強固な建物部品が守る!住宅の防犯対策の画像01

泥棒は暗闇に紛れ、あるいは白昼堂々と家を襲い、金品を略奪していきます。
今回は住宅の防犯対策、特に窃盗犯の不正侵入への対抗手段について紹介したいと思います。



防犯対策は「泥棒の研究」から始まった

中国の故事に「敵を知り己を知れば百戦危うからず」というものがあります。
「敵の戦力や状態を知り、自分の戦力や状態を知って戦うならば、どんな戦いでも負けることは無い」という意味なのですが、これは窃盗犯への対策でも通用する言葉です。
泥棒の手口や心理状態を研究し、それに合わせた対策をすることが防犯につながるのです。

実際に、泥棒の研究や分析もなされています。
財団法人都市防犯研究センターでは、泥棒が侵入をあきらめる時間についての統計があり、約7割の泥棒が5分で侵入をあきらめるとされています。

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5分以上耐えられる=防犯効果が高い

この泥棒があきらめる時間の「5分」は、防犯上でひとつの基準となりました。
侵入者の攻撃に5分以上耐えられるならば、約7割の泥棒があきらめるため、高い防犯効果を持つと言えるからです。

このことを受けて、警察庁は関係各省や民間団体と共同で「防犯性の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」を設置しました。
この会議では窃盗犯の手口を踏まえて、建物部品の防犯基準について検討し、「侵入までに5分以上の時間が必要」など一定の防犯性能を持つ「防犯性能の高い建物部品目録」を公表しました。
これにより、今日では私たち一般市民も防犯性能の高い建物部品を簡単に見つけられるようになりました。
まさに泥棒の研究がベースとなり、実際の防犯対策に役立てられているのです。

窃盗犯の侵入経路は?

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それでは、窃盗犯の侵入経路はどのようになっているのでしょう?
警察庁の資料によると、住宅での侵入犯罪で最も多いのが、「無締まり(鍵の閉め忘れ)」で全体の約47パーセントを占め、次いで「ガラス破り」で約34パーセントとなっています。

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また、一戸建てやマンションなど、住宅の形態によっても侵入方法が変わってきます。
一戸建てにおいては、窓を破って侵入する手口と、鍵を閉め忘れた玄関から堂々と入る手口が主な侵入方法です。
その一方で、マンションなどの場合は窓からの侵入は難しいため、主な侵入経路はドアからとなっています。
そして、無締まりのドアや合鍵で侵入されるケースが多いようです。

窃盗犯の侵入手口は?

それでは、侵入犯罪では具体的にどのような方法で窓やドアを破るのでしょうか?
代表的な方法を挙げていきます。

窓を破る手口

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窓を破る手口には「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」があります。

こじ破りは、ドライバーなどを使って錠の周りのガラスを破り、破った穴から手を差し入れて中の錠を開ける手段です。
短時間で窓を破れるため、泥棒が好んで使う手口です。

打ち破りは、ハンマーなどで窓ガラスを叩き割る手段です。
ガラスを割る時に大きな音がするため、大胆不敵な手口とも言えます。

焼き破りは、バーナーなどでガラスを加熱し、水をかけて急冷させてヒビを入れて破る手段です。
ガラスは急激な温度変化に弱い特徴があり、その弱点部分を利用した犯罪手口と言えます。
また、焼き破りには火災の可能性もあり、危険な方法です。

ドアを破る手口

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ドアを破る手段には、ドアの鍵を攻撃する手段と、ドアそのものを攻撃する手段があります。

ドアの鍵を攻撃する手段には、
・鍵穴に特殊な工具を差し込んで開ける「ピッキング」
・ドアのサムターンを回して開ける「サムターン回し」
・鍵の内部を攻撃する「カム送り」
などがよく使われます。

また、ドアそのものへの攻撃手段としては、バールをドアの隙間に突っ込んで無理やり開けてしまう「こじ破り」があります。

防犯対策商品の開発 「CPマーク」を探そう

窓やドアを破る手段が巧妙化しているのに対して、先に紹介した官民合同会議は防犯性の高い建築部品の開発で反撃しています。

みなさんは「CPマーク」を見たことはありませんか?
CPは英語で「防犯(Crime Prevention)」を意味していて、官民合同会議の制定した「防犯性能の高い建物部品目録」に掲載・公表されたものに使用されているマークです。

ドア錠や窓サッシなどのカタログでこのCPマークが付いていれば、それは防犯性の高い商品として認められているということ。
家を建てる時やリフォームをする時など、ドアや窓にCPマークの付いたものを採用するのがおすすめです。
続いて、窓とドアの対策について、個別に触れたいと思います。

窓の対策

窓ガラスの対策には、割れたとしても簡単に貫通せず、手を内側に差し入れられないガラス(防犯ガラス)が採用されています。
これは、特殊なフィルムを2枚のガラスの間に挟み込むことで、仮にガラスが割られても中に仕込んだフィルムが破れず、手を差し入れることを出来なくするものです。

また、窓にセンサーを取り付ける手段もあります。
このセンサーは、窓が割られた際に警備会社に通報が行く仕組みになっています。

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玄関の対策

玄関の対策は、主にドア錠の強化にかかっています。
ドア錠の攻撃では、ピッキングやサムターン回し、カム送りといった手段がありますが、それぞれに対策がなされています。
例えば、ピッキングやカム送りに対しては、鍵の構造の改良(複雑化)がされ、サムターン回しに対しては、工具などでは簡単に回らないサムターン(防犯サムターン)が開発されています。

その他の防犯対策

前章で紹介したドアや窓の防犯対策がきちんとできたら、あとはどんなことに注意したらよいのでしょう。
日常生活で簡単に取り入れられる防犯対策についてまとめました。

施錠を忘れない

少しの間だからと言って、施錠をせずに外出することは非常に危険です。
先にも挙げた様に、侵入犯罪で最も多いのは「無締まりの状態での侵入」でした。
外に出る時は、必ず鍵を掛けるようにしましょう。

また、中高層マンションであっても、ベランダ等をつたって無締まりの窓から侵入するケースも考えられます。
「高所だから大丈夫」と慢心しないのがポイントです。

窓に貼る防犯用フィルムなどの使用

窓の内側に貼る防犯用のフィルムがあります。
これは防犯ガラスと同様に、仮に窓ガラスが割られてもフィルムは破れず貫通しないので、鍵を開けらるリスクが少なくなります。
侵入犯罪は、5分耐えられれば防犯効果が上がるので、時間稼ぎに有効な手段です。

鍵まわりの補強

窓であればサッシ下枠に設置する補助錠や、ドアなどではサムターンを守るカバーなど、錠まわりを補強するグッズもいろいろとあります。
鍵の補強グッズがついていると「防犯意識の高い家」と認識されるので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょう。

センサーライトの設置

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センサーライトの設置も防犯には効果的です。
センサーライトには、光によって侵入者を周囲の人に気づかせる効果と、侵入者を威嚇する効果があります。

砂利などを敷く

家の周囲に砂利を敷くと、侵入者が入った時にジャリジャリとした音が鳴り、周囲に不正侵入を知らせることが出来ます。
防犯用の砂利は、特に大きな音が出るので効果的ですよ。

日頃から防犯意識を高めよう!

侵入犯罪に対抗する建物部品は、「侵入者があきらめる時間=5分」以上を基準に設計されています。
そして、今ではさらに防犯効果の高い商品も多く見受けられるようになりました。

しかし、侵入犯罪で最も多いのが「鍵の閉め忘れ」によることから考えると、最終的には日頃からしっかりと防犯を意識することが大切なようです。
防犯グッズ等で対策しつつ、出かける時は鍵のかけ忘れに十分注意しましょう。

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