カビ掃除と予防対策まとめ~正しいカビ除去法を知ろう~

こんなお悩みを抱えている場合、もしかしたらあなたはカビの掃除方法を間違えているかもしれません。誤ったカビ掃除をしていると、予防対策どころか逆効果となる可能性も。正しいカビ掃除の方法を知り、しつこい黒カビまでしっかりと除去しましょう。



カビ掃除は大変だけど、ちゃんと除去しないと部屋中に胞子が広がって大変なことになるよ!
掃除の仕方に加えて、カビ予防の方法まで紹介するから実践してみてね!

カビ掃除や除去の3つの極意~正しいカビ対策を知ろう~

カビが発生する条件として、以下の3つが揃った環境が挙げられます。


・温度が20~30度
・湿度が80%
・ほこりや汚れが目立つ



特にこの条件が揃いやすいのが梅雨の時期。
そのため、春先にしっかりと掃除と予防をしておけば、梅雨時にカビが悪化するのを防止できます。

カビ掃除には以下3つの極意があります。

カビ掃除の3つの極意
①カビを完全に除去
②しっかり乾燥させる
③除菌をする



カビは目に見える部分を除去しても、実際には完全に除去できていないケースもあります。
また、しっかりと乾燥させないと臭いが抜けず、同じ場所にカビが発生してしまうことも少なくはありません。

カビはただの汚れではなく「菌」なので、正しい対策法をシーン別で知っておきましょう。

ここからは部屋やエアコン、お風呂など住宅のシーン別で、正しいカビ掃除の方法をお伝えしていきます。

部屋内のカビの正しい掃除方法
お風呂のカビの正しい掃除方法
家電類のカビの正しい掃除方法

CHECK
・カビ掃除では胞子が浮遊しているため、室内の換気をお忘れなく!
・胞子を吸い込まないためにも、マスク・眼鏡・手袋の使用がベター

間違えたカビ掃除して悪化?!重要なのは浸透&死滅


あなたはカビを発見した場合、どのよう対処していますか?
普段なにげなく行っているカビ掃除の方法が、実は間違っているかもしれません。

以下の掃除方法は間違っているカビ掃除の代表とも言えますので、ぜひチェックしてみてください。

間違えたカビ掃除の例
×直接スプレーを吹き付ける
×いきなり掃除機をかける
×濡れ雑巾でふき取る
×お酢で掃除をする
×換気をせずに掃除をする

上記方法でカビ掃除をしてしまうと、カビを除去するどころか悪化させる可能性まで考えられます。

直接スプレーを吹きかけるとカビの胞子が飛び散る原因になりますし、掃除機も排気口からカビの胞子が放出されてしまうため、被害拡大に繋がるでしょう。
また、濡れ雑巾でふき取ってもカビの根元までは除去できませんし、むしろ水分を与えているため余計にカビが繁殖してしまいます。
そして、お酢の原料は穀物なのでカビの栄養源となり繁殖を促しますし、換気をしないとカビの胞子は室内の空気中をずっと漂うことになるのです。

特に、カビ用洗剤などを用いて「直接スプレーを吹きかける」方法は、多くの方が行ってしまいがちなカビ掃除法と言えますので、心当たりのある方は掃除の仕方を変えてみてください。

CHECK
カビの掃除方法は「こする・ふく」ではなく、「浸透・死滅」が正解。
ゴシゴシとこすってふき取るのではなく、カビ退治に効果的な洗剤などを利用して、カビ菌を除去した後に乾燥させましょう。

部屋のカビ掃除と対策!天井・壁紙・フローリング・畳は?

部屋のカビ掃除と対策は、天井や窓枠、フローリングや畳でそれぞれ異なります。
そのため、すべて同じ方法で対処しようとはせず、それぞれのシーンに適した掃除方法を実践しましょう。

また、カビ掃除の時にはカビの胞子が空気中に散乱することになります。
天井から床へ、上から下への順番で掃除することを心がけてください。

天井や壁紙のカビ掃除


まずは天井と壁紙のカビ掃除方法ですが、使用されている壁紙の種類によっては使えない洗剤が出てきます。
その代表的なケースが、色の付いた壁紙に塩素系漂白剤は使えないことなどです。
塩素系漂白剤は強力なカビの除去には向いていますが、同時に元々の壁紙の色も落としてしまうので、注意が必要です。

天井と壁紙のカビ掃除では、以下の方法を実践してください。


・カビが発生している箇所を中性洗剤でふく
・酸素系洗剤をキッチンペーパーなどに付着させ、カビが発生している箇所に設置
・30分ほど放置
・ふき取って乾燥させる


カビが発生している箇所のほこりや汚れを簡単にふき取った後、酸素系洗剤を付着させます。
直接スプレーボトルなどで吹きかけるのではなく、キッチンペーパーやスポンジに付けてからカビが発生している場所に浸透させてください。
時間を置いたら薬剤のふき残しがないようしっかりと水拭きし、水分が残らないよう乾燥させましょう。
消毒用エタノールにも殺菌効果があるので、カビ予防におすすめですよ。

また、白の壁紙でしたら塩素系漂白剤を使えるケースもあるので、試してみてください。

窓枠のゴムパッキンのカビ掃除


窓枠は結露が溜まりやすく、お風呂の次にカビが発生しやすい場所と言えます。
カビの対策法も重要ですが、日頃から換気や結露予防を実践しておくと良いでしょう。

窓枠のゴムパッキンにカビが見られた場合、以下の方法で取り除いてみてください。

・中性洗剤で掃除
・塩素系漂白剤を付けて放置
・消毒用エタノールで除菌
・水拭きをして換気

軽いカビであれば中性洗剤を使ってスポンジなどでふき取れば除去できることもあります。
その方法で除去できない場合には、塩素系漂白剤を浸透させて数十分放置してください。
カビ掃除はカビの除去と除菌が大切ですので、カビを取り除いた後は消毒用エタノールで除菌しましょう。
最後に水拭きをして、水分が残らないように換気すれば完了です。

窓枠のゴムパッキンは一度の掃除で完全にカビが取り除けないケースも多いため、長期的に掃除することをおすすめします。

フローリングのカビ掃除


フローリングにカビが生えると掃除機で除去しようと考える方が多く見受けられますが、カビの胞子が排気口から排出されてしまうため厳禁です。

フローリングのカビ掃除方法は以下の通り。

・無水エタノールや除菌スプレーを用意
・雑巾につけてふき上げる
・フローリングの隙間はつまようじか歯ブラシで掃除
・水拭きをして換気

無水エタノールは80%に希釈したものがベストですが、なければ一般の除菌スプレーでも問題ありません。
雑巾でふき上げた後は、隙間にカビが残っていないかチェックしましょう。

ただし、フローリングの素材によっては、カビ掃除をすると変色してしまう可能性があります。
薬剤を使用しても問題のないフローリングかどうか、管理会社やオーナーに確認し、目立たない所で試して様子を見てください。

畳のカビ掃除


畳のカビ掃除にはお酢を使う方法が広く知られていますが、カビ対策では逆効果となりますので覚えておきましょう。

畳のカビ掃除法として効果的なのは以下の通りです。

・カビが発生している箇所を乾拭き
・消毒用エタノールを付ける
・ブラシで畳の目に沿って優しくこする
・再度エタノールをかけて除菌

畳は目の中にカビが発生しているため、まずはカビを浮き上がらせる必要があります。
水やお酢でゴシゴシとふいてしまうと、畳の奥にカビを追いやってしまうため、根本的な除去ができません。
雑巾やドライシートで乾拭きをしてほこりや汚れを簡単に取り除いたら、消毒用エタノールを付けて数十分放置しましょう。

カビが浮かび上がってきたら、畳の目に沿ってブラシでカビをかき出します
この時、畳を傷つけないようになるべく優しくこすってください。

再度エタノールをかければ除菌まで完了します。
あとは、しっかり乾燥させれば問題ありません。

もし重度のカビで落ちない場合や、臭いが気になる方は重曹も併用してください。
カビの発生箇所に重曹とエタノールを使って掃除をすると、しつこいカビや臭いまで取り除けます。

お風呂の黒カビの掃除方法!ピンク汚れの落とし方は?

お風呂の黒カビの掃除方法!ピンク汚れの落とし方は?

家の中でもっともカビが生えやすい場所と言えば、お風呂場!

冒頭でカビが発生する条件を3つお伝えしましたが、温度と湿度が高く、皮脂などの栄養源が揃っているため、気を抜くとお風呂にはすぐにカビが発生してしまいます。

お風呂の黒カビは一度発生すると対処が大変なので、日ごろのお手入れが重要です。
ピンク汚れと併せて、しっかりと取り除きましょう。

お風呂場も室内と同じく、天井から床の順番で掃除してくださいね。

お風呂の黒カビの除去方法


お風呂の頑固な黒カビは、塩素系漂白剤を使って対処するのが一般的。
市販のカビキラーやカビハイターを使って、天井から順番に掃除していきましょう。

お風呂の黒カビ掃除方法は以下の通りです。


・浴室内の水気を取り除く
・スポンジに塩素系漂白剤を付けて黒カビに散布
・ラップを付けて数十分から1時間ほど放置
・シャワーで洗い流す


カビは水気があるとうまく除去できません。
そのため、カビ掃除をする前日から浴室内の換気を意識的に行ってください。

スポンジにカビハイターなどの塩素系漂白剤を付けて黒カビに散布し、その後浸透させるためにラップを付けて放置します。
時間が経ったら最後にシャワーで洗い流して完了です。

ゴムパッキンなどにしつこい黒カビが発生した場合には、ゴムパッキン専用のカビキラーを用意しましょう。
ゴムパッキンの場合でも手順は変わりません。薬剤を散布してラップで浸透させれば黒カビをキレイに除去できますよ。

ゴムパッキン用のカビキラーも含め、塩素系漂白剤を取り扱う際には以下の点に注意してください。


・換気を徹底する
・他の洗剤と混ぜない
・子どもやペットには使用中に近寄らせない

ピンク色はカビじゃないけど除菌が必要


お風呂場では黒カビと同じく、ピンク色のぬめりが発生することがあります。
実はあれ、カビじゃないことはご存じですか?

ピンク色の汚れの正体は「ロドトルラ」と呼ばれる酵素の一種で、カビ菌とは別物なのです。
ただし、水場を好みヌルヌルとした汚れであることから、放置してしまうと黒カビを発生させる原因にもなりかねません
そのため、ピンク汚れもしっかりと除去しましょう。

ピンク汚れは、お風呂用の洗剤を使ってスポンジなどでこすれば簡単に落とせます。
予防対策としては、消毒用エタノールで除菌して換気することがおすすめ。
また、浴室乾燥機能を使うのも有効です。

エアコンや布団にカビ?!除去方法は?

エアコン内にカビが発生していると、どれだけ室内をキレイにしても空気中にカビをまき散らすことになります。
カビだらけになった布団やベッドで眠るのは、誰だって嫌ですよね。

1年を通して使うことの多いエアコンだからこそ、しっかりとカビを取り除いておくことが大切です。
同様に、洗濯機のカビ対策法もお伝えしますので、家の中からカビを撲滅しましょう。

エアコンのカビ掃除


エアコンの内部に繁殖したカビを取り除きたくても、エアコンを素人が分解するのは危険です。
また、そこまでしなくてもエアコン内のカビは取り除けますので、以下の方法を実践してください。

・エアコンの電源を落としてコンセントを抜く
・フィルターを外す
・フィンにエアコン用洗浄スプレーを使う
・金属部分は消毒用アルコールでふく
・数十分ほど放置してフィルターを取り付ける


エアコンのカビ掃除をする際には、漏電の危険性があるため必ず電源を落とし、コンセントを抜いてから始めましょう。

フィルターを外してむき出しになったフィンに、エアコン用洗浄スプレーをふきかけます。
カビ予防の効果が付随している商品も多く見受けられますので、可能であればそちらを選びましょう。
エアコン内部にふきかけたスプレーの液体は、エアコンの排水管から排出されますが、念のためエアコン周りを養生しておくとよいでしょう。

放置している間にエアコン全体を消毒用アルコールでふいて、表面のカビや汚れを取り除きます。
その後フィルターを装着して完了です。

洗濯機のカビ掃除


洗濯機の中を覗いてみても黒カビは見当たらないし、頻繁に使っているから「洗濯機の中はキレイ」と思っている方が多いのでは?
しかし、実は洗濯槽の裏側に黒カビが大量に繁殖しているケースも少なくありません。

一見キレイな洗濯機の中にもカビが生えている可能性は充分にあります。以下の手順で洗濯機のカビ掃除を行いましょう。

・洗濯機の中を空にしておく
・塩素系クリーナー、酸素系クリーナー、重曹のいずれかを用意
・洗濯機の中に適量を入れて洗浄する

縦長の洗濯機であれば、クリーナーは塩素系でも酸素系でも構いません。
洗濯槽クリーナーとして販売されている物の多くは塩素系ですが、酸素系でも充分な効果は得られます。
ただし、ドラム式の洗濯機の場合、酸素系クリーナーは使用できませんので注意してください。


塩素系クリーナー:洗濯機の中に入れて洗浄、もしくは普通に洗濯する
酸素系クリーナー:洗濯機の中に40度前後のお湯とともに入れてかき混ぜ、数時間放置する



ドラム式洗濯機は縦長の洗濯機よりも部品が細かく、ゴミが詰まりやすい傾向にありますので、必ず塩素系クリーナーを使いましょう。

布団やマットレスやベッドのカビの除去方法


ベッドや布団、マットレスにカビが発生した場合、洗濯が難しいことから、対処に困る方も多いでしょう。

ベッドや布団のカビ掃除は、以下の手順で行うと効果的です。

・カビが発生している箇所を軽くふく
・重曹水を用意して雑巾で浸透させる
・数十分放置したら消毒用エタノールで除菌
・乾いた布でふき取り乾燥、もしくは天日干し

重曹水は、水300mlに対して大さじ1~2杯の分量が目安です。
カビが除去できたらエタノールで必ず除菌し、カビの再発を予防しましょう。

マットレスは専用のカビ除去スプレーを使うと、比較的簡単にカビが除去できます。
消毒用エタノールと併用して、カビが発生した箇所に使ってみてください。

カビの予防対策をして、カビ掃除の回数を減らそう

カビの予防対策をして、カビ掃除の回数を減らそう

カビ掃除の方法をシーン別にご紹介しました。
カビは発生する前にしっかりと予防しておくと、掃除の回数や負担が減らせます。

お伝えした通り、カビの発生条件は温度と湿度、汚れの3つです。
温度をずっと一定に保つのは難しいですが、湿度や汚れはこまめな換気と掃除でコントロールできるのではないでしょうか。

カビの予防対策の3つの極意
①毎日換気をする
②ホコリや汚れを貯めすぎない
③家具は壁から少し離して設置

天気の良い日には窓を開けて、数十分換気をするだけで湿度は変わります。
また、洗濯物の室内干しを控えたり、浴室乾燥機を活用したりするのも、効果的なカビ予防法と言えます。

それでも完全にカビを予防できるわけではありません。
もしカビが発生してしまったら、お伝えした方法を活用してカビを退治してください。

菌が深く根付き、拡大している場合には、自力ではカビを取り除けない可能性もあります。
あまりにもカビがひどい場合には、業者に依頼することも視野に入れましょう。

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