ残るリスクが高まります。急ぐ必要がないのであれば、競合物件の多い時期は避けておく方が無難です。

さらには、社会情勢の変化にもご注意を。
2024年3月、日銀はマイナス金利政策を17年ぶりに解除することを決定しました。その影響で、今後はさらなる住宅ローン金利の上昇が見込まれています。金利や税制の変化を見逃さず、できるだけ有利な時期に売り出す準備をしましょう。

戸建てが売れない原因⑦内覧の準備不足

せっかく内覧の候補に入っても、内覧対応に問題があったり、準備不足だったりすれば、買い手を逃すことになります。

自分のスケジュールを優先して内覧を断ってしまったり、特定の日しか内覧を受け付けていなかったりすると、売れ残る原因になります。

また、内覧の準備不足の例として、

・部屋が散らかっている
・水回りが汚れている
・タバコやペットの臭い、生活臭が強く残っている
・売主の態度が悪い
・逆に、あまりにも熱心にアピールしすぎる

などの場合、内覧者にあまりよくない印象を与えてしまうでしょう。

売れない中古住宅はどうなる?

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戸建てが売れない理由や原因が分かっても、「どうせ売れない」と諦めてしまうのは厳禁です。
ここでは、売れない戸建てを何もせずにそのまま放置し続けるとどうなるか、そのリスクについて説明します。

売れない中古住宅はどうなる?
①固定資産税がかかる
②老朽化する・修繕コストがかかる
③資産価格が下がる
④最悪の場合、競売にかけられる

①固定資産税がかかる

売れない戸建ては、たとえ誰も住んでいない状態であっても、所有している限りは毎年固定資産税を支払わなければなりません。
売れない戸建てを所有し続けると、その間の維持費を負担し続けることになるのです。

②老朽化する・修繕コストがかかる

住宅は経年劣化で老朽化していきます。空き家であれば、さらに老朽化が進みやすくなるでしょう。
また、古い・管理の行き届いていない戸建ては虫やカビが発生したり、庭木が敷地外まで伸びたりと、修繕費用がかさむものです。空き家を放置すると放火されるなどの危険もあり、自治体や周辺住民からクレームがくることも。

③資産価格が下がる

戸建ての売れない期間が長引けば、その分資産価値がどんどん低下します。
そうなると売り出し価格を値下げせざるを得ないわけですが、住宅ローンが残っている場合には注意が必要です。その詳細は次章の戸建てが売れないときの対処法①価格を再設定するで解説します。

④競売にかけられる

戸建ての売却代金で住宅ローンを返済したいと考えたときに、いつまでも家が売れないとローンの返済計画が難しくなります。
そして、住宅ローンを滞納したまま放置していると、最終的には家が差し押さえられ、競売にかけられてしまうことに。
競売では不動産価格が市場価格より大幅に安く設定されるケースが多いため、そうなる前に対処することが大切です。

戸建てが売れないときの対処法7選

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戸建ての売却にかかる平均日数は83.3日と先述しましたが、あくまで首都圏の日数であり、戸建てが売れるまでの期間は地域によって異なります。
ただし、この平均日数を大きく超えて売れ残っている場合には、なんらかの対策を講じる必要があるでしょう。
ここでは、戸建てが売れないときの対処法を7つ紹介します。

戸建てが売れないときの対処法
①価格を再設定する
②売れるタイミングで再度売り出す
③不動産会社を変更する
④内覧に力を入れる
⑤瑕疵担保保険を契約する
⑥不動産会社に買取してもらう
⑦賃貸に出す

戸建てが売れないときの対処法①価格を再設定する

売り出し価格を再設定する際、チェックすべきポイントは以下の3つです。

・不動産価格の推移・地価の変動などの市場動向
・同じエリアの物件の成約価格
・競合物件の売出価格

まずは、国土交通省が公表している「不動産価格指数」と「公示地価」から、市場動向を把握しておきます。戸建てがなかなか売れない場合、価格設定が相場よりも高い可能性があるので、売り出し価格の見直しを行いましょう。
物件の立地や築年数、間取り、設備機器などを不動産会社と精査して、同じエリアの競合物件と価格を比較すれば、売却額の相場を把握できます。

後から値引きすることを想定して、最初は適正な売り出し価格よりも高値で出すケースもありますが、あまり高額すぎては買い手の候補にすら入りません。

また、買い手側は売り出し開始日をチェックする人が多いため、売り出し期間が長いと、「売れ残りの不人気物件」というマイナスイメージをもたれやすいです。それを避けるためにも、できるだけ早く売れるように手を打ちましょう。

ただし、安易に値下げすればよいわけではありません。
住宅ローンの返済がまだ残っている場合、売り出し価格を下げすぎると、売却後にローンの残債だけが残ってしまいます
住宅ローンの返済については、以下の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

▶関連記事:
住宅ローンがしんどい!対処法と滞納リスク・借入の適正金額を徹底解説!

戸建てが売れないときの対処法②売れるタイミングで再度売り出す

なかなか戸建てが売れない場合は、一旦取り下げて売却に有利な時期(2~3月)に再度売り出すという方法があります。繁忙期に目玉商品と銘打って、広告などの販促活動をしてもらうのが効果的です。
再度売り出す物件であっても、不動産ポータルサイトには新着物件と表示されます。平均売却期間が3~6ヵ月程なので、最低でも3ヵ月以上期間を空けて再度売り出すとよいでしょう。

その際、PR写真の撮り直しや追加、動画の添付を行うとより魅力をアピールできます。
また、立地があまりよくない物件であっても、

・静かで落ち着いた環境
・都市部よりも広くて開放的な空間
・手入れの行き届いた庭
・複数台ある広い駐車場
・太陽光パネルやエコキュートなどの設備

など、売りになる点を積極的に載せるべきです。

戸建てが売れないときの対処法③不動産会社を変更する

それでも戸建てを売却できる気配がないなら、不動産会社を変えてみるのも一つの方法です。

よい不動産会社を選ぶポイント
・戸建ての売却実績が豊富
・ポータルサイト以外にも宣伝力がある
・PR写真や動画のクオリティが高い
・売却方法について積極的に提案してくれる
・こまめに連絡をしてくれる

不動産会社に戸建ての売却を依頼する場合、不動産会社と媒介契約を結ぶことになります。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれに一長一短があるので、契約内容をしっかり検討しましょう。

▶関連記事
「仲介」とは?「媒介」とは?賃貸も売買も関係あり⁉難しい専門用語を徹底解説

不動産会社と「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」を結ぶ場合に注意したいのが、いわゆる“囲い込み”がないかということ。物件情報を広く開示せずに、自社の顧客から買主を探すだけで、他の業者からの問い合わせに応じないなどの行為です。

不動産会社に囲い込みがないかをきいても、正直な回答は得られないでしょう。しかし、担当者にその認識があることを示しておけば、牽制ができるかもしれません。

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専任媒介契約とは|特徴やメリットを知って利用価値を確認!

戸建てが売れないときの対処法④内覧に力を入れる

内見の候補に入る段階まできたら、売却まではあと一歩です。
買い手に「ここに住みたい」と決断してもらえるように、内覧に力を入れましょう。

・ハウスクリーニングをする
・ホームステージングをする
・子どもやペットは預けておく
・内見対応日や時間を増やす

キッチンやお風呂、洗面台、トイレなどの水回りは、素人が掃除しても限界があります。また、クロスの清掃や床のワックスがけも清潔感が出やすいので、ハウスクリーニングに依頼するのがおすすめです。

ホームステージングは、おしゃれな家具や照明、小物、グリーンなどをコーディネートして、物件の印象を高めてくれるサービスです。物件に住みながら売却活動をする人向けに、荷物を預かってくれるプランもあります。

小さな子どもやペットがいる場合は、できれば内覧時はよそに預けて、静かにゆっくり見てもらうのが得策です。

内覧日や時間は買い手のスケジュールに合わせて設定し、平日の夜や週末などもできる限り柔軟に対応するのが◎。
内覧の際は過度なアピールはNGです。にこやかに対応して静かに見守り、きかれたことにだけ的確に答えましょう。

戸建てが売れないときの対処法⑤瑕疵担保保険を契約する

国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」によると、「後から欠陥が見つかると困る」「中古住宅は品質や構造に不安がある」という声が多く寄せられています。中古住宅を売却するためには、そこへの安心感を担保するとよいでしょう。

既存住宅売買瑕疵保険は売却後、建物に瑕疵(欠陥)が見つかった場合に備えた保険で、補修費用等が支払われます。これによって買い手側の安心感が増し、購入意欲が上がります。

なお、既存住宅売買瑕疵保険は専門の建築士による検査(インスペクション)に合格することが要件の一つとなっています。
もし、既存住宅売買瑕疵保険までは付けられずとも、インスペクションにさえ合格していれば、買い手側に建物の状態を正確に伝えられるため、安心材料にはなるでしょう。

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インスペクションはもはや必須!インスペクションの費用や資格を徹底解説!

戸建てが売れないときの対処法⑥不動産会社に買取してもらう

戸建てがなかなか売れず、早く売却したいときには、不動産会社に買取してもらう方法もあります。

買取のメリットはスムーズかつ速やかに現金化できることです。購入希望者を募集することなく、不動産会社に直接売却するため、最短1週間程度で引き渡しから現金化まで完了できます。

反対に、デメリットは売却価格が安くなることです。買取は仲介(媒介)の場合よりも2~4割程度安く売却することになります。

このまま売れ残っていることで発生するリスクと販売価格の減少とを天秤にかけて、慎重に決断しましょう。

戸建てが売れないときの対処法⑦賃貸に出す

戸建てが売れないときの最終手段は、賃貸住宅として人に貸し出す方向にシフトすること。
ずっと売れなかった戸建てに借り手なんてつくのか、最初は不安に思うかもしれませんが、所有ではなく賃貸であれば、不動産に対して寛容になれる人の方が多いです。

ただし、賃貸物件に方向転換しても、入居者が集まらなければ家賃収入は入らず、状況は改善しません。まずは、そのエリアに戸建て賃貸の需要があるのか、不動産会社に必ず相談してから動き出しましょう。

築年数の古い戸建てであれば、ペンキ塗りや釘打ちOKの古民家賃貸にすれば、DIY好きな人にとって魅力的な物件になるでしょう。
また、古い水回りなどを小規模リフォームするだけでも、借り手はつきやすくなります。
お住まいの自治体に空き家バンク制度があるなら、ぜひ登録しておきましょう。「○○市 空き家バンク」でインターネット検索してみてくださいね。

戸建てが売れないときのNG行動は?

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戸建てがなかなか売れないと、焦る気持ちからあれこれしたくなるものです。しかし、基本的に中古物件は、きれいに整理されていて清潔感があれば、それ以上のことは必要ありません。

ここでは、戸建てが売れないときにしてはいけないNG行動を3つ紹介します。

戸建てが売れないときのNG行動
①大がかりなリフォームをする
②解体する
③引越す・空き家にする

戸建てが売れないときのNG行動①大がかりなリフォームをする

一般社団法人住民リフォーム推進協議会の「住宅リフォームに関する消費者・事業者に関する実態調査」によると、戸建てのリフォームにかかる平均費用は390万円とされています。

このような費用をかけて大がかりなリフォームをしても、かかった費用の全額を販売価格に上乗せすることは難しいため、売り手側の持ち出しになってしまいます。
また、購入後に自分の好みにリフォームしたい人も多いため、大がかりなリフォームを
したことでかえって売りにくくなることも。

リフォームをした方が売れるケースは限られているため、地域の物件事情に精通した不動産会社に相談してから検討しましょう。

リフォームをした方が売れるケースは?
・エリア内に似た物件が多く売りに出ていて、リフォームによって差別化できる場合
・買い手側にリフォームの知識や意欲がなく、物件価格が割高でも購入後にそのまま住める綺麗な物件を探している場合 など

戸建てが売れないときのNG行動②解体する

築年数が古くて建物の状態が悪いと、「解体した方が売れるのでは?」と考える人も多いです。しかし、税制の面から見ると、住宅が建っている方が都合がいいことを覚えておきましょう。

1月1日時点で住宅が建っていると、土地の固定資産税が更地よりも安くなります。そのため、売買が成立してから建物を取り壊すのがおすすめです。

不動産にかかる税金 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地(200㎡以下の部分) 課税標準額×1/6 課税標準額×1/3
一般住宅用地(200㎡超の部分) 課税標準額×1/3 課税標準額×2/3

住宅が建っている状態なら、最大で1/6の軽減措置が適用されますが、更地だとこの軽減措置はありません。
更地の固定資産税は課税標準額の70%で計算されるのが一般的ですが、住宅が建っている状態と比べて3〜4倍高い税額になってしまいます。

また、せっかく解体しても、売却できなければ解体費用がすべて自己負担になる点もデメリットの一つです。

戸建てが売れないときのNG行動③引越す・空き家にする

住んでいる家がなかなか売れないと、「いっそのこと引っ越して、空き家にした方が内見が増えるのでは?」と思う人もいるでしょう。
でも、基本的には引越して空き家にすることはおすすめしません

居住中の戸建てには、

・今ある家具の配置などから、今後の生活をイメージしやすい
・内覧時に売主から物件情報には載っていない情報を質問できる

など、買い手にとってのメリットがあります。

また、空き家にしてしまうと家は確実に傷みやすくなりますし、家具がなければ床や壁の傷が目立つことになります。

さらに、売れる見込みのないまま無理をして仮住まいに転居してしまうと、家賃や引っ越しなどの費用がかさんで、経済的な負担が増える一方です。

引越して空き家にするよりも、先述したハウスクリーニングホームステージングを活用してみてはいかがでしょう。

「引っ越したいのに家が売れない」から卒業しよう!

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ここまで、中古住宅の売却について詳しく解説してきました。
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