コンテナハウスってどんなもの?住宅として使えるのかや価格相場、固定資産税についても解説!の画像01

そこで本記事では、コンテナハウスの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
設置にかかる価格相場や固定資産税についても取り上げているので、気になる方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。



コンテナハウスってどんなもの?

貨物を運ぶために使われる大きな金属製の箱を「コンテナ」と呼びます。コンテナハウスとは、そのコンテナを使用して建設した建築物のことです。
海外には、海上輸送に使われていたコンテナをそのまま使用してコンテナハウスを建設している地域もあります。
ですが、日本には建築基準法があるので、海上輸送用のコンテナはほとんど使われていません。日本のコンテナハウスは、建築用に製造されたコンテナを使って作られている場合がほとんどです。
1つのコンテナを一人部屋やガレージとして使用できるだけではなく、2つ以上連結させれば住宅としても利用できます。

コンテナハウスのメリット

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コンテナハウスを利用するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
代表的なメリットを6つ紹介します。

1.値段が安い
2.工期が早い
3.内装・外装を自由にカスタマイズできる
4.デザイン性が高い
5.移動できる
6.増築できる

それぞれを詳しく解説していきましょう。

1.値段が安い

通常の建築物よりも安い値段で建てられるのがコンテナハウスの魅力です。
家族で住めるような住宅を建てる場合は、鉄骨造りよりも安く、木造住宅と同程度の値段で建設できます。

2.工期が早い

コンテナハウスを使った建築物は工期が早く、住宅であっても1ヶ月程度で完成します。内装や外装を丁寧に施しても2ヶ月〜3ヶ月程度で終えられるでしょう。
すでにできあがっているものを運んできて組み立てるため、作業工程が少ないからです。
工事の音で近隣に迷惑をかける期間も短くて済みます。

3.内装・外装を自由にカスタマイズできる

コンテナハウスはそのままだと鉄の箱ですが、内装も外装も自由にカスタマイズ可能です。
外壁を好みの色に塗装したり、内部を区切って内装を工夫したりもできます。
アイデア次第で自分好みの空間が作れるでしょう。

4.デザイン性が高い

コンテナはそれ自体が「無骨でかっこいい」というイメージがあり、デザイン性が高い素材です。
そこにさらに塗装を加え、個性的な組み方をすれば、唯一無二の建築物になるでしょう。
住宅で遊び心を表現したい方にはコンテナハウスはぴったりです。

5.移動できる

コンテナハウスは普通の建築物とは違い、移動ができます。引越ししなければいけない状況になったときに、家を丸ごと移設することも可能でしょう。
通常の住宅だと、一度解体して引越し先まで運び、再び組み立てなければなりません。
ですが、コンテナハウスだと解体は最小限に済ませられます。
コンテナはもともと輸送目的で利用されていた鉄の箱なので、移動も比較的簡単にできるのです。

6.増築できる

コンテナハウスは比較的簡単に増築できます。後から連結したり、2階を作ったりもできる優れものです。
すでにある住宅がコンテナハウスではなく普通の住宅である場合も、問題なく部屋を増やせますよ。

コンテナハウスのデメリット

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コンテナハウスには、メリットだけではなくデメリットも存在します。代表的なデメリットは以下の2つです。

1.熱がこもりやすい
2.ある程度の広さがないと設置できない

デメリットも把握したうえで、コンテナハウスの利用を検討しましょう。

1.熱がこもりやすい

コンテナは鉄でできているので、熱が伝わりやすいという特徴があります。通常の建築物よりも熱がこもってしまうと考えておきましょう。
ただ、コンテナハウスを住宅や部屋として使用する場合は断熱材工事をする場合がほとんどなので、このデメリットはそこまで気にしなくても大丈夫です。
断熱工事をしていない倉庫などを利用するときは、内部の温度上昇に気を付けましょう。

2.ある程度広さがないと設置できない

コンテナハウスはある程度広さがある場所にしか設置できません。コンテナはすでに鉄の箱として完成しており、解体できないからです。
コンテナがそのままの形で通れる空間があるところを設置場所に選びましょう。
また、入り組んだ住宅街などは大型トラックが入れなかったり、設置時にクレーンが使えなかったりもするので注意が必要です。

コンテナハウスは何年使えるの?

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コンテナハウスの耐用年数は、具体的には定められていません。ですが、建築用コンテナを使ったコンテナハウスなら50年ほどはもつといわれています。
コンテナハウスは鉄でできているので、鉄筋住宅と同様に耐震性・耐久性に優れているのです。
とはいえ、内装や床などの木材を使う部分は、耐用年数が短いといえます。数年に1度はメンテナンスを行う必要がありますね。
また、海岸沿いなどの塩害が多い地域では耐用年数が短くなりがちなので、心得ておきましょう。

コンテナハウス設置にかかる価格相場

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「コンテナハウスは安いって聞くけど、具体的にはどのくらいの費用がかかるの?」
上記のような疑問を抱いている方は多いでしょう。ここでは、設置にかかる価格相場を細かく分けて解説していきます。

土地費用

まずはコンテナを設置する土地を確保しなければなりません。
コンテナには約7畳の20フィートのものと、約14畳の40フィートのものがあります。
それらを設置できる大きさの土地を購入しましょう。
土地費用は立地によって大きく変動します。

コンテナの本体価格

コンテナ自体の価格相場は、20フィートのもので90万円前後、40フィートのもので170万円前後です。
メーカーによって違いがあるので、いくつかを比較・検討してから購入を決めるとよいでしょう。

コンテナ輸送費

コンテナを現地まで運ぶのに輸送費がかかります。
輸送費は移動距離によって変動しますが、20フィートのコンテナだと4万円~15万円前後、40フィートのコンテナだと7万円~25万円前後の費用がかかると考えておきましょう。

工事費用

コンテナハウスを部屋や住宅、店舗などで使用する場合は、ライフラインを敷くための工事が必要です。
水道工事や電気配線工事、エアコンの設置などが挙げられます。
コンテナを連結させる場合は連結工事も行わなければなりません。
これらの工事費用は、15万円~50万円程度かかると考えておきましょう。

内装・外装費用

コンテナハウスはそのままの状態では住めません。断熱処理やサビ防止のコーティングがされていないからです。
また、デザイン性にこだわるならば、外壁をおしゃれに塗装したり、内装に工夫を加えたりといった作業も必要になります。
これらの内装・外装費用が10万円~50万円ほどかかると理解しておきましょう。

コンテナハウス設置にかかる総費用

コンテナの本体価格・輸送費・工事費用・内装外装費用を合計すると、20フィートのものでは最低120万円、40フィートのものでは最低200万円かかる計算になります。
そこに土地代やトイレ・お風呂設置料なども加えると、300万円以上かかるのが一般的だといえるでしょう。
内装や外壁の塗装など、自力で行えるものは自分で行うようにすれば、費用を節約できますよ。

コンテナハウスに固定資産税はかかるの?

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コンテナハウスには固定資産税がかかります。
固定資産税とは、住まいや土地の所有者が市町村に対して納める税金のことです。
コンテナ単体だと輸送用の箱なので、固定資産税はかかりません。ですが、「コンテナハウス」という形になると、地面に定着しているので「建築物」と同じ扱いになるのです。
通常の建築物と同様に、固定資産税と都市計画税がかかります。
税率は固定資産税評価額の1.4%、都市計画税は0.3%です。

コンテナハウスのおすすめの使い方6選

近年、コンテナハウスはさまざまな用途で使用されていますが、その中でも特におすすめの使い方6つを紹介します。

1.一人暮らしなど住宅として使用する
2.車のガレージにする
3.子供部屋にする
4.防音室として利用する
5.カフェなどを開業する
6.倉庫にする

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.一人暮らしなど住宅として使用する

「一軒家を買うほどではないけど、自分の家が欲しい」
このように考えている一人暮らしの方に、コンテナハウスは最適です。内部を区切ったり内装・外装にこだわれば、オリジナリティあふれる住宅が完成します。
また、コンテナハウスは連結させて広い平屋にしたり、二階建てにしたりもできる優れものです。家族全員で遊び心たっぷりな家に住みたいという方にもおすすめできるでしょう。

2.車のガレージにする

車のガレージを作りたいと考えている方にもコンテナハウスはおすすめです。
内部にスポットライトなどを取り付ければ、まるでショールームの展示のようなおしゃれな空間を演出できます。
雨の日も濡れずに愛車の手入れができるので、車が好きな方にはぴったりです。

3.子供部屋にする

コンテナハウスを子供部屋にすると、秘密基地にいるような感覚が味わえて、子供もきっと喜んでくれるでしょう。
内装や外装の段階から一緒に作れば、創作や表現の楽しさを感じてくれるかもしれません。
大切な子供時代の思い出を、コンテナハウスの中で紡いでみてはいかがでしょうか。

4.防音室として活用する

コンテナハウスはもともと防音性を兼ね備えているので、防音室としても活用できます。
ただし、完全に防音するためには、断熱材の厚みを増やしたり、防音シートを入れたりといった工程が必要になると理解しておきましょう。
個人用の防音スタジオはもちろん、連結させれば大きなスタジオも作れますよ。
自宅で思う存分音楽を楽しみたい方や、楽器を演奏したい方は、ぜひ検討してみてください。

5.カフェなどを開業する

コンテナハウスはデザイン性が高いので、カフェの開業にも向いています。
外装にもこだわれば、スタイリッシュなビジュアルに惹かれて自然と人が集まってくるでしょう。
普通の建築物でカフェを営むよりも話題性があるので集客が見込めます。

6.倉庫にする

コンテナハウスは耐震性・耐久性に優れているので、大切なものを保管する倉庫としても活用できます。手軽に建設できるうえに、建設後の移動も可能です。
コンテナハウスを倉庫にすれば重厚感あふれる雰囲気になるので、特に男性から人気を集めています。

コンテナハウスを利用する際の注意点

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コンテナハウスを利用する際には心がけておくべき注意点があるので、把握しておきましょう。

・建築確認申請が必要である
・定期的なメンテナンスが必須である

それぞれを詳しく解説していきます。

建築確認申請が必要である

コンテナハウスを利用するためには建築確認申請が必要です。購入して建設しただけでは住めないので注意しましょう。
建築確認とは、建築物が建築基準法に適合しているかどうか審査してもらう工程のことです。
建築確認申請を通すためには、以下の3点が必須となります。

1.JIS規格に則った鋼材を使用する
2.建築用のコンテナを使う
3.安全性を高めるために基礎工事を行う

以上の3点を満たした工事を行い、建築確認を受けてから住むようにしましょう。

定期的なメンテナンスが必須である

コンテナハウスは頑丈ですが、通常の住宅と同様にメンテナンスが必要です。
特に床や内装など木材を使用している部分は、数年に1度はメンテナンスを行った方がよいでしょう。
窓やドア部分、コンテナのつなぎ目は劣化しやすいので、定期的にシーリング剤を補填してください。
屋根や外壁のサビ対策も大切です。コンテナハウスを長く使い続けたいなら、メンテナンスをしっかりと行いましょう。

インスタグラムの投稿からおしゃれなコンテナハウスの設置事例を紹介!

最後に、インスタグラムの投稿からおしゃれなコンテナハウスの設置事例を紹介します。コンテナハウスの利用を考えている方は、デザインの参考にしてください。

コンテナハウスが秘密基地に!

庭にたたずむコンテナハウス。まるで秘密基地のようです。
休日や夏休みにここで子供たちと一緒に過ごせば、大切な思い出が沢山できるでしょう。
バーベキューや日光浴を楽しむのもいいですね。

コンテナハウスでできた花屋さん

こちらのおしゃれな花屋&カフェ「遊べる花屋」さんも、コンテナハウスでできているそうです。
雰囲気のある内装とコンテナハウスの外装が不思議にマッチしていて、ついつい訪れてみたくなりますね。
こちらのコンテナハウスには屋上があり、テラス席が設置されているようです。

雨の日の「遊べる花屋」さんの写真がこちらです。
天気が悪い日は、晴れた日とはまた違ったおしゃれでシックな雰囲気があります。

コンテナハウスでできたカフェ

コンテナハウスでできたカフェ「プラスソル」さんです。
デザイン性が高く、ぱっと目を惹かれるものがあります。こんなおしゃれなカフェを街中で見かけたら、つい入ってみたくなりますよね。
無農薬のグリーンレモンを使ったレモネードやワッフル、ソフトクリームなどが販売されているようです。

こちらがプラスソルさんのInstagramです。ワッフル、ソフトクリーム、ケーキ、どれもとても美味しそうですね。気になる方はぜひ訪れてみてください。

おしゃれなコンテナハウスを日々の生活に取り入れよう!

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コンテナハウスの特徴やメリット・デメリットを紹介し、固定資産税がかかるのかどうかや利用する際の注意点についても解説しました。いかがだったでしょうか。
住宅や一人部屋、カフェや防音室など、コンテナハウスにはさまざまな利用の仕方があります。費用が安いことはもちろん、デザイン性が高いのが何よりもの魅力です。
遊び心あふれる空間を日常生活に取り入れたい方は、コンテナハウスの設置を検討してみてはいかがでしょうか。

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