巨樹の森とイルカの泳ぐ海、大自然の恵みに育まれる御蔵島
御蔵島村は、伊豆諸島中部の御蔵島と、現在無人島の藺難波島を村域とした東京都の村です。面積は20.58平方km、人口は342人(2016年2月1日時点)とここ数年は安定傾向にあります。御蔵島全体を覆う原生林が育んだ渓流が流れ、島としては珍しく淡水に恵まれた住みやすい環境です。御蔵島村には公共の交通機関は無く、島内の移動は徒歩または自動車で、本土や周辺の島との連絡は、毎日運行の貨客船と、週1便ある貨物船、ヘリコプターによる空路があります。
御蔵島村の主な産業は、農・林・漁業と夏場の観光で、夏休み期間は森林散策、海水浴、釣りなどを目当てに観光客が集中し、ピーク時には宿が足りなくなるほどの人気です。なかでも人気が高いのがイルカウォッチング、イルカと泳げるツアーなどで、遠隔地からの観光客も少なくありません。年に数回ある祭りでは、幅広い年代が集まって村ぐるみ、家族ぐるみで盛り上がります。飲食店は、以前はありませんでしたが、現在は、軽食や麺類など数軒が営業、日常的な買い物も、漁協の購買部や個人商店などがあり、住みやすくなってきました。
御蔵島には大きなショッピングセンターやアミューズメント施設は無いものの、豊かな自然と穏やかな暮らしがあり、家族で住むのにも十分なインフラは整っています。携帯の電波も入りますので、ネットを使った仕事をすることも可能です。ミナミバンドウイルカの泳ぐ海や、固有種の昆虫のいる巨樹の森は、本土に居たら体験できないもので、家族、とくに子供にとってかけがえのない体験となるでしょう。御蔵島には小・中学校までしかなく、高校は三宅島か本土と言うことになりますが、それでもこの環境を愛し、定住する人も少なくありません。