2021.03.31

引越し時の固定電話移転手続き|方法・申込時期・工事費用について

引越し時の固定電話移転手続き|方法・申込時期・工事費用について引越し時の固定電話の移転手続きは、引越し先のエリアが「NTT東日本」と「NTT西日本」どちらになるかによって手続き方法が大きく変化します。同一市区町村内での引越しでもいくつか注意点があるため、本記事で引越し時に必要な事柄を学んでいきましょう。

引越し時にNTT固定電話の移転手続きは必要?

引越し時にNTT固定電話の移転手続きは必要?

引越し時は、固定電話の移転手続きが必要です。同一市区町村内での引越しの場合、同じ電話番号を使い続けることができるため手続きが必要ないように感じますが、固定電話の住所変更手続き(移転手続き)が必要となります。移転・解約・新規契約する場合にも同様に手続きが必要であるため、引越し時は必ず固定電話の手続きを行う必要があると認識しておくと良いでしょう。

1つ注意点として挙げられるのは、引越し先の住所が「NTT東日本エリア」と「NTT西日本エリア」のどちらの管轄になるかで手続き方法が変わることです。同一エリア内で引越しを行う場合は手続きを一方の電話会社と行いますが、エリアをまたいだ固定電話の移転手続きを行う場合は、旧居のエリアを管轄している電話会社で解約手続きを行い、新居のエリアを管轄している電話会社で新規契約手続きを行う必要があります。

移転手続きの申込時期

移転手続きの申込時期NTT固定電話の移転手続きは、引越し予定日の2週間前までに行う必要があります。なぜなら、移転手続きを受け付けるスタッフが順次対応するからです。繁忙時はスタッフからの折り返しの連絡になるケースもあるため、すれ違いから手続きが遅れてしまう可能性があります。

また引越しにともなって、フレッツ光やフレッツ・ADSL等のインターネットサービスをあわせて利用する場合は、手続きにさらに時間がかかる可能性があるため、引越し日から逆算して3週間前までに手続きを済ませておきましょう。ここでいう手続き完了とは、申込完了後、担当者より連絡があった日時を指しています。つまり、2週間前をデッドラインとして、余裕をもった連絡を行いましょう。

移転手続きの方法は対象エリアで異なる

移転手続きの方法は対象エリアで異なるNTT固定電話の移転手続きの方法は、「NTT東日本エリア」と「NTT西日本エリア」どちらに引越しするかによって変わります。
 NTT東日本NTT西日本
対象地域北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、新潟県福井県、石川県、富山県、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県、兵庫県、京都府、滋賀県、大阪府、奈良県、和歌山県、島根県、鳥取県、岡山県、山口県、広島県、愛媛県、香川県、高知県、徳島県、佐賀県、福岡県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
ポイントは、引越し先の住所を対象エリアに当てはめることです。旧住所の場所ではなく、引越し先の住所がどちらのエリアに属するのかで手続き方法が変わります。具体的には、「対象エリアへ電話回線の移転・解約・新規契約をともなう引越しをする人」となっています。

先述したように、対象エリアがNTT東日本とNTT西日本をまたぐ場合は、旧住所の方で解約手続きを行い、新住所の方で新規契約手続きを行う必要があります。引越し先での固定電話利用と、利用状況にともなう手続き方法については後述の見出しで確認してください。

移転手続きは3種類

NTT固定電話の移転手続きは以下の3種類に分かれます。
手続き方法NTT東日本エリアNTT西日本エリア
固定電話116(局番なし)
携帯電話0120-166616-0000800-2000116
インターネット電話のお引越しお引越しのお手続き

NTT固定電話の移転手続きは固定電話・携帯電話から当該番号にかけることで完了しますが、引越し先のプランを変更したい場合など、電話越しで時間がかかるケースもあります。引越し先で固定電話プランの変更を希望する人は、インターネットを利用して移転手続きするのをおすすめします。

また移転手続きの方法は、引越しにともなって希望する電話回線の種類によっても異なります。電話回線の種類には主に以下の6つがあります。
  • ひかり電話に変更し移転
  • 現在利用している回線種別のまま移転
  • ひかり電話以外の移転
  • 移転先に新しい回線を引く
  • 移転先の電話回線を止めて今の回線を使う
  • 現在利用中の回線を休止もしくは解約

  • 参考:NTT東日本公式ホームページ 電話・インターネットのお引っ越し手続きガイド

    現在利用している電話回線が「ひかり電話か否か」で手続き方法は変わるため、自身が引越し先で利用したい電話回線を決めて手続きを進めましょう。ひかり電話については以下の見出しで説明します。

    ひかり電話とは

    ひかり電話とはひかり電話とは、NTT東日本/西日本が提供する光ファイバー通信サービス「フレッツ光」を利用したIP電話サービスのことです。「NTT加入電話」が電柱などから電話線を各家庭に引き込んで使用されるのに対し、「ひかり電話」はインターネット通信に使用する光ファイバーを引き込んで使用します。ひかり電話は光インターネット回線を利用した電話サービスのため、各インターネットサービスのオプションとして利用することが可能です。

    また、ひかり電話には以下のようなメリットとデメリットがあります。
    • メリット1:基本料・通話料が安い
    • メリット2:電話機・電話番号もそのまま利用OK
    • メリット3:固定電話と変わらない音声品質
    • デメリット1:自宅の電気に依存するため、停電時に電話がつながらない

    • 気になる費用面はNTT加入電話よりも安く、月額基本料金が550円(税込)であることが魅力の1つといえます。使用する電話機・電話番号をそのまま使い続けることができるほか、固定電話と変わらない音声品質を維持しているため、引越しを機に「ひかり電話」へと移行する人も多いようです。

      しかし、ひかり電話はインターネット回線である光ファイバーを使用するため、停電時に電話がつながらなくなる懸念があります。災害時の安否確認など、従来のNTT加入電話が果たす役割も考慮すると、どちらが良いとは一概にはいえないのが現状です。

      「ひかり電話」と「NTT加入電話」の違い

      先ほど挙げた「ひかり電話」のメリット・デメリットを理解しやすいように、「ひかり電話」と「NTT加入電話」の違いを以下の表にまとめました。
      比較項目NTTひかり電話NTT加入電話アナログNTT加入電話ISDN
      基本料500円~2,750円3,780円
      市内通話8円/3分8.5円/3分
      県内・市外通話20~40円/3分
      県外通話40円/3分
      特徴ひかり電話はNTTが提供するインターネットサービス「フレッツ光」とセットで利用できる電話回線サービス固定電話のみのご利用やADSLを利用する際に必要な回線1契約で2本分ご利用できるので、電話やFAXの番号を分ける方にオススメのサービス
      回線種別光IP電話NTT加入電話
      出典:ヒカリ電話.com

      ひかり電話は光インターネット回線を利用したオプションサービスです。したがって、基本料金が550円とはいえ、インターネット回線利用料金を合算すると、NTT加入電話の基本料金を超えてしまう可能性が高いといえます。インターネット回線をフレッツ光以外の会社と契約している場合は、ひかり電話を利用するにあたって乗り換えの必要性が出てくるため、NTT加入電話の移転手続きをそのまま行うケースも考えられます。自身のご利用状況に合った電話移転手続きを進めることがポイントとなります。

      移転手続き時に必要な情報

      移転手続き時に必要な情報NTT固定電話の移転手続きに必要な情報は以下の5つです。
      • 現在使用中の電話番号
      • 契約者の名前
      • 現在住所・引越し先住所
      • 工事希望日(取り外し・取り付け希望日)
      • 料金の支払い方法(クレジットカード・口座振替・請求書など)

      • 電話口でこれらの情報を伝えることで移転手続きを進めることができます。手元にメモ書きした紙などを置いているとスムーズに手続き可能です。

        また工事希望日は予約制となるため、既に予約が埋まっている日は工事が行えないケースもあります。工事日がずれるかもしれないことを考慮した上で、自身の状況に合った電話回線を利用しましょう。

        移転手続きの工事費用

        NTT固定電話の移転手続きにかかる工事費用相場は、スタッフが自宅にこない場合は2,200円(税込)、スタッフが自宅にくる場合は11,330円(税込)となります。費用相場は以上になりますが、実際の工事にかかる費用は契約プランによっても変動するため、申し込み時に確認しましょう。

        電話の移転手続き時に知っておくと役立つ情報

        電話の移転手続き時に知っておくと役立つ情報

        NTT固定電話の移転手続き時に知っておくと役立つ情報として下記の3つが挙げられます。

        • 旧電話番号への着信を新しい電話番号へ転送してくれる
        • 旧電話番号への着信に新しい電話番号をアナウンスできる
        • 7日間は新旧両方の電話番号が利用可能

        • 引越しをしても、旧住所で使っていた電話番号に電話をかけてくる人は一定数いることでしょう。そこでNTTでは旧電話番号への着信を転送するサービスと、新電話番号へのアナウンスサービスを実施しています。また引越し日から7日間は旧電話番号でも電話を受けることができます。これは固定電話の移転手続きで必要な工事が引越し当日に間に合わない場合があることを考慮して、NTT側が設けたサービス期間になります。

          旧電話番号への着信を新しい電話番号へ転送してくれる

          NTT固定電話の移転手続きを行う際は、旧電話番号への着信を新しい電話番号に転送してくれる「ボイスワープ」サービスを利用することが可能です。転送サービスは月額使用料を払い続ける間利用できます。サービスの詳細は以下の表を参考にしてください。
          回線の種類加入電話、加入電話・ライトプラン
          月額使用料住宅用:550円(税込)事務用:880円(税込)
          通話/通信料発信者から転送元までの通話/通信料金は、発信者の負担
          転送元から転送先までの通話/通信料金は、契約者の負担
          工事費不要

          参考:NTT東日本公式ホームページ ボイスワープご利用料金

          旧電話番号への着信に新しい電話番号をアナウンスできる

          NTTでは旧電話番号への着信に対して、新しい電話番号をアナウンスするサービスが提供されています。期間は3ヶ月程度で、無料で利用可能です。インターネットから申し込みの場合は、申込フォームの「申し込み内容確認」、画面末尾の「コメント・お問い合わせ」欄で「新しい電話番号にアナウンス希望」と記載することで手続きができます。

          7日間は新旧両方の電話番号が利用可能

          引越し日から7日以内は、新居と旧居の両方で電話を利用することができます。固定電話の移転手続きを申し込む際に伝えることで利用でき、旧居の取り外し日までの最大7日間電話がつながります。

          また旧居で固定電話の取り外しをした日から新居での利用開始日に一定期間が空く場合、1ヶ月以内に利用開始日を設定する必要があります。詳しい内容は、移転先のNTT対象エリアの公式ホームページで確認してください。

          まとめ

          引越し時は必ず固定電話の移転手続きが必要になります。電話番号が変わらない場合でも、固定電話の移転手続きは行う必要があるため余裕をもった手続きを心掛けましょう。新居での工事予定日は予約制のため、予約が埋まっている場合は希望日に実施できないことが想定されます。引越してすぐに固定電話が使えない可能性があることを想定して、今のうちに対策できることは実施しておきましょう。

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ニフティ不動産編集部
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