お彼岸でやってはいけないことは?すべきことや意味を解説【失敗談あり】の画像01

お彼岸でやってはいけないことを知らないと、恥をかいたり怒られたりする可能性も……。
親戚の方に「マナーを守らない人」と思われたくありませんよね。

今回はお彼岸について、やってはいけないことや意味、すべきことを解説します。
2023年のお彼岸がいつなのかについても説明するので、ぜひご覧ください。



お彼岸にまつわる失敗エピソードについてもまとめているので、はじめてお彼岸を迎える方は必見の記事ですよ!

そもそもお彼岸とは?

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お彼岸とは、ご先祖様を供養し自分自身の行いを見直す時期です。
春と夏で年に2回あり、それぞれを区別して春彼岸・秋彼岸と呼ぶこともありますよ。
春彼岸は春分の日、秋彼岸は秋分の日を中心として、前後3日間を合わせた合計7日間がお彼岸の期間です。

「お彼岸」の語源は、サンスクリット語の「paramita(パーラミタ)」という言葉。
パーラミタを、日本の仏教用語では「到彼岸」といいます。

ここで日本仏教の「此岸」と「彼岸」の概念についてご説明しましょう。

用語 意味
此岸(しがん) この世。迷い・欲・煩悩に満ちた世界。
彼岸(ひがん) あの世。悟りの世界。

春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇って真西に沈みます。
西の方角には極楽浄土がある、と考えられていたので「太陽が東西へまっすぐと動く春分の日・秋分の日は特別な日」という思想が生まれました。

結果としてお彼岸は、此岸と彼岸が通じやすい時期と捉えられるようになります。

2023年のお彼岸はいつなのか

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2023年のお彼岸は、いつなのかを確認しましょう。
春分の日と秋分の日は、前年の2月に決まるもの。
国立天文台が太陽の動きから天文学的な日付を算出し、毎年春分の日・秋分の日が定められます。

2023年の春彼岸は、3月18日(土)~3月24日(金)の7日間です。

春彼岸

・彼岸入り・・・3月18日(土)
・中日(春分の日)・・・3月21日(火)
・彼岸明け・・・3月24日(金)

2023年の秋彼岸は、9月20日(水)~9月26日(火)の7日間です。

秋彼岸

・彼岸入り・・・9月20日(水)
・中日(秋分の日)・・・9月23日(土)
・彼岸明け・・・9月26日(火)

用語 意味
彼岸入り(ひがんいり) お彼岸の初日。
中日(ちゅうにち) お彼岸の真ん中の日。
彼岸明け(ひがんあけ) お彼岸の最終日。

お彼岸とお盆のちがい

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お彼岸とお盆は、どちらもご先祖様を供養する行事です。
では、両者にちがいはあるのでしょうか。

お盆は、あの世から帰ってくるご先祖様を家にお迎えする行事です。
一方お彼岸は「そもそもお彼岸とは?」で述べたように、ご先祖様を供養し自身の行いを振り返る行事。
お彼岸は、ご先祖様が帰ってくる日ではありません。

以下に、お彼岸とお盆のちがいをまとめました。

行事 お彼岸 お盆
期間 春彼岸・・・3月18日(土)~3月24日(金) 秋彼岸・・・9月20日(水)~9月26日(火) ※2023年の場合 7月盆・・・7月13日(木)~7月16日(日) 8月盆・・・8月13日(日)~8月16日(水) ※地域によって異なります
目的 先祖様を供養し、自身の行いを見直す。 あの世から帰ってくるご先祖様を、家にお迎えする。

お彼岸にやるべきこと4つ

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ここからは、お彼岸にやるべきことを4つご紹介します。


①仏壇・仏具の掃除
②お墓参り
③仏壇のお供え
④彼岸会に参加する

注意点から手順まで、詳しく解説していきましょう。

①仏壇・仏具の掃除

まずは仏壇・仏具を掃除します。
いつもは手が回らない細かな部分まで、きれいにしましょう。

以下の手順で掃除を行います。


①窓を開けて換気する
②仏具の位置を忘れないように、写真を撮る
③仏具を外す
④毛ばたきや雑巾でホコリを落とす
⑤柔らかい布で軽く拭く
⑥仏具を元に戻す

金箔や漆塗りなどデリケートな素材のものが多いので、傷がつかないように注意してください。
仏壇がない家庭は、ご先祖様の写真立てを新調または掃除するとよいですね。

②お墓参り

ご先祖様の供養として、お墓参りをしましょう。
お墓参りはお彼岸の中日(春分の日・秋分の日)が最適です。

お墓参りの持ち物は、以下の通り。

【掃除用具】
・タオルまたは雑巾
・歯ブラシ
・軍手
・ゴミ袋

【お参り道具】
・数珠
・手おけやひしゃく
・ライター
・はさみ

【お供え物】
・お線香
・花
・食べ物や飲み物

まずはご先祖様に挨拶をしてから、墓石やお墓周りの掃除をはじめます。
お彼岸だからといって特別にすべきことはなく、お墓参りの手順は変わりません。

①お墓の掃除をする
②お供えをする
③お線香をたいて合掌する
④お供え物を回収する

お供え物をお墓に残しておくと、野生の動物がお墓を荒らす可能性があります。
必ずお供え物を持って帰るように、気を付けてください。

③仏壇のお供え

お墓だけでなく、仏壇にもお供えをします。

お供えの定番は

・ぼたもち、おはぎ
・仏花
・季節の果物
・故人が好きだった食べ物・花

です。

ぼたもち、おはぎのちがいは何でしょうか。
地域によって、ぼたもち・おはぎの定義は異なります。
たとえば「ぼたもち・おはぎは同じ食べ物だけど呼び方が違う」や「ぼたもち=こしあん、おはぎ=粒あん」といった説など。

お彼岸では春の花「牡丹」と秋の花「萩」にちなんで、春にはぼたもち・秋にはおはぎを供えます。

お供えする花は、カーネーションや菊が一般的です。
あるいは、季節の花や故人が好きだった花を選ぶとよいでしょう。

④彼岸会に参加する

お彼岸時期に、彼岸会が行われる寺社もあります。
彼岸会とは、お彼岸の期間に寺社内でご先祖様の供養を行うこと。

参加する際には、お礼の気持ちとして「お布施」を渡します。
お布施の相場についてまとめました。

お布施の相場

・自宅へ招く場合・・・約30,000円~50,000円+交通費
・お寺での法要に参加する場合・・・約3,000円~10,000円

お布施は、奉書紙(ほうしょし)または白い封筒に包みます。
そして手に持って渡さず、切手盆か袱紗(ふくさ)の上にのせて差し出しましょう。

お彼岸でやってはいけないこと

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お彼岸でやってはいけないことは、特にありません
ただし親戚同士で集まる際に、マナーとして避けるほうが無難なことはあります。
お彼岸で避けたほうがよいことを、以下にまとめました。


・派手な服装や露出の多い服装
・匂いのきつい香水
・結婚式や引っ越し、お見舞い
・匂いがきつい食べ物・花をお供えする
・肉や魚をお供えする
・トゲや毒がある花をお供えする
・手土産を用意しない

お彼岸はご先祖様を供養する期間なので、派手な服装は避けましょう。
喪服でなくても構いませんが、落ち着いた色の服を選ぶとよいですね。

帰省などで忙しいお彼岸の時期には、お祝いの場はあまり行われません。
故人を供養するお彼岸のときに、お見舞いに行くと「死を連想するので縁起が悪い」と考える方もいますよ。

また、地域や家庭によってお彼岸の習慣は異なります。
たとえば、お墓参りに行く時間帯について「夕方・夜は避けるべき」との説があります。
これまでの慣習から「午前中に行くべき!」と考えている家庭もあるでしょう。
不安な場合は、親戚の方などに事前に聞くのが安心です。

お彼岸に関して、よくある質問

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それではお彼岸に関して、よくある質問をピックアップします。


・お墓参りにいけない場合はどうすべき?
・初彼岸にすべきことはあるの?

それぞれ以下で、詳しくご説明しましょう。

お墓参りにいけない場合はどうすべき?

お彼岸時期にお墓参りにいけない場合は、都合のよいときにお参りすれば問題ありません。

一番重要なのは、ご先祖様に日頃の感謝を伝えることです。
家に仏壇やご先祖の写真があるならば、手を合わせて供養の気持ちをこめましょう。

また、お菓子やお線香などをお彼岸までに送るとよいですね。
お彼岸期間にお墓参りにいける方がいないときは、お墓掃除代行サービスの利用を検討してみてください。

初彼岸にすべきことはあるの?

故人が亡くなってから四十九日後、はじめて迎えるお彼岸のことを「初彼岸(はつひがん)」と呼びます。
亡くなってから四十九日を過ぎるまでは、故人はまだこの世にいると考えられています。
そのためお彼岸で供養を行うのは、四十九日を過ぎてからです。

初彼岸といっても、普段のお彼岸とやるべきことは変わりません
通常のお彼岸と同じように仏壇・仏具の掃除やお墓参りなどを行います。

お彼岸にまつわる失敗エピソード

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最後にお彼岸にまつわる失敗エピソードをご紹介するので、参考にしてみてください。

実際の体験談はこちらです。

お供物に関する体験談です。
1年に2回のお彼岸で、どちらもお米にあんこをまとった食べ物をお供物にします。
私はその食べ物を、ずっと「ぼたもち」と呼んでいました。
大人になってしばらくたって、妻から「秋はおはぎだ」と教えてもらいました。
それまでの無知を恥ずかしく思ったことがあります。

カオナシ・群馬県・50代・男性

結婚してすぐの頃の失敗エピソードです。
姑がしきたりを重視する人で、いつもこまかく注意されました。
お彼岸にお墓参りする時、昼から実家へ行くと姑に怒られました。
「お墓参りっていうのは、朝行くものなのにご先祖様にご無礼でしょう」とのこと。
また、お彼岸の際にオレンジ色の服を着ていると「そんな格好して地味な服きてきて」と怒られました。

クロネコタマ・山口県・50代・女性

はじめて親戚同士で集まったときのことです。
手ぶらで妻の実家の方へ出向いてしまいました
他の家庭の人たちは、事前に準備や段取りを組んでいたそうです。
私の家だけ、なにも準備せず普段通りの感覚で出向いてしまいました・・・・・・。
これをきっかけに、お彼岸について学習しましたね。

ひまわり・千葉県・30代・男性

お彼岸についての理解を深め、ご先祖様を供養しよう

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今回はお彼岸でやってはいけないことやすべきこと、意味について解説しました。
春・夏で年に2回あるお彼岸の時期は、仏壇・仏具の掃除やお墓参りをします。

お彼岸で大切なのは、ご先祖様へ感謝する気持ち。
お墓参りにいけない場合は、時期をずらしてお墓参りにいきましょう。

また地域によって風習が異なることがあるので、わからないことは事前に親戚の方に尋ねておくのがおすすめです。

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