ただしビルトインガレージを作る際には注意すべきポイントがあります。

今回はビルトインガレージについて徹底的に解説します。
ビルトインガレージのメリット・デメリットや間取り・広さの目安、設置したいアイテムまでご紹介しますよ。

ビルトインガレージとは?間取り・広さを考えるポイント【インスタ実例】の画像01

ビルトインガレージのおしゃれな実例ついてもまとめているので、ビルトインガレージが気になっている方は必見の記事ですよ!



ビルトインガレージとは?インナーガレージと違うの?

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ビルトインガレージとは建物内の駐車スペースを指します
ビルトインガレージの意味を聞いて「インナーガレージとは違うの?」と思う方もいるかもしれませんね。

ビルトインガレージとインナーガレージには違いはありません
そのため今回は「ビルトインガレージ」に統一してご紹介していきます。

ビルトインガレージは建物の1階部分にスペースを確保するパターンがほとんど。
狭い土地でも駐車スペースを設けられるため、都心部ではビルトインガレージを選択する方が増えています。

さらに屋内から愛車を眺めて趣味の時間を満喫できる点も、ビルトインガレージが選ばれる理由のひとつでしょう。

ビルトインガレージのメリット

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ここからはビルトインガレージのメリットについて解説します。

・固定資産税が安くなる
・採光・通風に適した間取りになる
・土地が狭くても駐車スペースを確保できる
・車を雨風・いたずら・盗難から守れる
・車の乗り降りが楽になる

容積率(敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合)の緩和を受けられれば、固定資産税が安くなる可能性があります。
緩和を受けられる条件はビルトインガレージの床面積が、建物全体の延べ床面積の5分の1までの広さであること。

また1階の大部分をビルトインガレージにすると、居住スペースは2階以上になります。
結果として採光・通風に優れた間取りになるでしょう。

土地が狭くても駐車スペースを確保できることも嬉しいポイントです。
ビルトインガレージは「家から近い駐車場が見つからない(空いていない)」または「思っていたより駐車場代が高い」といったお悩みを解決してくれます。

ビルトインガレージにはシャッターやドアが付いているため、愛車を雨風・いたずら・盗難から守れますよ。
雪が頻繁に降る地域や台風が多い地域では大きなメリットですね。

さらにビルトインガレージがあれば外に出る必要がないので、雨の日でも楽に車を乗り降りできます。

ビルトインガレージのデメリット

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ビルトインガレージにはメリットだけでなくデメリットもあります。
「こんなはずじゃなかった……」と後から後悔しないためにも、デメリットを事前にチェックしておきましょう。

・騒音に配慮が必要
・建築費が高くなる
・居住空間が削られる

ビルトインガレージは建物内に組み込まれているため音が響きやすく、騒音に配慮が必要です。
騒音対策を行っていないと「エンジン音・シャッター音がうるさい」と家族や近所の方とトラブルにつながるかもしれません。

対策としてガレージの真上に寝室を配置することは避けてください。
シャッターは軽量で静かなタイプを選ぶのがおすすめです。

2つ目のデメリットとして、建築費が高くなることが挙げられます。
ビルトインガレージの建築費用はもちろん、ガレージの設備をそろえる費用や補強費用もかかる点を考慮しておきましょう。

また居住空間が削られ、3階建てになる可能性があります。
若いうちはあまり問題がなくても、年齢を重ねると2階や3階に上り下りするのは大変になるかもしれません。
そのため将来のことも考えた間取りにする必要があります。

ビルトインガレージの間取り・広さは?後悔しないためのポイント5選

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ビルトインガレージで後悔しないためのポイントを5つピックアップします。

①床面積を5分の1以下にして固定資産税対策を
②ガレージと寝室を離す
③できるだけ余裕をもたせた広さで
④車からの導線を考慮した間取りにする
⑤床材は水・汚れに強い素材を選ぶ

それぞれ以下で詳しく説明しましょう。

①床面積を5分の1以下にして固定資産税対策を

ビルトインガレージの床面積を建物の延べ床面積に対して5分の1以下にすることで、容積率の緩和が受けられて固定資産税が安くなります。
ただし容積率は地域によって異なるため、それぞれの地域でご確認ください。

容積率については詳しくこちらの記事で解説しているよ!
建ぺい率とは?容積率とは?調べ方・計算方法・制限や緩和も解説

では具体的に敷地面積200平方メートル、容積率80%の場合で考えてみましょう。

200(敷地面積)×0.8(容積率)=160(延べ床面積)
上記の計算により、建物の延べ床面積は160平方メートルとわかります。

160(延べ面積)÷5(緩和条件)=32(床面積)
そして容積率の緩和を受ける5/1の広さは32平方メートル。

つまり敷地面積200平方メートルで容積率80%の場合、ビルトインガレージの床面積を32平方メートル以内におさめれば固定資産税が安くなります。

②ガレージと寝室を離す

ビルトインガレージと寝室はできるだけ離してください。
エンジン音やシャッター音が睡眠を妨げてしまう場合があります。

とくに仕事で帰りが遅くなることが多い方は注意しましょう。
「エンジン音がパートナーや子どもが寝ている部屋に響いて、家族を起こしてしまった」などといった事態は避けたいですよね。

③できるだけ余裕をもたせた広さで

ビルトインガレージは、余裕をもたせた広さで設計しましょう。

現段階では大きな車に乗り換える予定がなくても、将来的に子どもが増えれば大きな車に乗り換えたくなる可能性も。
「スロープ付きの福祉車両を使うようになったけれど、ガレージのスペースが狭くてスロープが出せない」といったケースも考えられますよ。

さらに作業スペースの確保やタイヤ・工具の設置などで、予想よりもスペースが必要になる場合が多いです。

④車からの導線を考慮した間取りにする

車からの導線を考慮した間取りにすることも重要。
たとえば車の出入り口とキッチンを近づければ、荷物を運びやすくなり雨の日でも楽に買い物ができて便利ですよ。

ガレージに頻繁に出入りしたい方は、ガレージとリビングをつなげるのもよいでしょう。
いつでも愛車を眺められてガレージへの移動もスムーズです。

ただしガレージとリビングをつなぐ際は、騒音や排気ガスへの対策が欠かせません。

⑤床材は水・汚れに強い素材を選ぶ

ビルトインガレージの床材は水・汚れに強い素材を選んでください。

室内で洗車する場合は防水性が必須です。
車やバイクの整備では油が飛ぶこともありますし、重量のある車が載っても割れない丈夫さもポイントとなるでしょう。

そのため床材にはコンクリートを使用するのが一般的です。
水や油の対策を念入りに行いたい方は、コンクリートの上から耐油性や耐水性のある塗料を塗っておけば安心ですね。

ビルトインガレージに換気扇は必要?設置したいアイテムは?

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ビルトインガレージに設置したいアイテムをご紹介します。

・シャッター
・換気扇
・照明
・エアコン
・収納スペース

ビルトインガレージおすすめアイテム:シャッター

ビルトインガレージにシャッターは必須と言えるかもしれません。
「手動・電動」や「収納方式」によってシャッターの値段は異なります。

収納方式は「オーバースライダー式」と「巻き上げ式」があり、オーバースライダー式は基本的に電動です。
設置代込み・1台用の場合で、それぞれ相場価格を確認しましょう。

シャッターの相場価格(設置代込み・1台用)
・巻き上げ式(手動)・・・約200,000円〜300,000円
・巻き上げ式(電動)・・・約400,000円〜500,000円
・オーバースライダー式(手動)・・・約500,000円〜1,500,000円

オーバースライダー式はコストがかかりますが、開閉の音が抑えられます。
一方で巻き上げ式のほうがコストは抑えられますが、開閉の音が気になるかもしれません。

手動よりも電動のほうがコストがかかりますが大幅に手間が省けるので、長期的な目線で考えると電動式がおすすめです。

換気扇やエアコン・証明・収納なども検討しよう

そしてビルトインガレージには換気扇も設置しましょう。
換気扇がないとガソリンやオイルの臭いが充満してしまいます。

ガレージで長期間作業するならエアコンや照明も欠かせません。
夏場や冬場でも快適に作業ができます。

タイヤや工具をしまうための収納スペースもあると便利ですね。

ビルトインガレージに関して、よくある質問

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それではビルトインガレージに関して、よくある質問とその回答をご紹介します。

①平屋でもビルトインガレージを作れる?
②2台収納には何坪必要?
③後付けはできる?
④建ぺい率の緩和措置はある?

上記の内容が気になっている方は、ぜひご参照ください。

①平屋でもビルトインガレージを作れる?

広さや間取りを工夫すれば、平屋でもビルトインガレージを作ることは可能です。
目安となる坪数は車1台の場合で4坪以上。

ビルトインガレージを付けた平屋は人気のため施工例も多いです。
さまざまな施工例を参考にすれば、自分好みのビルトインガレージ付き平屋をイメージしやすくなるでしょう。

②2台収納には何坪必要?

ビルトインガレージで車を2台収納するには10坪以上のスペースが必要です。
この坪数は車の大きさやドアの開閉スペース、人が歩く幅を考慮しています。

平屋で2台収納したい場合の目安は、敷地が40坪以上あること。
40坪の敷地があれば、10坪をガレージとして30坪を居住スペースにできますよ。

③後付けはできる?

ビルトインガレージを後付けすることは可能です。
ただし後付けするほうが費用がかかる点には注意してください。

後付けする際は「居室を解体する」または「庭を減らす」などの方法でリフォームすることが多いです。
リフォーム後の建物が耐震基準を満たせない場合には、耐震補強工事を行わないといけません。

つまりリフォーム費用以外にも耐震補強工事費用がかかる場合もあるため、後付けは費用が高額になります。
なお耐震補強工事に対して補助金制度を設けている自治体もあるため、工事を行う際は自治体にご確認ください。

④建ぺい率の緩和措置はある?

ビルトインガレージでは建ぺい率の緩和措置はありません

まず建ぺい率とは敷地面積に対する建物面積の割合のことです。
建ぺい率は地域ごとに定められ、建物を建てる際は決められた建ぺい率の上限以下にする必要があります。

敷地面積200平方メートル、容積率80%で計算してみましょう。

200(敷地面積)×0.8(容積率)=160(建ぺい率の上限)
つまり建物面積は160平方メートル以下にしなければいけません。

たとえば30平方メートルのスペースをビルトインガレージにあてるなら、居住スペースは130平方メートル以下になります。
建ぺい率の上限を超えないように注意しましょう。

関連記事:
建ぺい率とは?容積率とは?調べ方・計算方法・制限や緩和も解説

ビルトインガレージのおしゃれな実例を紹介【Instagramより】

最後にビルトインガレージの実例を3つご紹介しましょう。

・実例①いつでも愛車を身近に感じられる屋内ガレージ
・実例②広々とした空間が魅力のビルトインガレージ
・実例③統一された雰囲気がおしゃれなビルトインガレージ

実例①いつでも愛車を身近に感じられる屋内ビルトインガレージ

人気の屋内ビルトインガレージの実例です。
いつでも愛車を身近に感じられるのは魅力的ですよね。

ガレージにはスポットライトを設置しており、まるでショールームのよう。
ついつい車を眺める時間が増えてしまいそうです。

実例②広々とした空間が魅力のビルトインガレージ

広々とした空間が魅力のビルトインガレージ。
車だけでなくバイクも収納できるようになっています。

ビルトインガレージは暗くなりがちですが、照明を設置し壁紙・床に明るい色を使うことでガレージ全体が明るい雰囲気に。

実例③統一された雰囲気がおしゃれなビルトインガレージ

壁紙や照明の色など、細部にまでこだわりが感じられる実例です。

車と自転車、壁紙、天井が黒を基調にしています。
全体が洗練された雰囲気で統一されており、真似したくなりますね。

おしゃれなビルトインガレージを作りたい方は参考にしてみては。

ビルトインガレージで趣味の時間を大切にしよう!

ビルトインガレージとは?間取り・広さを考えるポイント【インスタ実例】の画像11

今回はビルトインガレージの概要やメリット・デメリット、間取り・広さの目安について解説しました。
固定資産税や健ぺい率を考慮しつつ、ビルトインガレージのスペースはできるだけ余裕をもたせましょう。

ビルトインガレージがあれば趣味の時間を満喫できます。
さらに土地が狭小でも駐車スペースを確保できるなどのメリットもあるので、ぜひビルトインガレージを検討してみてください。

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