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コーポラティブハウスの最大の魅力は集合住宅でありながら、注文住宅のような「自由な住まい設計」ができることです。その上、分譲マンションよりも低予算でつくれることも!

今回は「コーポラティブハウスに実際に住むためにはどうすればいいのか」といった疑問から、押さえておきたいメリット・デメリットまで、コーポラティブハウスに関する情報を一気にまとめてみました!
後悔しない住まい選びをするためにも、ぜひ一度ご確認ください!



コーポラティブハウスとはどんな住宅?マンション・戸建て・コレクティブハウスとの違いは?

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コーポラティブハウスって何なの?

コーポラティブハウスとは、居住希望者同士で組合をつくり、自らが事業主となって建物の企画・建築を行う集合住宅のこと。
注文住宅と分譲マンション、両方のメリットを兼ね備えた今注目のスタイルです。

もともとはイギリスが発祥のコーポラティブハウス。すでに欧米では主流となっていて、日本でも7,500戸を超える供給実績があります。

とはいえ、まだまだ集合住宅の中では少数派なので、実際に住みたいと思っても、どうすればいいか分からない点はたくさんありますよね。

まずはその特徴を「戸建て」「マンション」「コレクティブハウス」と比較しながら見ていきましょう!

コーポラティブハウスと戸建ての違いは?

戸建てには大まかに分けて2種類あります。

1つ目は複数棟分譲して建売住宅として販売する場合。そして2つ目が、土地だけ分譲して後は好きなように建物をつくる注文住宅の場合。
どちらの場合も、「土地を分譲してその土地ごとに建物をつくる」という点が特徴です。

対してコーポラティブハウスはどうでしょう。

コーポラティブハウスの場合、「1つの大きな土地に建物を建てて、それを区分所有する」という考え方をします。
土地を細かく分譲していくわけではないので、コーポラティブハウスの中には居住者が世帯を問わず使用できる共有スペースがあることも。同じ空間を共有することで、居住者同士の顔が見えるコミュニティづくりが可能です。

コーポラティブハウスとマンションの違いは?

次にマンションとコーポラティブハウスの違いについてみてみましょう。

マンションの場合も、コーポラティブハウスと同様「区分所有」という考え方をします。

居住者用の共有スペースが用意されているマンションもありますし、公園やプールなどの設備が整えられ、1つの街区ができている場合もあります。

しかし、基本的にマンションはディベロッパーが土地を購入し、建築した建物を販売するものです。
そのためマンションはすでに作られたものを「買う」ことしかできませんが、コーポラティブハウスの場合は「つくる」過程に参加することができます。

同じ「区分所有」だとしても、「買う」か「つくる」か、という点で大きな違いがありますね。

コーポラティブハウスとコレクティブハウスとの違いは?

最後に、言葉の響きも似ているコレクティブハウスと比較してみましょう!

コレクティブハウスとは、個々の住居にキッチンやバスルームなど一般的な賃貸マンションと同様の設備を持ちながら、「コモンキッチン」「コモンバスルーム」などと呼ばれる共有スペースを持つ賃貸集合住宅のこと。

コーポラティブハウスが住まいを「つくる」ことを最大の特徴としているのに対し、コレクティブハウスは住まいを「借りる」点が特徴です。

その他にも、コレクティブハウスでは入居者全員が共有スペースの維持・運営に対して一定のルールのもと義務を負うケースが多いです。
コーポラティブハウスがルール作りから携わることを考えると、コレクティブハウスは「借りる」だけなので気軽な分、既存のルールに従って生活をする必要が出てきますね。

コーポラティブハウスとコレクティブハウス。
言葉は似ていますが、中身はかなり違う内容になりますので、間違えないよう注意しましょう!

コーポラティブハウスのメリット 低予算でおしゃれなデザインが可能

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コーポラティブハウスの魅力は、低予算でおしゃれなデザインができること!
専任の建築家やコーディネーターが、それぞれの「理想の暮らし」をベースに、もっとも住みやすい住まいの形を提案してくれます。

そんなおしゃれな家が、どうして分譲物件よりも低価格でできるのか。
まずはその秘密から解説します!

コーポラティブハウスは実費精算!分譲よりも低価格

コーポラティブハウスの場合、基本的には居住希望者の枠がすべて埋まった段階から計画がスタートします。つまり、最初からすべての建物の買い手がついている状態、ということです。
そのため、モデルルームなどの広告宣伝費にお金を使う必要がなく、ディベロッパー主導の分譲物件よりも価格を安く抑えることができます。

正確な価格は事業者によっても異なりますが、分譲マンションよりも2割ほどお手軽な場合が多いです。

またコーポラティブハウスでは、居住希望者の「理想の住まい」に合わせた内装設計を行っていくため、予算の使い方を自分たちで決めることが出来ます。
予算を抑えたい場合も柔軟に対応できるので、金額感を理由にマイホームを諦めている方は、是非一度コーポラティブハウスを検討してみるのもよいかもしれません。

コーポラティブハウスは自由設計でおしゃれ!個性的なデザインも叶う

コーポラティブハウスは集合住宅なのにもかかわらず、注文住宅のような自由設計が可能です。

たとえば、キッチンにこだわりたい場合。
広々とした書斎が欲しい場合。
防音の楽器練習部屋が欲しい場合。
憧れの暖炉がある生活をしたい場合。
部屋ごとに違うコンセプトの家にしたい場合。
などなど。

専任の建築家が自身の理想の暮らしに合わせた立体的な建築プランを提案してくれます。まさに注文住宅のマンション版!

内装だけでなく、部屋の配置など間取りから相談できるのもコーポラティブハウスの魅力の1つ。将来の家族設計について考えながら、自分たちの家を「つくる」ことが可能です。

コーポラティブハウスは、隣近所とのコミュニティや人間関係が良好

コーポラティブハウスに参加をすると、住居が完成するまでの間、他の居住希望者とコミュニケーションをとりながら建物全体のルール決めなどを行っていくことになります。

その間に価値観のすり合わせができるため、入居後も円滑な「近所づきあい」が期待できます。

分譲マンションや注文住宅ではなかなか得られない、安全で安心な居住環境で新生活をスタートすることができますよ!

コーポラティブハウスのデメリット 売却しづらい&打ち合わせが多い

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コーポラティブハウスにはたくさんのメリットがありますが、デメリットの部分が全くないわけではありません。

たとえばコーポラティブハウスでは、居住希望者が集まらないと事業を始めることができません。
当初2年で完成予定が、スタートすらできず1年近く遅れてしまったら……。
ライフスタイルの変化によっては、居住を諦める必要が出てくるかもしれません。

また、計画の段階でどうしても意見が合わず居住希望者同士で険悪になってしまった、というケースも。

こだわりを詰め込んだ「理想の住まい」であるが故に、売却するのが難しいという一面もあり、すべての人にとってコーポラティブハウスが最良の選択肢なのかどうかは慎重に考える必要がありますね。

住まいづくりは、一生に一度の大切な選択です。自分や家族のライフスタイルにあうのかどうか、しっかり検討したうえで選んでいきましょう!

コーポラティブハウスは売却しづらい

コーポラティブハウスの最大の魅力は、こだわりを反映できる「自由設計」であるということ。完成した住居はどれも個性が光る内装となります。

ところが、ライフスタイルの変化などで手放す必要が出てくると、途端に 「売却しづらい」というデメリットが出てきます。

個性的な物件は好き嫌いがはっきり分かれてしまうため、スタンダードな分譲マンションよりも買い手がつきづらいと言われます。またそのせいで査定価格が一般的な内装のマンションよりも低くなってしまう可能性も。

とはいえ、同じ自由設計の注文住宅でも同じため、そこまで致命的なデメリットではないといえます。

募集から引っ越しまで何度も会合に参加、ちょっと面倒かも?

コーポラティブハウスでは応募から完成までの間、建築会社や居住者同士で何度も打ち合わせをしながら、内容を詰めていく形となります。

だからこそ、入居前からコミュニティを作ることができるのですが、反対に「コミュニティに属さず、ひっそりと暮らしていきたい」という方にはあまり向いていないスタイルかもしれません。

「低予算」「自由設計」というメリットばかりではなく、「実際につくる過程を楽しめるかどうか」という視点も、コーポラティブハウスを選ぶ上では大切になってくると言えますね。

コミュニティや人間関係はメリットだけどデメリットにもなる

一般的なマンションや戸建てよりも、密なコミュニティを作れるコーポラティブハウス。
隣同士の顔がわかる距離感というのは、安全・安心でもあり、「一度こじれてしまったらどうなるんだろう……」と不安を覚えるものでもあります。

一般的なマンションや戸建ての場合は、一対一でこじれてしまうと修復がかなり難しいと言われますが、コーポラティブハウスの場合、一対一の対立構造になる確率は、一般的なマンション・戸建てに比べると低いといえるでしょう。

入居当初から居住者全員とまんべんなく顔見知りであり、建物全体のルールに関して話し合う習慣がすでに出来上がっているためです。

また、コーポラティブハウスの居住者はコミュニケーションが得意な方が多い傾向にあります。わざわざコミュニティのある住まいを選択している方たちなので、当然と言えるかもしれませんね。

密なコミュニティはメリットにもデメリットにもなりますが、そもそも人間関係自体にメリットを感じない方には、コーポラティブハウスはオススメできないといえるでしょう

コーポラティブハウスに住みたい!募集から入居までのスケジュールは?

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「今話題のコーポラティブハウスに住みたい!」
「でもどうやって探せばいいかわからない」

そんな方のために、コーポラティブハウスに住む5つの方法をご紹介します!

①コーポラティブハウスを手掛ける企業に登録してプロジェクトに参加する方法

②友人や知人と一緒に土地を探してコーポラティブハウスを建てる方法

③建売のコーポラティブハウスを購入する方法

④中古のコーポラティブハウスを購入する方法

⑤賃貸のコーポラティブハウスを借りる方法

もっともメジャーな方法は①!
「コーポラティブハウスを手掛ける企業に登録してプロジェクトに参加する方法」です。
専任の建築家に理想の住まいをデザインしてもらいながら、「つくる」段階から主体的に参加することができ、コーポラティブハウスの魅力を一番手軽に堪能できるやり方ともいえます。

次に紹介した②、「友人や知人と一緒に土地を探してコーポラティブハウスを建てる方法」は企業が一切介入しない形になりますので、ご自身や友人・知人の中に建築家といった専門家がいない場合はかなり厳しい選択といえます。

友人・知人と一緒にコーポラティブハウスに住みたい場合は、①で紹介した企業に一緒に登録して、同じプロジェクトに参加するのは最も現実的な方法といえるでしょう!

③・④・⑤については、物件数は少なめですが全くないわけではありません!

③のケースは、完成間近に転勤になってしまったなど、何かの事情で移り住む前に売り出された物件となります。
④は単純に売却に出されたケースですが、デザイナーズハウスのような感覚で探される方が多いです。

最後の⑤「賃貸のコーポラティブハウスを借りる方法」ですが、根気よく探せば賃貸としてコーポラティブハウスが貸し出されているケースがあります。
とはいえ敷地面積はかなり広めなので、家賃は比較的高額になることがほとんど。
「いつかコーポラティブハウスに暮らしてみたい!」という方のおためしとしては最適かもしれませんね。

では、これから最もメジャーな①、「コーポラティブハウスを手掛ける企業に登録してプロジェクトに参加する」場合のスケジュールをご紹介します!

コーポラティブハウスに住もう!募集から引っ越しまでのスケジュール

コーポラティブハウスは注文住宅とも、分譲マンションとも異なる、独自のやり方で進められます。具体的な期間はプロジェクトによって異なりますが、大まかな流れをご説明しましょう。

1.プロジェクト立案と居住希望者の募集
…プロジェクトの初期段階です。募集期間は大体3か月~6ヵ月と言われますが、枠が埋まれば終了ですので1か月で終了する場合も、反対に1年以上長引くケースもあります。

2.組合の設立と土地の購入
…居住希望者の枠が埋まったら、組合を結成します。そして実際に建物を建築する土地の購入から、具体的な計画がスタートしていきます。

3.住まいのプランニング
…土地が決まると、各住まいのプランニングが始まります。部屋の間取りから壁や床の材質まで、自由に選ぶことが可能です。共有スペースについての話し合いや、集合住宅内でのルール決めなども始まります。

4.施工・入居 …きちんと計画通り施工されているか確認の上、引き渡しが行われます プロジェクトの応募から入居までは2年ほどかかると言われていますが、募集時点で人が集まらなかった場合や計画の段階で頓挫してしまった場合などは、その分長引くこととなります。

1~4の過程は、プランニングを担当する企業がしっかりサポートをしてくれます。 また企業によっては応募の前段階として説明会を開いていることもあるため、「コーポラティブハウスになんとなく興味があるけど、いまいち全容がつかめない」という方は、思い切って説明会に行ってみるのもオススメです。

コーポラティブハウス入居までの流れ

1.説明会に参加

2.個別相談の実施(営業さんと個別に話合い、購入を検討する。)

3.組合結成土地(手付金を払い、事業開始)

4.住居の具体的な設計(ミーティングを重ねて決定)

5.工事開始

6.竣工・引き渡し

7.引っ越し・入居

コーポラティブハウスで、ライフスタイルに合わせた住宅選びを楽しもう

「ドラマに出てくるようなおしゃれな家に住みたい!」
「近所の人たちとコミュニケーションをとりながら子育てをしたい!」
「低予算かつ、自分のこだわりを詰め込んだ家に住みたい!」

といった、様々なニーズに応えてくれるコーポラティブハウス。
従来のマンションや戸建てではマイホームに踏み切れなかった方も、これからは是非、コーポラティブハウスを選択肢の1つにいれてみてはいかがでしょうか。

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